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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2015年11月07日

J1-2nd第16節 柏×FC東京マッチレビュー

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J1-2nd第16節 
柏レイソル×FC東京@日立柏サッカー場
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:桑原学


【柏レイソル 吉田達磨監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:残念ながら敗戦という結果になりましたが
まずはゲームを振り返っていただけますか?


A:まず失点はPKの所でジャッジ云々はありますけど
あの時間帯というか、相手がプレッシャーを掛けてきて
ウチに対しての戦い方ですけれども、
前から人、人、人とボールの所に人が集まってくるような。
それがだんだん失点後は落ち着いてきて、相手もシステムを変えて
後ろをちょっと分厚くするような戦い方に変えてきましたけど
前半の本当にあの1失点の周りの時間帯、
選手たちにも今話してきましたけれども
どっちが勝ってもおかしくないような試合だったと思いますし
相手の何かが変わったことに対して
我々はピッチの中で対応を十分やっていましたし
そういう所に成長は感じますし、本当に良いテンポ、良いテンション、
良いビジョンでやってくれましたけれども
その本当に勝負を分けるプレーという所、
ゴール前で落ち着けるかという所、そこにはまだ課題がありましたし
とにかくその時間帯をFC東京は凌ぎましたし
我々はモノにできなかったし、モノにされてしまったという所は
今日の試合のハイライトだと思っています。


Q:対柏という所でビルドアップを消して蹴らせるという守りを
結構相手はしてくると思うんですけど
そういう所で打開するために必要な部分というのは
どういう所だったのでしょうか?


A:今日で言えば相手の変化に気づくという所で
もう一歩早く落ち着きを取り戻せれば何てことはなかったというか
やりながら選手はちょっともったいなかったなという表情で
ハーフタイムもいましたから
後半の立ち上がりから押し込んで行くということに関しては
非常に良くやってくれましたし
消しに来るという所は我々もいつも想定していますから
それを上回っていくようなスピード感と
今日はかなりタフだったりラフだったりという所で
体ごとぶつかってきましたから
それに負けないぐらいのスピードというのは
見つけるべきかなとは思います。


Q:前半に比べて後半にリズムが上がったというのは
そのあたりの修正がうまく行ったという感じだったのでしょうか?


A:そうですね。ハーフタイムの指示も今日はたくさんなくて「気付け」と。
「もうシンプルに変化に対して俺たちが対応して行けば
問題ないじゃないか」ということで、相手が後半は2回3回と
人を替えたりシステムを変えたりしてきましたけど、そこにうまく順応して。
ただ、最後のクオリティと落ち着きという所が出せなかったなと思います。


Q:あと1試合リーグ戦はありますが
最後にサポーターの前でどんなサッカーを披露されたいですか?


A:もう今日の後半のようなテンションで
これまでの何試合か見せてきたような
ボールの動きとプレッシャーとそういったものは見せたいですし
今話しましたけど選手たちが
とてもここで終わりたくなくなるようなテンションで
サッカーをしてくれていますから
それをそのまま今日もたくさんの声援を送ってくれましたけれども
それにゴールとして応えられるように
残り新潟戦と天皇杯と戦って行きたいと思っています。


【FC東京 マッシモ フィッカデンティ監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:勝利おめでとうございます。ゲームを振り返って下さい。


A:予想していた通り、難しい試合になったという風に思います。
柏にとってはホームの試合でしたし、この1年間を良い形で締め括ろうとして
非常にモチベーションもあったと思いますから
そういった相手に対して私たちは勝ち点3のみを
勝ち取らなくてはいけない状況でしたけど
それをしっかり成し遂げたということは
チームがしっかりと本当に成熟してきている証かなと思います。


Q:まず守備の点からお話を伺いたいのですが
柏のビルドアップを制限するという点で
非常にうまくいっていたように見えましたが
狙いはどのような所にあったのでしょうか?


A:前半はやはり私たちのビルドアップも非常に良かったと思いますから
相手のビルドアップを限定させるだけではなくて
しっかりと繋ぎながら何度もチャンスを創っていました。
そして、1-0になった後はやはり2点目をなかなか取ることが
できませんでしたから、そういった中でしっかりと耐えて
チャンスがあればカウンターをするということが
私たちに課せられたことでしたけども
それもできたという風に思っています。


Q:東京の選手たちの全体的なポジショニングだったり
距離感も非常に良かったと思いますが
そのあたりはどのようにご覧になっていましたか?


A:本当にそういう意味では2年間一緒にやってきて
お互いの共通理解というものが本当に深まっていますから
お互いを見るだけで何を考えているかわかるほど
しっかりとお互いがわかり合っているというグループを
創り上げたという風に思っています。
素晴らしい青年たちですし、本当にそういう意味ではこのチームがやっと
優勝争いをできるチームになってきたという風に思いますけど
まだまだ先がありますから、決してここで満足することなく
最後の試合もしっかり戦って、最終的な結果を見て
自分たちが考えるべきことというのを考えて行きたいと思っています。


Q:最後に今年積み上げてきた成果として
自力でチャンピオンシップに進むチャンスを得ましたが
最後にどんなサッカーを披露したいですか?


A:本当にいつも言っていることですけども
選手たちには「全力を出し切る」と。
「周りのことは見ずに、まずは自分たち自身のことを見て行きなさい」と
いうことを言ってきましたし。
そういった姿勢で次の試合も戦いたいという風に思いますし
日本では簡単な試合は何1つないということは言ってきましたけど
次の試合も予測してその通りになるというような
簡単な予測はできませんから、そういった中でまずは自分たちができることを
しっかりやっていきたいと思いますし
最後の最後まで勝負したいという風に思います。


【FC東京 森重真人インタビュー(試合後・中継内)】
Q:大事な時期に重要な勝ち点3を取りましたね。


A:まだ他力ですけどチャンスは残っているので
自分らは1試合1試合勝って、チャンスを待つしかないので
今日はそういう意味でも勝ち点3が取れたので良かったです。


Q:他力という話が出ましたけど
3位に浮上して自力の可能性が出ました。


A:ああ、そうなんですか。でも、最終戦というのはありますし
順位に関係なく1試合1試合というのをしっかり戦って行きたいと思います。


Q:今日は非常に立ち上がりから良い守備ができていたように見えましたが
ピッチの中ではどう感じていましたか?


A:守備はある程度前からうまくハメることができましたし
相手もそれによってあまり前に来れなかったので
守備はうまくハマったんじゃないかなと思います。


Q:決勝ゴールのシーンを振り返って頂きたいんですけど
結構勇気の要るコースに蹴ったんじゃないかなと思いますが?


A:そうですね。自分が自信がある所
一番自信のある所を思い切って狙いました。
(橋本)拳人に感謝したいなと思います。


Q:少し失点が続いていた中で今日は無失点に終わりましたけど
この結果も精神的にチームにとって良かったのではないでしょうか?


A:そうですね。失点がやっぱり多かったですし
この試合はゼロでしっかり終わるという所から入れたので
それが今年のFC東京の戦いなので
それが上手くできて良かったです


Q:最後に重要なゲームが残っていますけれども
一言意気込みを聞かせて下さい。


A:最後まで全員で戦っていきたいなと思いますし
今日も多くのファン・サポーターが来てくれているので
そういう人たちのためにも勝利を目指して
頑張っていきたいなと思います。


【玉乃淳氏のレビュー】
(柏)
鈴木がFKからヘディングしたシーンもありましたけど
逆に言えばそういうシーンしかなかったですよね。
意図していないシーンからのチャンスが目立ってしまいました。


クリスティアーノのFKに関しては距離がある方が良いですね。
近いとどうしても巻いて綺麗に決めようとしてしまうので
カベに当たったり、ふかしてしまうことが多いですから。
大津は同じような角度からのシュートシーンが何回もありましたけど
試合を重ねていないという所が決定的なシーンで
決め切れない要因だと思います。


エドゥアルドを上げたことを考えると
エデルソンを投入した意味とか、茨田の起用の遅さとか
クエスチョンが残るような展開になりましたね。
チームとしての方向性は後半の頭からでも修正できたはずですから。


インタビューを見ると初志貫徹じゃないですけど
やっていることの方向性が吉田達磨監督の中ではあると思うので
こういう確固たる自信が故のコメントだったと思いますが
今日の試合に関しては正直ワクワクするようなシーンはほとんどなかったですし
「おお。勝つためにそう来たか!」というような采配もなかったので
物足りなさは正直残っております。


(FC東京)
モチベーションの差だけではサッカーは勝てないと思うんですけど
明らかにそれが見られてしまった今日の試合。
柏はもっとできるチームにもかかわらずトライしなかったと。
それに対して勝ち点を絶対取りたいという気持ちが上回ったFC東京。
妥当な結果ではないでしょうか。


FC東京は勝つべくして勝ちましたよね。
先制点をしっかりと取りましたし、体力も最後まで落ちないですし
調子の良かった河野をしっかりプラン通り60分で替えて
すべては計算通りで準備してきたものが出た試合になりましたよね。


森重は心臓が強いんでしょうね。
PKであそこは得意ってなかなか言えないですし、狙えないですからね。
チャンピオンシップに出る出ないも、ACLに出る出ないも
今後のクラブの未来にとって天と地の差だと思うので。
フィッカデンティ監督のインタビューからは
残り試合もありますから「1つ1つ行くぞ」と、
「継続させてくれ」というメッセージは伝わってきましたね。
戦術もそうなんですけど、相手の良さを潰す以外の所で
先手を取って良さを出していく所を一番評価されていたのが印象的でした。


【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第16節
柏レイソル 0-1 FC東京

入場者数:12,497人 天候:曇、弱風
気温:18.8度 湿度:68%
主審:扇谷健司 
副審:越智新次、塚越由貴
第4の審判員:小屋幸栄


《得点者》
<FC東京>
16'森重真人⑦(PK)


《選手寸評》
(柏)
GK菅野孝憲...PKはノーチャンス。セーブもキックも安定していたが勝利に繋がらなかった
DFキム・チャンス...太田を押し込むまでには至らず。サイドでボールを良く引き出したが...
DF鈴木大輔...守備は破綻なし。セットプレーで執念を見せたがわずかに届かなかった
DFエドゥアルド□...時折見せるフィードが有効打にならず。苛立つ場面も散見
DF藤田優人...セットプレーのキッカーとして奮闘。ファーストシュートも記録した
(→DF山中亮輔...縦への推進力が欲しい時間帯にそれをチームへもたらせず)
MF秋野央樹...ビルドアップに絡む意識は高いが前に勝負できないと怖さは出て来ない
(→MF茨田陽生...イージーなパスミスも含めてリズムを変え切れなかった)
MF大谷秀和...機能しないチームを鼓舞したが結果的に位置取りも深くなってしまった
MF武富孝介□...特に前半はほとんどボールに触れず推進力を打ち出せないまま途中交替
(→FWエデルソン...後半途中の起用も彼の活かし方がチームとして定まっていなかった)
FWクリスティアーノ...チームで最も脅威を感じさせるも流れの中からはやり切れなかった
FW工藤壮人...丸山と再三やり合うも分が悪かった。ラストチャンスもボール1つ分届かず
FW大津祐樹...後半のチャンスもことごとく仕留め切れずPK献上は黒星に直結


《選手寸評》
(FC東京)
GKブラダ アブラモフ□...概ね安定していたが後半のFKをこぼした場面は危機一髪
DF徳永悠平□...逆サイドとのバランスを保ちながら前に出て行くタイミングはもはや名人芸
DF森重真人...決勝PKは驚異の落ち着き。守備面でも相手に何もさせなかった
DF丸山祐市□...工藤と丁々発止を繰り広げるも破綻するシーンは一度として訪れなかった
DF太田宏介...クリスティアーノを消しながら縦へも勝負。チャンスはほとんど彼の左足から
MF高橋秀人...ビルドアップでも柏を上回る時間があったのは彼の存在が大きかった
MF橋本拳人...両チーム通じて最多となる5本のシュート。幸運もあったが決勝PKも奪取
(→MF三田啓貴...最終盤に右サイドで時間を確実に潰してクローズに貢献)
MF米本拓司...ここに米本。そこに米本。システム変更にも左右されない軸が彼にはある
MF河野広貴...攻撃面の数字だけを見ていても今の彼の貢献度は計れない
(→FW中島翔哉...バイタルでの怖さは見せたがややシステム変更にマッチしなかった)
FW東慶悟...ポスト直撃のヘディングや幻のゴールなど得点の匂いを嗅ぎ分けていた
FW前田遼一...いちいちプレーの細部が上手い。幻のゴール時のトラップは凄まじかった


再放送スケジュールは
11月13日(金)深夜1:00~深夜3:30 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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