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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2016年06月25日

J1-1st第17節 新潟×鳥栖マッチレビュー

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J1-1st第17節 
アルビレックス新潟×サガン鳥栖@デンカビッグスワンスタジアム
解説:玉乃淳 実況:桑原学 インタビュアー:日々野真理


【アルビレックス新潟 吉田達磨監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:守備の堅い鳥栖に対して、どういった狙いでゴールをこじ開けようとプランを立てたのでしょうか?


A:そんなにたくさんのチャンスが来るとは思っていない試合で、セットプレーの準備と粘り強く簡単に跳ね返されに行かないというか、厚い壁にみすみすぶつかっていかないというような、本当に落ち着きの所を選手に求めました。思っていた以上に大げさに言い過ぎたなと思う所もありましたけど、思っていた以上に選手たちがピッチの中で落ち着いて表現してくれたと思います。


Q:ハーフタイムには「1月から自分たちがやってきたことをもう一度思い出せ」というコメントがありました。具体的にどんな所だったのでしょうか?


A:攻め込んで、奪い返しに行く人たちと戻る人たちと、そういったエリアごとで役割がいくつかあるんですけど、その役割分担を熱くなった中で忘れないように、冷静に戦って欲しいということですね。今日もかなりのサポーターの応援と、あとは史哉の件もありますし、本当に選手たちがファイトということに全力を尽くし過ぎて、冷静さを欠くような所も前半は見られたので、そういった所でもう1回戦術的なことをちゃんと思い出して欲しいというようなことです。


Q:その戦術的な所で言うと、チームとして狙っていた形でゴールが取れたと思いますが、ファーストステージはずっと献身的にプレーしてきた山崎選手のゴールでした。振り返っていかがでしょうか?


A:今日のシュートはそんなに難しいものではなかったと思いますけど、これまで彼の技術からしたら本当に難しくないだろうというシュートがなかなか入らずに、本人も苦しかったとは思います。ただ、しっかりと今日ネットを揺らしたことで、彼自身もこれからは何かが外れたようなものになると思いますし、あとはチームも山崎が取るというのは凄く前に進めるものなので、とても大きかったと思います。


Q:ファーストステージは少し苦しい時間もあったと思いますが、終盤は3試合負けなしで、最後はしっかり勝利で締め括りました。手応えとしてはいかがでしょうか?


A:前節はちょっと大味なというか、オープンな試合をしてしまって残念なんですけど、試合を重ねるごとに、トレーニングを重ねるごとに、自分たちが何をするかということは見えてきていて。ただ、それがなかなかゴールに結び付かなかった所で、今日は無失点で山崎がゴールを取ったということで、セカンドステージに向けてまたアクセルを踏んでいきたいと思います。


Q:今セカンドステージのお話が出ましたが、次は古巣の柏戦でもあります。セカンドステージはどんなことを選手たちに期待して、どんな戦いを見せてくれますか?


A:勝ち点が申し訳ないくらい少なく、ここから今日のような試合で、さらに少な過ぎた勝ち点がもっと上積みできるように、来週の柏戦からまた選手たちと一緒にフルパワーで戦っていきたいと思います。


【サガン鳥栖 マッシモ・フィッカデンティ監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まず試合を振り返っての感想から聞かせて下さい。


A:お互い勝つために戦った試合で、オープンな戦いだったんじゃないかなと思います。実際チャンスもお互いに創りましたし。最後の最後まで戦ったという所は、自分のチームに対して評価したいんですけど、先にゴールを決めた方が勝つような試合の流れだったかなという所で、こぼれ球も最後の20分くらいは向こうがずっと拾っていましたし、勝った新潟を称えたいなという風に考えています。


Q:試合を見ていて、前半にシュートを打たれた直後の10分過ぎに控えの選手にウォーミングアップを始めさせて、後半の頭から2枚を替えてきた狙いを教えていただけますか?


A:Jリーグの34試合の中の1試合ということで戦ったんですけど、選手にすぐウォーミングアップをさせるという所は、たまに全員で戦っているんだということを表現するためにも、すぐそういうようなアクションを取るんですけど、実際に試合の流れもちょっと読みにくい所があって、試合を通しても少し変わった試合になったと思います。先ほども申し上げたように、どっちが勝ってもおかしくないような流れがずっと続いたので、そういう意味で早めのウォーミングアップをやらせて、実際には前半を終わってすぐに2枚を替えたんですけど、あとは流れの中で最後は向こうがモノにしたというのもありますが、吉田豊が大きなチャンスを得た所は、ベンチから自分が見ていて「PKだったんじゃないかな」と感じた所もあったので、少し悔しさが残る所はあります。


Q:残念ながら今日は敗戦となってしまいましたが、ファーストステージを振り返って、次第に監督のやりたいサッカーが浸透しているのではないかと拝見していて思ったのですが、そのあたりの手応えはいかがでしょうか?


A:チーム状況的に苦しい所もありましたし、選手の補強も含めてセカンドステージに向けては、おっしゃったようにだんだんチームができてきた所もありますし、何人かの新しい選手も加入する予定ですので、そういう選手を加えた上で明らかにファーストステージより良いステージを送れると思いますので、しっかり準備して来週からやっていきたいと思います。


【アルビレックス新潟 山崎亮平インタビュー(試合後・中継内)】
Q:スタジアム中が歓喜に満ちました。今の心境を聞かせて下さい。


A:まずホームで全然勝っていなかったので、ホーム2連勝という所で、これからもっと勢いに乗って行ければいいかなと思います。


Q:ゴールシーンを振り返って、しっかり詰めていた形で、チームとして崩した形での展開でした。


A:サイドからの練習は最近ずっとやっていましたし、中の入りが良かったと思うので、うまく自分の所にこぼれてきてくれて良かったなと思います。


Q:山崎選手にとっては今シーズンリーグ戦初ゴールではありましたが、今シーズンずっと献身的なプレーが光っていて、チームを支えてきたと思います。どんな所を狙いとしてプレーされているのでしょうか?


A:まずフォワードなので、やっぱり得点を取らないと良くはないと思うので、そのへんは今シーズン苦しんでいましたけど、これをキッカケにもっともっと、まずはチームが勝てるようにチームのためにプレーできたらいいかなと思います。


Q:ハーフタイムには「1月からやってきたことをもう一度思い出せ」と監督からも指示があったようですが?


A:そこはウチのチームの基本だと思うので、そこを忘れずにどんどんチームとしてレベルアップできれば良いかなと思います。


Q:ちょうどインタビューの前に着替えて、早川選手のユニフォームを着てきました。このあたりの想いというのを聞かせていただけますか?


A:史哉もピッチに立ちたいでしょうし、それでもしっかり史哉も自分自身で戦っていますし、それを自分たちチームメイトが少しでも手助けできたら良いと思いますし、今日みたいに良い結果を毎試合報告できるように、史哉と一緒に戦っていきたいなと思います。


【玉乃淳氏のレビュー】
(新潟)
監督のハーフタイムの指示通りのゴールになって
あまり急ぎ過ぎず、ボールを大事にして
どんな点でもいいんだという所で全員で奪ったゴールでしたよね。
特に山崎選手のように今まで献身的にプレーしてきた選手に
結果としてゴールが生まれたというのは
チームとしてかなり大きな一歩を踏み出したのかなと思います。


誰が点を取るのかというのが明らかな課題になっていた所で
これまで献身的にチームに貢献してきた山崎選手が
ゴールを取ったことによって
さらにもう1個武器を手に入れたんじゃないかなと。
ラファエル・シルバ不在の中で悩ましいとは思いますが
彼には戻ってきてもらわないと困りますし、夏男であって欲しいですね。
日本での経験も長いのでやってくれるとは思います。


ベンチの表情を見ていても雰囲気が良いですし、最初から勝ちたいし、
全員で戦っているんだという気持ちは伝わってきていますから
今日の1勝も大きな意味を持ちますね。
引き分けだと負けに等しいぐらいの雰囲気になってもおかしくない中
まさに「これをやりたかったんだ」というような形でゴールを取れましたから
大きな大きな一歩になったと思います。


チームの戦い方が確立するまで時間が掛かるというのは
当然シーズン前にわかっていましたし、正直僕も苦戦するなと。
今までの新潟のサッカーと吉田達磨監督のサッカーはそもそも違いますし
それを考えるとファーストステージはみんなで我慢しながら
時間を与えて欲しい前半戦だったので
真価を問われるのは次の試合ぐらいからではないでしょうか。


次は柏とのゲームですが、1回目に新潟で対戦した試合も
アグレッシブでメチャクチャ面白かったです。
ああいうプレーを続ければ、自ずと選手にやりたいサッカーも
浸透していきますし、勝ち星も増えていくと思うので
何が起こっても続けることですね。


吉田監督もやっていこうとしていることに迷いはないですよね。
どこにいてもどの試合でもフルパワーで
この大サポーター、誇らしきサポーターと一緒に進んでいければ
もっともっと強くなることは間違いないので
みんなが信じて、みんなが前を向いて進んで行って欲しいなと思いました。


(鳥栖)
後半は良いプレーができていて怖さがありました。
ただ、前半が悔やまれます。
あの戦いをしてしまってはチャンスが半減してしまいますよね。
もちろん意図してあのプレーをしていたのだったら良いんですけど
後半から2人替えたということは意図していなかった訳ですよね。
もったいないなあという気はします。


ガンバ戦で見せたような前線からのプレスであったり
個の力を生かすアグレッシブさは前半はほとんどなかったですから
これをどう捉えているかというのも確認したいポイントですね。


監督には後半頭から2枚替えた理由も
前半をどう見たのかという所も"はぐらかされた"じゃないですけど
確信めいた答えはおっしゃっていなかったので
そこも僕の興味をそそる分ではありますけどね。
負けても勝ってもこれで行くというような方向性を選手に示さないと
ちょっと結果が付いてこなくなると
空中分解してしまう恐れがあるなというのは今日感じたので。


選手の入れ替えについても良い方に運べば
それに越したことはなくて嬉しいんですけど
どうなってしまうかわからないという怖さも少しありますし
ここは良い区切りですので
慎重に考えていく必要があるのではないかなと思います。
ファーストステージで良くなかった所を入れ替えるのではなくて
良い所にプラスアルファの補強であって欲しいですね。


スタメンの選手が入れ替わるというような発言もありましたが
悪い所にフォーカスするのではなくて
もっと良い部分を見て欲しいなと。
個々は素晴らしい選手が揃っているので
それをもっともっとフルに生かしたいですね。
鎌田や豊田のポテンシャルをもっともっと引き出してあげて欲しいです。


【Jリーグブログ的データ】
J1-1st第17節@デンカビッグスワンスタジアム
アルビレックス新潟 1-0 サガン鳥栖

入場者数:19,055人 天候:曇のち晴、無風
気温:24.1度 湿度:72%
主審:廣瀬格
副審:数原武志、小椋剛
第4の審判員:清水勇人


《得点者》
<新潟>
78'山崎亮平①(アシスト:加藤大)


《選手寸評》
(新潟)
GK守田達弥
不測の事態で早々に交替。今後への影響が非常に心配
(→21' GK川浪吾郎)
何度かビッグスワンをざわつかせながら、きっちり鳥栖の攻撃をシャットアオウト
DF松原健
最終盤の吉田へのタックルは際どかったが、それ以外には復調の雰囲気が漂う
DF舞行龍ジェームズ
豊田との競り合いはトータルで五分以上。そこで後手を踏まなかったのは大きい
DF大野和成
守備では豊田に競り勝つシーンもあったが、43分の決定機逸は痛恨
DFコルテース
鎌田のスルーパスを間一髪でカットしたシーンを含め、守備での奮闘が光った
MF加藤大
らしくない執念のダイビングヘッドが貴重な決勝ゴールを呼び込んだ
MF小林裕紀
苦しい時間帯のセカンド奪取や左右への展開できっちり存在感を発揮した
MFレオ・シルバ
鎌田とのマッチアップは完勝。紛れもないチームの心臓
MF田中達也
チーム最多となる3本のシュート。積極性と緻密さが同居する好パフォーマンス
(→85' FW平松宗)
アディショナルタイムの逃げ切りもしっかり関与し、ゲームクローズに貢献
FW鈴木武蔵
期待されている役割を考えれば3つあったチャンスのいずれかは沈めたい
(→77' MF成岡翔)
短い時間でもギャップに潜ってうまく基点を創ってみせる
FW山崎亮平
再三チャンスに絡み続け、殊勲の決勝ゴールは今季のリーグ戦初ゴール


《選手寸評》
(鳥栖)
GK林彰洋
守備機会もそこまで多くなかっただけに失点シーンは何とかしたかった
DF藤田優人
高い位置を取るコルテースとのやり合いはこの一戦の1つのハイライト
DFキム・ミンヒョク
スピードで鈴木と互角に渡り合う。やはり空陸共に身体能力は高い
DF谷口博之
セットプレーでは脅威になっていたが失点時はややバタついた印象も
DF吉田豊
あわやPKのシーンのように縦へと愚直に入っていく姿勢は大きなチームの武器
MF高橋義希
自分の両脇をケアする意識は秀逸。専守を貫いた90分間も結果がついて来ない
MFキム・ミヌ
後半に出したスルーパスのようなアイデアが生きる役割をもっと見たい
(→83' FW池田圭)
最終盤のラフな時間に投入されても持ち味は生きない
MF福田晃斗
バランス維持に腐心もほとんど攻撃に顔を出せないまま、45分でベンチへ
(→46' MF岡本知剛)
ドイスボランチの一角に入るも福田との違いを示す45分とは行かなかった
MF鎌田大地
レオ・シルバとの1対1で分が悪かったことが勝敗に直結した印象も
FW豊田陽平
敵陣空中戦で競り負けるシーンが目立ち、シュートも打てないまま90分を終える
FW冨山貴光
攻め手の少なさを考えればセットプレーのキッカーとして終盤にこそ必要だったのでは
(→46' FW早坂良太)
失点時は加藤を外してしまう。おなじみの吸い付くトラップは何度も披露


再放送スケジュールは
7月1日(金)深夜3:45~午前6:00 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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