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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2016年08月19日

12th COPA SEIRITZ 2016 予選リーグCグループ 青森山田×山梨学院@裾野グラウンドG

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0816copa2.jpg御殿場の地で実現した選手権全国ファイナルのリターンマッチ。青森山田と山梨学院の一戦は裾野グラウンドGです。
今回のインターハイでもベスト4まで勝ち上がるなど、もはや全国でも上位進出の常連校として誰もがその名を知る青森山田。「去年の選手も何人かトップに上がっているので、やっぱりこの大会は良い経験にも成長にも繋がっていると思いますね」と千葉貴仁コーチも話したように、昨年も夏の段階でこの大会に出場していた数名が、全国に挑む選手権のメンバーに名を連ねており、ここでのアピールが冬の晴れ舞台へ繋がっているのは間違いありません。
COPA SEIRITZでは前橋育英と並んで、3度の最多優勝を誇っている山梨学院。特に昨年、一昨年で連覇を果たしており、大会初の3連覇が懸かっている状況の中、「なかなかタイトルの懸かったゲームを経験できない選手たちが、こうやってタイトルの懸かる勝負の中でこういうゲームをやらせてもらえるというのは、非常に良い経験をさせてもらっていると思います」と口にしたのは橋村圭司コーチ。タイトルと個々の成長の"二兎"を貪欲に求めます。


両チーム共に高いインテンシティを携えて立ち上がったゲームは、徐々に青森山田ペースに。5分に田中凌汰(2年・青森山田中)が左から蹴り込んだFKは、山学のGK大嶌宏汰がパンチングで掻き出すも、こぼれに反応した中山純希(3年・青森山田中)はクロスバーを越えるファーストシュートまで。続けて6分には決定機。田中のスルーパスに橋村海里(2年・バレイアSC)が抜け出すも、ここは大嶌がフィンセーブ。8分にも橋村を起点に中盤アンカーの安藤駿(2年・FC.Avenidasol)が左へ振り分け、田中のシュートは大嶌にキャッチされましたが、まずは青森山田が攻勢に打って出ます。
一方、「向こうの方が明らかに勢いがあって、そのへんはわかっていた部分でしたけど、どうしても2試合連続で前半の所で落ちてしまったとは思う」と橋村コーチが振り返ったように、連戦ということも響いてか、なかなか攻撃のギアが上がらない山梨学院。12分には天野太智がスルーパスを狙うも、走った上妻洸聖はわずかに届かず。逆に18分は青森山田。田中の左CKにセンターバックの佐藤拓海(2年・三菱養和調布JY)が合わせたヘディングは、わずかに枠の上へ。20分にも橋村の右CKを、田中が右スミギリギリに収めたヘディングはGKを破りますが、カバーに入っていた天野太智がライン上でスーパークリア。変わらないゲームリズム。
先に歓喜を迎えたのは青森の緑。22分に右サイドバックの伊澤友哉(2年・クマガヤSC)が鋭い出足のパスカットからそのままサイドを運び、丁寧に折り返したクロスを、ニアに走り込んだ浦川流樺(2年・横浜F・マリノスJY)がボレーで合わせると、ボールはゴール左スミへ吸い込まれます。攻守の素早い切り替えが呼び込んだ先制弾。青森山田が1点のリードを手にしました。
ビハインドを追い掛ける展開となった山梨学院。25分には自らの仕掛けで獲得したCKを、左から天野太智が蹴り込むも、シュートには至らず。逆に29分は青森山田。田中の左FKを、ニアでフリックした桃井勇輔(2年・ガンバ大阪門真JY)のシュートは枠の上へ。30分は山梨学院。川口寛人が左へ流すも、天野太智のクロスは枠の上へ。勢いで上回った青森山田が1点のリードを手にして、最初の30分間は終了しました。


ハーフタイムで6人を替えてきた山梨学院も、後半はスタートから勢いが。36分に左サイドで川口が粘り、大塚創太郎のミドルはゴール右へ逸れたものの、ようやくこのゲームのファーストシュートを。41分にも川口のドリブルから右FKを、直後にも右CKを獲得し、大塚の蹴ったボールはどちらもDFに跳ね返されましたが、山梨学院にも徐々に攻撃のテンポが。
45分は青森山田。田中の右FKに大金斗弥(2年・ASC北海道U-15)が合わせた決定的なシュートは、山梨学院のセンターバックを任された田邊玲也が体でスーパーブロック。46分も青森山田。田中の左CKから、蓑田広大(2年・大豆戸FC)が打ち下ろしたヘディングはわずかに枠の上へ。51分は山梨学院。センターバックの花輪航輝はインターセプトからそのまま持ち上がり、打ち切ったミドルは枠の左へ。「相手は点を取るしかないので前から来るのはわかっていましたけど、勢いがありましたね」と千葉コーチ。やり合う両者。後半はほぼ互角と言っていい近い展開に。
52分のゴラッソは「持っている感覚は独特のモノがある」と橋村コーチも認める35番。右サイドからのクロスに、飛び込んだ大塚はダイレクトボレーを敢行。ボールはゴール右スミへ綺麗に飛び込みます。後半から出てきて存在感を放っていたボランチが気合の同点ゴール。「来年は中心になっていってほしい選手」(橋村コーチ)の一撃で、試合は振り出しに引き戻されました。
追い付かれた青森山田も55分にはビッグチャンス。永島卓徒(3年・前橋JY)、田中とボールを回し、フリーで放たれたシュートは山梨学院の樋口希望が決死のブロック。直後にも田中が蹴った左CKを大嶌が掻き出すと、こぼれを拾った蓑田のループシュートは枠の右へ。山梨学院も60分に左から大塚がFKを蹴り込むも、青森山田のGK石?尚(2年・Wings U-15)がしっかりキャッチ。残された時間はアディショナルタイムのみ。果たして勝敗の行方は。
60+1分に広がった歓喜は緑。左サイドで奪ったFK。スポットに立った田中のキックへ、永島が懸命に飛び付いてすらすと、大金も執念でシュート。ボールは青森山田イレブンの想いを乗せて、右スミのゴールネットへ弾み込みます。「FKのボール自体はミスキックだと思いますけど(笑)、うまく永島がコースを変えてくれたの良かったです」と笑ったのは千葉コーチ。後半アディショナルタイムの最終盤に生まれた劇的な決勝ゴール。激しいバトルが繰り広げられた60分間は青森山田に軍配が上がりました。    土屋

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