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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2016年09月17日

J1-2nd第12節 鳥栖×広島マッチレビュー

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J1-2nd第12節 
サガン鳥栖×サンフレッチェ広島@ベストアメニティスタジアム
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:森田みき


【サガン鳥栖 木谷公亮コーチインタビュー(試合後・中継後)】
Q:今日の試合の90分間を振り返っていただけますか?


A:最後まで選手は諦めずに戦ってくれたので、それだけです。


Q:前半は鳥栖の特徴である攻守の切り替え、広島のパスの供給源であるダブルボランチをしっかり抑えていたと思います。そのあたりの狙いというのはいかがでしたか?


A:今週の練習でやってきた所ができた部分もあったと思うので、先に失点して、それでも最後まで諦めずにやってくれたと思います。


Q:諦めないという所では3失点した中でも、2得点を取り返しました。このあたりは評価できるのではないでしょうか?


A:もちろん最後までやってくれたことは大事な部分だと思いますし、この次に繋げていける部分だと思います。


Q:次節に向けて一言お願いします。


A:決して悪いゲームではなかったと思うので、しっかりと切り替えてまた来週から練習していきたいと思います。


【サンフレッチェ広島 森保一監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずは90分を振り返っていただけますか?


A:形はどうであれ、勝つことが大切だと思うので、選手たちが厳しい戦いの中で勝ってくれて、まずは勝ち点3をこのスタジアムで取るのはなかなか難しい中、選手たちが取ってくれたことは良かったという風に思います。試合は入りの所で相手がロングボールを使ってきた所で、少し対応をしっかりとしなければいけないのかなという入りはしましたけど、決定機は我々に2度ほどやってきて、そこで攻撃の部分で前節から良かった所は継続してやれて、その後に決定的なチャンスを決められない中、塩谷がスーパーなロングシュートを決めてくれてという所で、良い形で流れは持ってこれたと思うんですけど、後半から鳥栖さんの方がより圧力を掛けてくるなと思っている中、本当に入りの所を凌いで、3-0まで持って行ってという所で、そこからもっと安定した戦い方ができれば、それに越したことはなかったですけど、やっぱりこのスタジアムの雰囲気というものは鳥栖の選手を、絶対に試合が終わるまで諦めさせることはないですし、少し流れが良くなるとスタジアム全体で相手に襲い掛かってくるというスタジアムなので、そういった中で2点取られてしまって、その後もピンチはありましたけど、そこを凌いで勝ち切ったということはチームとして良かったですし、選手はタフに戦ってくれたと思います。


Q:高いディフェンスラインを敷いて、セカンドボールを拾う広島らしい戦い方をされていたと思いますが、そのあたりのねらいというのはいかがだったのでしょうか?


A:やはり鳥栖さんの武器が前線のターゲットとなる豊田選手がいるという、そこを最大限に生かしてくる攻撃の中で、そこを少しでも我々が主導権を握れるように、ボールの出所を潰す、彼に入った時にしっかりと競る、チャレンジとカバーでセカンドボールを拾おうということで考えて、今日の試合は臨みました。


Q:先ほどもお話に出ていましたが、今日はスーパーゴールも生まれました。そのゴールについても触れていただけますか?


A:彼は居残り練習の所でも、ロングシュートあるいはフリーキックの練習をしている選手なので、やはり練習は嘘をつかないということ、練習していることが今日の試合で出たという風に思っています。スーパーなゴールだったと思います。


Q:今日は本当に広島らしい戦い方と言ってよろしいですか?


A:はい。まあ、ただこれを無失点で抑えられるようにさらにクオリティを上げていきたいと思います。


Q:次節に向けて一言お願いします。


A:今日もたくさんのサポーターの方の後押しで、我々はこの厳しいアウェイの試合をモノにすることができました。勝って我々も嬉しいですけど、我々と共に喜んでくれるサポーターのために勝利を届けられたのが本当に嬉しいですし、残りの試合もサポーターの皆さんに勝利を届けられるように頑張っていきたいと思います。


【サンフレッチェ広島 塩谷司インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずはスーパーゴールでした。ゴールの感想、そして勝利の感想をお願いします。


A:ゴールは毎日マス(増田卓也)に練習に付き合ってもらって、シュート練習をやってきた、その練習の成果が出たなと思います。勝利については3点取って、3-0でしっかり終われるようにしないといけないと思います。でも、相手がああやって圧力を掛けてきた中で勝ち切れたのは良かったと思います。


Q:そのゴールは鳥栖が完全にブロックを敷いた中で、「狙って行こう」と瞬間的に思われたのでしょうか?


A:そうですね。前にスペースがあったので、良い所にボールを置いてシュートを打てば、天気も天気だったので「何か起こるかな」と思って、ちょっとゴールは出来過ぎでしたけど。


Q:あの距離でのゴールというのはいかがですか?


A:いやあ、ないですねえ。ないですし、正直入るとは思わなかったので、ちょっと自分でもビックリしました(笑)


Q:決まった時はどう思われましたか?


A:もう頭の中が真っ白になって、ミドルシュートを決めたらマスの所に行くからと言っていて忘れていたので(笑)、ちょっと経って思い出したのでマスの所に行って、一緒に喜べて良かったです。


Q:リオオリンピックから帰ってきてから初ゴールになりますよね。そのあたりの想いというのもありますか?


A:リオで悔しい想いをしたので、その分Jリーグでもっともっと自分がレベルアップできるように、日々取り組んで行こうと思っていますし、まだまだ自分の力が足りないと痛感したので、まだまだもっともっとレベルアップしていきたいと思います。


Q:今日はたくさんのサポーターがアウェイの地にも駆け付けてくれています。そしてテレビをご覧の広島のサポーターの皆さんにもメッセージをお願いします。


A:いつも熱い応援をしていただき、ありがとうございます。皆さんの応援があって僕たちは頑張れますし、まだ残り5試合全部勝つつもりでやるので、応援宜しくお願いします。


【玉乃淳氏のレビュー】
(鳥栖)
凄い試合でした。やり合いましたね。
普通はやり合えないんですよ。
あそこまでボールを振られて体力が落ちる中で最後の波状攻撃。
本当の力がないとできないと思います。
上位対決と言えるような試合内容でしたね。
守って守って、まずは前半失点ゼロからというような
試合ではなかったですからね。


エル・カビルも前半から果敢にシュートを放っていて
まず自分が点を取るという自らの役割の
ハッキリしたプレーが多く見られたので面白かったですね。
やっぱり前の3人で攻め切れることが一番理想ですし
9番を付けた選手が個の力で点を取ってくれると
またさらなるパワーアップというのが見られるので
今が本来の彼なのかどうなのかというのは定かではないですけど
もう1つ点を決め切る所までやって欲しいですね。


キム・ミヌのゴールも見事でしたよ。
最初は僕もトラップした瞬間に
「ああ、右利きだったらな」と思ったんです。
終盤はセカンドボールも拾って
高橋義希もラインを上げて総攻撃でしたね。
吉田はちょっと今日の動きは異常というか
それぐらい素晴らしかったです。


フィッカデンティ監督ももちろんああいった詰め寄るシーンは
褒められたものではないんですけど
あの気持ちが選手にさらに火を付けたのかもしれないです。
あれがパフォーマンスなのか、本心なのかは
もちろん本人にしかわからないですけど
サッカーの中継を見る上では家で見ていても立ち上がるような
そんな試合になったんじゃないかなと思います。


選手の思い切りだったり、
もっと良くしたいという気持ちが監督の哲学に乗って
FC東京の時とは全然違う攻撃の形も見られている訳ですからね。
中央からも縦に速く攻撃するという場面も
随所に見られるようになりましたから
鳥栖に合ったサッカー、鳥栖の歴史に見合うようなサッカーを
フィッカデンティ監督が柔軟に変えてきたと。
そういうセカンドステージになっていますよね。


(広島)
最後は猛攻を受けましたけど、素晴らしいプレーの連続でしたね。
特筆すべきは茶島、青山、柴﨑、ウタカもそうですし、
塩谷ももちろん千葉の落ち着かせる場所は
試合に緩急を付けるという意味で効いていましたし
水本の対人で良いプレーが続いていましたしね。
今日はそれぞれの選手で特集を組んでも面白いぐらいだと思います。


塩谷は頭の中が真っ白になったと話していましたが
僕らも真っ白になったので「ああ、本人もなるんだな」と。
千葉が思いっ切りスライディングしていったシーンは(笑)
もうみんなたぶん頭が真っ白になったんだと思います。
直接滑ってぶつかりに行こうという。
アレがぶつかっていたら今季絶望でしたよ(笑)


茶島はずば抜けていましたね。全てが良かったです。
トラップ、ボールを置く位置、走力、メンタルの落ち着き、
審判と良いコミュニケーションを取って味方に付けるような
誰からでも愛されるようなプレーをしていましたね。
3点目のゴールはシビれました。
切り返しただけでもスーパープレーなんですけど
利き足ではない左足でボールに力を乗せるのって結構難しいんですよ。
ふかしてしまったり相手に当たったりすることが多いということも
わかっての森保監督のあの喜び方だったと思います。


森保監督もハラハラしたと思います。
笑顔の裏には3-0になってから、もっとちゃんとやらなきゃなと
思ったはずです。鳥栖の褒める所は褒めて、
でも「我々は3-0で勝てた」という自信もあるでしょうしね。


【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第12節@ベストアメニティスタジアム
サガン鳥栖 2-3 サンフレッチェ広島

入場者数:12,068人 天候:曇のち雨、中風
気温:26.8度 湿度:81%
主審:荒木友輔
副審:五十嵐泰之、清水崇之
第4の審判員:田島宏則


《得点者》
<鳥栖>
71'谷口博之②(アシスト:富山貴光)
77'キム・ミヌ④(アシスト:キム・ミンヒョク)
<広島>
34'塩谷司⑤(アシスト:丸谷拓也)
57'ピーター・ウタカ⑱(アシスト:千葉和彦)
62'茶島雄介③(アシスト:塩谷司)


《選手寸評》
(鳥栖)
GK林彰洋
失点は3つともノーチャンス。シュートがすべてスーパー過ぎた
DF藤田優人
アグレッシブさは相変わらずだが時折ラインが乱れる要因になるシーンも
DFキム・ミンヒョク
鋭いパスカットを連発に2点目をアシストも、2失点目はウタカに弾き飛ばされた
DF谷口博之
幻の同点弾を含め、セットプレー時の感覚が甦ってきた。チームの新たな得点源に
DF吉田豊
無双に近い上下動と対人を披露。イエローの対象となったプレーは好プレーだったが...
MF高橋義希
スペースを埋めて消す作業はリーグ屈指。もっと注目されて欲しい選手の1人
MFキム・ミヌ
2点目の落ち着きはそれまでの運動量を考慮しても驚異的な判断だった
MF福田晃斗
あの出来を見せられれば定位置確保も納得。セカンドステージ躍進のメインキャスト
(→87' FW池田圭)
ハイテンションの中に解き放たれたがチャンスに絡み切れず
MF鎌田大地
何度か輝きを見せたものの、良い形でボールを受ける回数は減少気味
(→66' FW早坂良太)
最後は低い位置も任される。攻守にバランスを保ち続けて反撃のキーマンに
FWムスタファ・エル・カビル□
ここまでの出場試合ではベストパフォーマンス。あとは一番大事な決め切る部分
(→70' FW富山貴光)
高精度キックで2点目をアシスト。プレースキッカーとして覚醒しつつあるか
FW豊田陽平
いつもよりイライラするシーンも多く、決定的なシーンは訪れなかった


《選手寸評》
(広島)
GK林卓人
2失点目は彼の能力を考えれば、味方を使いつつ防ぐ方法はあったかもしれない
DF塩谷司
40mのドライブシュートはキャプテン翼の世界。間違いなく今季ベストゴール候補
DF千葉和彦
最終ラインでボールを持った時の落ち着かせ方と縦への入れ方は国内屈指
DF水本裕貴
重要な局面で体を張る回数が多く、安定感は相変わらず抜群
MFミキッチ
吉田との丁々発止は見応え十分だったが、トータルではやや分が悪かった
(→81'MF清水航平
守備に回る時間の長い展開の中できっちりクローズに貢献した
MF青山敏弘
中長距離パス時の視野とその正確性がチームのアタックに大きな幅をもたらす
MF丸谷拓也
前線へと顔を出すタイミングが着実に好転。欠かせない戦力になりつつある
MF柏好文
時折縦への迫力を打ち出すものの、一時盛り返した勢いは減退してきたか
MF茶島雄介
前半からの圧倒的な体のキレが3点目のゴラッソに結び付く。スーパーな90分間
(→90'MF森﨑浩司)
逃げ切りたい時間帯での投入は指揮官が信頼を寄せている証拠
MF柴﨑晃誠
ここ最近がハイパフォーマンスだっただけに、アタックの回数がやや物足りない
FWピーター・ウタカ⑲
収まらない時間帯もあったが、2点目の体の使い方は真似できるもでのではない
(→75'FW皆川佑介)
短い時間での起用が続いているものの、そろそろ目に見える結果が欲しい


再放送スケジュールは
9月23日(金)深夜1:30~深夜3:45 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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