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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2016年04月13日

J1-1st第6節 仙台×G大阪マッチレビュー

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J1-1st第6節 
ベガルタ仙台×ガンバ大阪@ユアテックスタジアム仙台
解説:水沼貴史 実況:下田恒幸 インタビュアー:村林いづみ


【ベガルタ仙台 渡邉晋監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずは今日の試合を振り返っていただけますか?


A:まあ前半がすべてですね。本当にサポーターには申し訳ないと思います。


Q:前半で3失点となりましたが、PKで1点返しました。ボールはかなり動かすことができていたと思うのですが、あと1点が遠かった要因はどういう所でしょうか?


A:まずそもそも3点取られてからようやく「やりましょう」ではガンバさん相手には厳しいですし、あれだけ時間があれば当然押し込む形も増えるでしょうし、もちろんそこで攻撃の形みたいなものは、今年トライしていることをいくつかは出せたかなとは思いますけど、やはり本当に最後の際だとか、そういった所はもっともっと要求しないといけないですし、まだまだ甘さがあるなというのは感じさせられました。


Q:監督はハーフタイムに選手たちへ粘り強さを求めました。後半かなり猛攻を仕掛けた所もあったと思うのですが、その粘り強さは見ることができたのでしょうか?


A:粘り強さは今日の試合前から求めていましたから、ハーフタイムでそういうような形になること自体、チームとしてまだまだ未熟だと思いますし、本当にそういった意味では頭から同じようにやれるようにしないと、チームとしても成長できないのかなということは感じました。


Q:残念ながら勝利とはなりませんでしたが、今日は水野選手が大きな役割を果たしたのかなと思います。監督としてはどう評価されますか?


A:ガンバさん相手の狙いというものは、今週のトレーニングでずっとやってきていて、そういうものを考えると晃樹のストロングも合致するだろうというようなプランを考えていましたから、ああやって個人で打開できるシーンをいくつも創ってくれましたので、間違いなくそこは「これからも武器になるな」とは思いました。後は本当に良いクロスも上げてくれていたので、それに対する中の入り方や枚数というものは、もっともっとトレーニングからやっていきたいと思います。


Q:ゲームはまだまだ続いていきます。監督ご自身、そして選手の皆さんでどういったことをサポーターに対してこれから表現していかれますか?


A:「後半の戦い方ができるんだったら初めからやれよ」というようなものは、まず間違いなく示さなければいけないと思います。それをやれば結果というものも当然付いてくると思いますし、今日も1万9千人近いサポーターが集まってくれましたから、サポーターに何とか勝利と笑顔を届けられるように精進していきたいと思います。


【ガンバ大阪 長谷川健太監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:3-1の勝利となった今日の試合を初めに振り返っていただけますか?


A:もうしんどいゲームだったという風に思います。3点取って、PKで1点返されてと。2点差になって、サッカーでは一番危ない点差だという所で、仙台の方もだいぶ攻勢を掛けて、なかなか後半も追加点を取れずに時間が進んでいくと、どうしても危ない場面というのが何回かあった中で、今日のゲームは最後まで集中力を切らさずに全員が戦ってくれた勝利だったという風に思っています。


Q:今日の試合はディフェンスラインに丹羽選手が戻ってきました。これによって今野選手がボランチに入ることができましたが、このことが全体に与えた影響をどのように感じてらっしゃいますか?


A:やっぱり声を出せる選手が戻ってきたので、非常にディフェンスラインが上がったという部分と、今野の前への推進力というのは3点目にも現れたと思いますし、本当に大輝が戻ってきて非常にディフェンスラインも締まったんじゃないかなという風に思っています。久々のぶっつけに近い状況で今日は試合をやらせましたけど、最後までジェソクを含めて持ってくれたのは大きかったという風に思っています。


Q:今日のガンバはチーム全体で鋭く厳しく戦う姿勢が表現されていたと思いますが、特に遠藤選手の強さを感じました。


A:そうですね。遠藤自身も「この流れを何とか変えたい」という想いがあったと思いますし、早い時間帯にイエローカードをもらって少し心配しましたけど、3連戦目の最後の試合でしたので、体力的にはしんどかったと思いますが、本当に良く頑張ってくれたと思っています。


Q:そして今日は得点という所では攻撃陣に3得点が生まれました。特に宇佐美選手はリーグ戦初ゴールですが、監督も待ち遠しかったのではないでしょうか?


A:そうですね。なかなかプレー自体は悪くなかったんですけど、得点が入らなかったので、この1点でやっと貴史も目覚めてくれるんじゃないかなという風に思っています。


Q:日程も厳しい状況が続いていた中で、今日の勝利がもたらす影響というのを監督はどのように感じてらっしゃいますか?


A:公式戦4連敗で仙台戦だったので、仙台も非常に状態が良いという中で、「難しいゲームになるだろうな」と思っていましたが、こういう苦しみながら勝ったということは、1つのキッカケになるようなゲームになったと思いますし、またすぐ連戦も始まりますので、しっかりと準備して次の柏戦に備えていきたいなと思っています。


【ガンバ大阪 宇佐美貴史インタビュー(試合後・中継内)】
Q:今サポーターの声援を浴びて、どんなお気持ちですか?


A:久々に勝って挨拶しに行けたのでホッとしました。


Q:3-1の勝利となりました。まずは今日の一戦を振り返っていただけますか?


A:もう前半の早い段階でほとんど勝負は決めていたと思いますし、失点が唯一いらなかった点で、それがなければ後半ももっと押し込める展開になっていたと思いますけど、勝てたので良かったなと思います。


Q:今季リーグ戦初ゴールとなりました。長いドリブルからの見事なシュートシーンを振り返っていただけますか?


A:もうコースは見えたので、しっかりそこに蹴り込むことができましたし、形としても(オ・)ジェソクがカットしてくれてカウンター気味に行けたので、攻撃の形としても悪くなかったかなと思います。


Q:過密日程もあって、なかなか苦しい時期が続いていたと思いますが、今日の勝利というのはどのような意味をこれから持っていきそうですか?


A:チームのリズムを変える意味で大事な勝利だったと思いますし、ここから中4日と少し間が空くので、そこでしっかりリラックスして、リカバリーして、頭も体も切り替えて次に向けてやっていきたいなと思います。


Q:サポーターはまだまだ宇佐美選手のゴール、ガンバの勝利を期待していると思います。サポーターの皆さんに向けて最後に一言お願いします。


A:本当に足を引っ張り続けてきたので、これから本当に名誉挽回というか、チームを勝たせ続けていきたいですし、しっかりとそういう責任を持ったプレーをしていきたいなと思います。


【水沼貴史氏のレビュー】
(仙台)
仙台は猛攻を仕掛けましたけど、あと一押しでしたね。
60分あたりからかなりリスクを掛けていったと思います。
今日は水野が良かったですね。
彼のキックという武器を本当に良く見せてくれました。
ウイルソンにようやく結果が出たのも大きいですね。


前半終了間際に大岩が決めたゴールを
オフサイドと判定されたシーンは微妙でした。
ガンバの選手はみんな「やられた」と思っていたはずです。
誰1人オフサイドをアピールしていなかったですから。


「前半がすべてだった」と渡邉監督はおっしゃっていましたが
本当にそう思いますし、後半はあれだけ球際も強く行けるようになって
ハードワークもできるようになったじゃないですか。
なにか浮き足立った所でカンカンとやられてしまって
ようやく目が覚めたというのは僕も感じましたし
ガンバが良かったというのもあるんですけど
後半は本当に仙台のポテンシャルというか
粘り強さや迫力みたいなものも出してくれましたからね。


今日は水野という個の力も発揮できましたし
三田と富田でボールを動かしながら
奥埜も流動的にどんどん動く選手ですよね。
大岩と石川のサイドバックもどんどん攻撃に絡んでいきましたし
迫力は出てきていると思います。
あとは本当に点が来るか来ないかという部分で
例えば金園が点を取ったらチームも乗るんでしょうけどね。


決めるべき選手がいるというのがポイントになってくる中で
今日はそれがいなかったのかなという気はしますね。
ストライカーや決定力のある選手は
喉から手が出るほど欲しいというチームばかりだと思いますが
今日の場合は20本近くシュートを打っていると思いますし
枠内にも相当行っていると思いますし、運だけではないと思います。
でも、チャンスを多く創らないと点は入らないですからね。


(G大阪)
前半の貯金がモノを言ったなという感じではないでしょうか。
前半最後のプレーで2-3になっていたら
引っ繰り返されていたかもしれません。
ただ、結果的には良かったと思います。
ACLでも点差以上の完敗を喫した感もありましたし
ここでリセットできるかもしれないですよね。


あとは後半にも前半のようなプレーを続けられるように
ならないとなとは思います。
フィジカル面も充実させなくてはいけないですし。
ただ、ミスターポジティブの丹羽が帰ってきて
本当にポジティブな結果を出しましたよね。


宇佐美のゴールですが、しっかりゴールが見えていたと思います。
相手の出方も見えているし、長沢の動きも見えているし、
その先も見えているということで素晴らしいコントロールショットでしたね。
球の軌道もスッと伸びて行きましたし。
前半の宇佐美には躍動感が溢れていました。
本当に良かったと思います。


先制シーンは宇佐美とアデミウソンの連携が良かったです。
お互いの喜び方でわかると思いますよ。
長沢の所に行くより、すぐに2人が抱擁しているじゃないですか。
なかなかアデミウソンが見せたようなターンは
Jリーグで見られないので新鮮でしたね。
あの並びはコンビネーションが生まれますし、
2点目を取ってから3点目を取るまでの勢いも凄かったです。


長谷川監督のインタビューをお聞きして
「苦しみながら勝てた」というあの一言は重いのではないでしょうか。
ここでまた追い付かれてしまったりすると
せっかくの前半の良い形が「これでもダメなのか」と
ちょっとマイナスになってしまうと思うので
監督もおっしゃっていましたが、オ・ジェソクも含めて丹羽が入ってきて
本当に苦しかったとは思いますが、よく耐えたなという気は僕もしますね。


こういうガンバのサッカーはまた見たいですね。
遠藤はボールアプローチの速さや球際の強さを
本当に具現化していた選手だと思います。
ちょっと遠藤らしくないのはオフェンスになった時に
ちょっとミスやボールロストが目立ったんですよね。
そのあたりのバランスもすぐには戻すと思いますけど
あれだけの守備ができて、攻撃に入る時のミスがなくなったら
それはそれで凄いチームにまた変わっていくのかなと思いますね。


【Jリーグブログ的データ】
J1-1st第6節@ユアテックスタジアム仙台
ベガルタ仙台 1-3 ガンバ大阪

入場者数:18,011人 天候:曇、弱風
気温:15.1度 湿度:51%
主審:村上伸次
副審:唐紙学志、武部陽介
第4の審判員:山岡良介


《得点者》
<仙台>
27'ウイルソン①(PK)
<G大阪>
5'長沢駿②(アシスト:アデミウソン)
14'宇佐美貴史①
16'アデミウソン②(アシスト:今野泰幸)


《選手寸評》
(仙台)
GK石川慧
J1デビュー戦は怒涛の16分間に飲み込まれる。1失点目は掻き出したかった
DF大岩一貴
幻の2点目も含めて飛び込む感覚はあった。攻撃シフトに伴う交替はやむを得ない
(→69' DF菅井直樹)
高い位置に攻め残るシーンもあったが前への意欲は結果に結び付かず
DF平岡康裕
結果から見れば致命的な3失点目のパスミスが試合の趨勢を決めてしまった
DF渡部博文
1失点目は完全に裏を取られ2失点目はやや寄せ切れなかった
DF石川直樹
後半は再三サイドを駆け上がったがクロス精度に欠けた印象も
MF水野晃樹
左右両足で高精度のキックを披露。ワンプレーごとに気持ちを見せた
MF富田晋伍
カウンターのピンチを1人で防ぎ切る。個でもG大阪に十分対抗できていた
MF三田啓貴
ボールを動かすために必要なパーツも前に出た時にはもう一仕事したい
MF奥埜博亮
イージーなボールロストが2失点目に直結。後半はギャップでボールを多く引き出す
(→82' MF野沢拓也)
後半アディショナルタイムのFKで時間を掛け過ぎたのはいただけない
FW金園英学
献身的な姿勢は見せたがシュートも打てないまま1人目の交替に
(→59' FWハモン・ロペス)
シュート7本。左足の脅威は十分見せたが決め切るまでのパワーは打ち出せず
FWウイルソン
PKは決めたものの83分の決定機は絶対に沈めたかったシーン


《選手寸評》
(G大阪)
GK東口順昭
PKは完全に読んでいただけに悔しい一連に。終盤はファインセーブ連発
DFオ・ジェソク
久々のスタメンも後半の苦しい時間帯で守備の安定感を発揮してみせた
DF丹羽大輝
復帰戦は局面での粘り強さも上々。相手の攻撃を防ぐたびに笑顔でチームを鼓舞
DFキム・ジョンヤ
チームの運動量低下はあるが後半はややラインを下げ過ぎてしまった感も
DF藤春廣輝
前半からオーバーラップは自重気味。終盤のクリアは1点モノのファインプレー
MF今野泰幸
3点目が象徴するように攻守でチームへ推進力をもたらす。やはりボランチが彼の本職
MF遠藤保仁
前半からアグレッシブなプレーを連発して立ち上がりの猛攻を呼び寄せる
(→84' MF小椋祥平)
リーグ戦初出場の6分間+αでクローザーとしての役割を全うした
MF阿部浩之
いつも通り攻守に走り続ける。菅井の枠内シュートを涼しい顔でブロック
MF宇佐美貴史
ようやくシーズン初ゴール。特に前半は100点満点のパフォーマンス
(→76' MF倉田秋)
押し込まれる時間で守備に奔走。この展開ではその役割もやむなし
MFアデミウソン
アシストのターンもゴールのワンツーもイメージ抜群。負傷交替だけが気がかり
(→48' MF大森晃太郎)
攻撃でアピールしたい状況でもチームのために守備へ回れる彼の存在は貴重
FW長沢駿②□
先制弾のプルアウェイはストライカーのそれ。セットプレーの守備でも貢献度大


再放送スケジュールは
4月11日(月)午後10:00~深夜0:15 J SPORTS 3
4月14日(木)深夜0:30~深夜2:45 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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