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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1-2nd第9節
ガンバ大阪×ヴィッセル神戸@市立吹田サッカースタジアム
解説:玉乃淳 実況:西岡明彦 インタビュアー:安田美香
【ガンバ大阪 長谷川健太監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずは今日のゲームを振り返って一言いただけますでしょうか?
A:PKが入らないという所ですね。
Q:前半の半分を過ぎたあたりから、遠藤選手と倉田選手のポジションが入れ替わりましたが、監督のご指示があったのでしょうか?
A:はい。指示しました。
Q:後半の頭からは藤春選手を投入しました。どんな狙いを持って、またどんな声を掛けて送り出したのでしょうか?
A:サイドでなかなか深い形のサイド攻撃ができていなかったので、もう少しアグレッシブにサイドの攻撃を活性化させたいということで藤春を入れました。
Q:その成果はいかがでしたか?
A:決定的なチャンスが後半はたくさんあったと思いますので、効果はあったと思います。
Q:この後、上位の浦和と川崎に食らい付くために、セカンドステージの優勝に向けても1つも星を落とせないゲームが続くと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?
A:今日は首位の浦和が川崎に負けたみたいなので、勝ち点差は変わりませんけど、試合数は減っていきますので、本当にもう1試合1試合、今日の試合もそうですけど、落とせない試合が続いていると思っています。
Q:次節は湘南との対戦です。抱負をお願いします。
A:湘南も非常に違う意味でのモチベーションが高いチームだと思いますので、ファーストステージも3-3という打ち合いのゲームをしていますし、非常にタフな試合になるんじゃないかなと思っています。
【ヴィッセル神戸 ネルシーニョ監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:なかなか勝てていなかったアウェイの地で、上位のチームから勝ち点3を奪い取る大きなゲームとなりましたね。
A:そうですね。我々にとっての今日の最大の目標の「ガンバと戦って、ここで勝って帰る」ということがしっかりと残せた、非常に大事な大きな勝利だったと思います。
Q:前節の後半と同様に4-4-2でゲームに入りました。前半から素晴らしいプレーを選手たちが見せてくれましたね。
A:立ち上がりも悪くはない対応をしてくれていたと思うんですけど、前半の途中からガンバさんが遠藤選手と倉田選手をちょっとチェンジして、遠藤選手がウチのツーラインの間でポジションを取るような形を採ってきてからは、少し難しい内容になりました。そこで対応策としては、ペドロを1つ落として中盤の数を揃えたんですけど、後半も試合の途中からその役割は持たせていた中で、ちょっと流れの中でペドロはレアンドロともう一度相手のセンターバックに対して、2トップでプレスを掛ける形を増やさないと、どうしても引いてしまうので、その2枚をもうちょっと前にプレスを掛けられる時は掛けさせて、後ろはもう4枚4枚のツーラインで何とか凌がなければいけないという風に見ていました。
Q:前線の2トップ、レアンドロ選手とペドロ・ジュニオール選手の距離感は、今日はいかがでしたか?
A:2人とも守備の形がチームとして崩れずに、うまくオーガナイズできている時間帯の時には、ボールを奪った後の2人の距離感も良かったですし、必然的にそのカウンターもフィニッシュまで持って行ける形を取りやすくなるので、ガンバさんも攻めながらもウチの2トップのことは気にするという、そういう状態は作れたと思います。
Q:今日はGKのキム・スンギュ選手がスーパーセーブを見せ、リオ五輪から戻ってきた岩波選手も活躍して完封となりました。上位躍進に向けて大きな弾みになったのではないかと思いますが、次節への抱負をお願いします。
A:スンギュは変わらずハイパフォーマンスを保ってくれるキーパーですし、ああいう決定機というのを防いでくれるキーパーです。ああいうワンプレーでチームが勢い付きますし、士気も上がりますので、崩れることもないような安定感を与えてくれる、非常に優れたキーパーだと思います。タクもずっと試合に出ていた選手ですし、能力も高いので、今日はディフェンスラインが彼らだけではなく、全員で良くしっかりと戦って守ってくれたと思います。
【ヴィッセル神戸 キム・スンギュインタビュー(試合後・中継内)】
Q:おめでとうございます。
A:アリガトウゴザイマス!
Q:今日は上位チームからの大きな勝ち点3、ディフェンス陣がしっかりブロックを作ってやらせませんでしたよね?
A:前節から負傷者や累積警告で出られない選手もいたり、メンバーが少し変わって厳しい展開になると予想していたんですけど、前からみんな頑張って守備してくれたので、この結果を得られたのではないかなと思います。
Q:後半には見事なPKのスーパーセーブもありました。
A:あのピンチを防ぐことができたら「この試合は勝てるだろう」という感覚があったので、その後も良いセーブに繋がって、非常に良かったと思います。
Q:その後も遠藤選手の決定機を防ぎましたね。
A:前でボールが少し見えなかったんですけど、感覚的に止めることができました。
Q:最後にサポーターにメッセージをお願いします。
A:今日はアウェイにもかかわらず、多くのサポーターの方が見に来て下さって、本当にアップの時から力を得ることができました。今日のように応援して下さると、我々も良い結果を残すことができると思うので、これからも宜しくお願いします。アリガトウゴザイマス!
【ヴィッセル神戸 岩波拓也インタビュー(試合後・中継内)】
Q:リオオリンピックでは本当に悔しい想いをされて帰ってきて、すぐ今日先発でゲームに臨みました。どんな想いでゲームに入られましたか?
A:オリンピックで悔しい想いをしたので、まずはこのピッチに立てる喜びというか、試合ができる喜びを感じながら、本当に90分楽しめましたし、無失点で勝てたということで、チームに貢献できて良かったです。
Q:「屈辱を感じた中で、どうプレーするか自分でも楽しみです」と試合前にコメントされていましたが、今日はその悔しさを晴らすゲームになりましたね。
A:そうですね。僕はプレーヤーなので、ピッチで返すしかないと思うので、これからもどんどん試合で結果を残して、また次の代表に呼ばれるように頑張りたいなと思います。
Q:今日は上位チームに守備陣が完封でした。ゲーム全体も振り返っていただけますか?
A:そうですね。相手の攻撃陣は上手くて、苦しいゲームになるとわかっていましたし、シンドイ時間が続きましたけど、キーパーも含めてPKを抑えられたことが勝因かなと思いますし、ああいうビッグセーブがあるとやっぱりチームが乗るので、凄い助けられたなという想いです。
Q:アウェイでなかなか勝ち点3が取れていませんでしたが、今日はしっかりとアウェイで勝ち切りましたね。
A:そうですね。セカンドステージもまだまだ上の順位を目指さないといけないですし、このまま負け続ける訳にはいかないので、次のレッズ戦に向けて良い勢いが付いたかなと思います。
Q:最後にサポーターへメッセージをお願いします。
A:オリンピックで悔しい想いをして帰ってきて、これからピッチで返していきたいなと思うので、これからも応援宜しくお願いします。
【玉乃淳氏のレビュー】
(G大阪)
後半は藤春の交替が当たりましたね。
再三チャンスを創っていましたし
チーム全体が藤春を使う意思統一が取れていましたから
後半は良い時間帯が多かったように感じました。
倉田もバイタルで受けて前を向いて
ゴールに向かうという場面は1回ぐらいでしたし
大森と阿部の両サイドハーフがペナの中で仕掛けるというシーンは
1試合を通してほとんどなかったですね。
アデミウソンはそんなにボールが収まっていなかったですし
積極的ではなかったという布石はありましたね。
PK失敗への必然的な流れはあったと思います。
ただ、アレはキム・スンギュを褒めるしかないかなと。
遠藤の決定機ももう少し叩き付けることができたら...
長谷川監督もあれだけチャンスを創ったので
「なぜ入らない?」というような想いでいたんでしょうね。
逆に言えば前半からあれぐらいのチャンスを創ることができると
もっと盤石なガンバになるんじゃないかと思います。
前半からもう少し得点の可能性を持ったプレーをしないと
お客さんも納得しないでしょうし
確かにそれほど内容が良くない中で勝ってきていたので
いつその白星がストップしてもおかしくない状況ではあったと思います。
もっと根本的な攻撃への形創りや勝ちパターンを増やしていかないと
上位対決になったら連勝は難しくなってくると思うので
正直課題は多いような気がしています。
次節の湘南もこの暑い時期に相当走ってくると思いますし
吹田ができた初年度ということもあって
ガンバには優勝が義務付けられていると思うので
そういうプレッシャーの中で戦っているんでしょうね。
(神戸)
神戸はパーフェクトでしたね。
ニウトンのセットプレー以外はパーフェクトでした。
岩波と高橋のCBコンビも頑張りましたね。
こういう前に強いプレーヤーはネルシーニョ監督も好きだと思いますけどね。
まさに前後半通じてプラン通りだったと思います。
前半が物凄く良かったんですけど
その上でもネルシーニョ監督は
ハーフタイムに気合いをかなり入れたと思います。
「後半もそのまま行けよ」と。
勇気を持って牙を持ち続けるために
レアンドロとペドロ・ジュニオールを前線に残して
相手DFにプレッシャーを掛けるという強気な姿勢が
結果に現れたんじゃないかなと思います。
渡邉千真も中坂も良かったですし
ペドロ・ジュニオールも守備もそうですし
ボールキープや時間帯によってのプレーの使い分けや
緩急と全てが完璧でしたね。
中坂はあとは試合体力でしょうか。
90分間通して計算できる選手になれるのかというのは
これから次第ですね。
キム・スンギュのPKセーブは気合いが入っていました。
最後までアデミウソンを見て。
ニウトン選手は攻撃的な選手ですね。
勝利の舞いで踊り狂っていましたし
性格的にも攻撃的なんでしょうね。
インタビュー中の岩波選手に抱き付いていましたけど
岩波選手からしたら「もうちょっと守備しろよ」と。
「足が痙攣しているのはオマエのせいだぞ」と思っているかもしれません(笑)
周りの選手もニウトンの実力をわかってきたのではないでしょうか。
特に三原は派手さこそなかったですけど
ポジション取りやニウトンのカバーや
恐れずに試合に緩急を付けるプレーができていましたね。
【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第9節@市立吹田サッカースタジアム
ガンバ大阪 0-1 ヴィッセル神戸
入場者数:26,520人 天候:晴、無風
気温:30.8度 湿度:63%
主審:飯田淳平
副審:聳城巧、権田智久
第4の審判員:熊谷幸剛
《得点者》
<神戸>
15'ペドロ・ジュニオール⑦
《選手寸評》
(G大阪)
GK東口順昭
彼の普段のクオリティを考えれば失点シーンの弾き所は痛恨だった
DF米倉恒貴
監督の目の前でのイージーな連係ミスが45分での交替に繋がった可能性も
(→46' DF藤春廣輝)
一気に左サイドを活性化。本来の持ち味を十分に見せ付ける45分間
DF丹羽大輝
スピードで相手2トップに対抗。水際での対応で1失点に抑えたのは評価されるべき
DFキム・ジョンヤ
カウンターにさらされた最終盤は、必死の対応で最後まで試合の興味を保ち続ける
DFオ・ジェソク
左右のサイドバックをこなしたが、後半のクロスは長沢にしっかり合わせたい所
MF今野泰幸
狡猾な倒れ方でPKを奪取するも、持ち味の果敢な攻撃参加は多くなかった
MF遠藤保仁
1.5列目起用時はボールの落ち着きと推進力の低下が同居していた印象
MF阿部浩之
なかなかチャンスに絡み切れず、藤春の好クロスにもトラップが乱れてしまった
(→65' FW長沢駿□)
ゴール前に入っていく雰囲気はあったが、ボールがなかなか出て来なかった
MF倉田秋
ボールはチームで最も収まったが、そこから危険なエリアまで侵入できず
(→87' MF堂安律)
短い時間で2度のチャンスを創出。期待感は今のチームでもトップクラス
MF大森晃太郎□
目まぐるしくポジションが変わる中、後半の左カットインはシュートを見たかった
FWアデミウソン□
PK失敗もさることながら、常に退場の危険性も孕むなどメンタルが不安定だった
《選手寸評》
(神戸)
GKキム・スンギュ
ワンハンドでのPKストップは圧巻の一言。これぞ"守護神"という圧倒的な存在感
DF高橋峻希
後半は藤春に押し込まれるシーンも多かったが、守備面での破綻はほとんどなかった
DF岩波拓也
両足を攣りながらタイムアップの瞬間まで奮闘。この一戦への強い気持ちを感じた
DF高橋祥平
PKストップのシーンでいち早くクリアしたのは彼。能力の高さを証明する90分間に
DF橋本和
どちらかと言えば守備に軸足を置いた90分間。指揮官からの信頼は厚い
MF中坂勇人
ゴールに繋がる積極性も打ち出すなど、チャンスに顔を出す能力で猛アピール
(→73' MF小林成豪)
あの時間帯とあの位置でのボールロストは致命傷になりかねない
(→90+4' FW石津大介)
突然の登場にもしっかり勝利をピッチで味わうことに
MF三原雅俊
ニウトンのカバーも含めてチームのバランスを維持し切るハイパフォーマンス
(→87' MF藤田直之)
難しい時間帯での起用もしっかり時間を消し去り、クローズにきっちり貢献
MFニウトン□
守備で三原に懸ける負担を考慮すれば、もう少し攻撃で明確な違いを生み出したい
MF渡邉千真□
PK献上はやや不運も手を出した印象は良くない。2トップの勢いに埋もれた印象も
FWペドロ・ジュニオール□
驚異的なスプリント数。決勝ゴールも含めて攻守両面で効きまくっていた
FWレアンドロ
ほぼ2人に任された終盤のアタックでもチャンスを創り切る能力はスーパー
再放送スケジュールは
8月26日(金)深夜2:00~午前4:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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