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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2015年10月07日

2015ジェフユナイテッド市原・千葉レジェンドマッチ(永井良和氏、越後和男氏コメントあり)@フクアリ

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1004fukuari.jpgフクダ電子アリーナのオープン10周年を記念して行われるレジェンドマッチ。レジェンドジェフィとレジェンドユニティのスペシャルな一戦は、言うまでもなくフクダ電子アリーナです。
株式会社スタートトゥデイ(ZOZOTOWN)の協賛により、全選手がこの日限りのレジェンドマッチウェアを纏うというファッション業界も注目の一戦。レジェンドジェフィは三上尚子さんを、レジェンドユニティは何と5番を背負った清雲栄純さんを先頭にピッチヘ登場します。一際目立つのはJリーグ史上最長身を誇るトル・ホグネ・オーロイさん。久々の巨人登場に沸き上がるスタンド。さらに、レジェンドユニティの記念撮影で実現した清雲さん、宮澤ミシェル監督、阪倉裕二さん、越後和男さんの横並びカルテットは往年のファン感涙のレジェンド4ショット。また、両チーム揃っての全体写真ではきっちり最前列ど真ん中を確保するあたりに、宮澤ミシェル監督のポジショニングの的確さを再確認させられます。
バックスタンドに目を移すと"充喜コーチ頑張れ"の横断幕が。おそらくは市原充喜さんが指導するスクールの子供たちでしょうね。「みつきコーチ、頑張れ~」の声援に両手を挙げて応える市原さん。林丈統さんの在籍するスクールの子供たちも来場していたようで、こういう"コーチ"を応援する感じも記念試合に彩りを加えてくれます。その後は全選手が場内を一周してスタンドのファン・サポーターに挨拶していきましたが、ここで先頭を切って走っていたのは今回最年長の澤口章二さん。あの軽快なステップは御年67歳とは思えない身のこなし。ただ、一周して真っ先にベンチで給水していたのは、澤口さんと越後和男さん(50)でした(笑)


さて、注目のラインナップは以下の通り。
公式記録のままに記載します。


(レジェンドジェフィ)
GK1 永田忍(94-96在籍)
DF2 坂本將貴(00-06,08-12在籍)
DF3 斎藤大輔(02-09在籍)
MF4 下村東美(07-09在籍)
DF5 結城耕造(02-08在籍)
MF6 河村真理子(99-12在籍)
MF7 綱川玲奈(07-12在籍)
MF8 酒井友之(98-00在籍)
DF9 大沢江梨子(05-07在籍)
MF10 三上尚子(03-04,07-09,10~在籍)
FW11 永井良和(91-93在籍)
MF13 式田高義(96-99在籍)
DF14 田畑昭宏(01-02在籍)
MF15 中島浩司(03-08在籍)
FW18 要田勇一(04-06在籍)


監督:京谷和幸(91-93在籍) ヘッドコーチ:ジェフィ
GKコーチ:ジェフィ フィジカルコーチ:みなちゃん
ドクター:みなちゃん


(レジェンドユニティ)
GK17 櫛野亮(97-06,08-12在籍)
DF2 市原充喜(04-09在籍)
DF3 和田拓三(09-10在籍)
DF4 阪倉裕二(91-94在籍)
DF5 清雲栄純(91-95在籍)
MF6 金野結子(94-03,06~在籍)
FW7 清水由香(03-12在籍)
MF8 河村乃里子(01-12在籍)
FW9 林丈統(99-05,10-11在籍)
MF10 越後和男(91-95在籍)
DF11 高橋奈緒子(01-06在籍)
MF13 山口慶(10-14在籍)
MF14 楽山孝志(03-08在籍)
DF15 澤口章二(91~在籍)
FW16 トル・ホグネ・オーロイ(11-12在籍)
FW18 森﨑嘉之(95-96在籍)


監督:宮澤ミシェル(92-95在籍) ヘッドコーチ:ユニティ
マッサー:みなちゃん 通訳:金野結子


スタメンはレジェンドジェフィが永田、結城、斎藤、田畑、綱川、中島、式田、坂本、林、河村、要田。レジェンドユニティが櫛野、山口、阪倉、市原、和田、清水、楽山、金野、林、越後、森﨑というメンバー。なお、主審は93年のJリーグ開幕戦、ヴェルディ川崎×横浜マリノスで副審を務め、現在はジェフの強化担当としてご活躍されている塩屋園文一さん。こちらもかなりのレジェンドであることは間違いありません。ミシェル監督が早くもベンチから放送席に居場所を変えて、軽快なおしゃべりで場内を盛り上げる中、式田さんと越後さんのじゃんけんでキックオフが決まり、ゲームはスタートしました。
(以降は敬称略で失礼します)


先制ゴールはレジェンドジェフィ。7分に中島が浮き球でボールを蹴り出すと、要田はラインの裏に抜け出して櫛野と1対1に。魂のストライカーは容赦なくゴール右スミにボールを流し込みます。5分前にも綱川のパスからシュートを打つなど、一際やる気を発していた要田のゴールに、なぜか塩屋園主審もハイタッチで祝福(笑) レジェンドジェフィに1点が入りました。
一方のレジェンドユニティも8分にファーストシュート。清水の落としに森﨑が積極的なミドル。ボールはクロスバーの上へ外れましたが、12分にも山口のパスから森﨑は再び枠を越える左足ミドル。高校選手権得点王の片鱗を左右両足でのミドルシュートに滲ませます。
13分はレジェンドジェフィ。要田のパスを酒井が落とし、河村真理子のボレーはクロスバーを越えたものの、14シーズンに渡ってジェフレディースでプレーしたレジェンドのボレーに沸いたスタンド。14分もレジェンドジェフィ。式田のパスから要田がピンポイントクロスを送るも、「もう11対11のサッカーはほとんどやっていないし、たまにフットサルをやるだけですね」という酒井のダイレクトボレーは大きく枠を外れます。
16分はレジェンドユニティ。現役最後の3シーズンを過ごした中国でサッカースクールを経営している楽山が、ミドルレンジから枠内シュート。ここは永田がしっかりキャッチしましたが、この日に向けて3キロ絞ってきたという35歳が体のキレを披露すると、17分にはアクシデント勃発。坂本のユニフォームを林がメッチャ引っ張り、ニコニコの一触即発ムード。ここは近寄ってきた塩屋園主審に林が肩を組んで対応し、イエローカードは許してもらいました(笑)
すると、次のゴールもレジェンドジェフィ。18分に河村が絶妙の縦パスを右サイドで繰り出すと、走らされた結城は懸命に追い付いて丁寧なクロス。再びGKと1対1になった要田は、ここも容赦なく右スミのゴールネットへボールを送り届けます。やっぱりやる気の違う要田のドッピエッタ。全体の体調を考慮した塩屋園さんが20秒くらい早く切り上げた前半は、レジェンドジェフィが2点のリードを手にしてハーフタイムに入りました。


後半は立ち上がりから"エンヤショー"。22分に自陣でファウルを犯した楽山に躊躇なくイエローカードを掲示し、場内の歓声をさらった塩屋園主審は、直後にFKのポイントをわざと動かした酒井に対しても、毅然とした態度で怒りのポーズ。選手を食ってしまう勢いのエンターテイナーぶりを発揮します。
ただ、後半の主役はレジェンドユニティの16番を背負ったオーロイ。24分に山口のクロスから豪快なボレーを枠の上へ打ち上げると、何とかオーロイにヘディングさせたいレジェンドユニティのメンバーはハイボールを連発(笑) 26分には和田が左からクロスを放り込み、オーロイは全然届かなかったものの、山口が頭で押し込んでたちまち点差は1点に縮まりました。
相次いで出てくるレジェンド・オブ・レジェンド。26分に登場したのはジェフ初代監督の永井。「本当にここに立てるだけでも幸せですよ(笑) 芝生なんかも現役の時とは全然違いますし、もう仲間と一緒にサッカーができるだけでそれ以上のことはないですよね」と話す11番の走る姿とダブるのは、当然『赤き血のイレブン』。29分には既に中継解説の打ち合わせで監督がベンチ不在となっていた(笑)レジェンドユニティサイドも大御所見参。清雲、澤口の2人合わせて132歳コンビが揃ってピッチヘ。スタジアムに走る妙な緊張感(笑)
レジェンドユニティは29分に高橋がキレのあるミドルを放つと、30分には数年前にも見たような光景が。山口の右クロスをオーロイが絶妙のポストプレーで落とし、楽山のボレーは永田がキャッチしたものの、山口→オーロイラインの復活。逆にレジェンドジェフィは32分、酒井のパスに永井が抜け出すも塩屋園主審はオフサイドの判定。副審がいない中で、それまではほとんどオフサイドなんて取らなかったのに、急に5歳下の後輩へ突き付けたシビアな判定には、スタンドからも笑いが起こります。
終盤はお互いに見せ場が。33分はレジェンドジェフィ。式田が左へ展開したパスに、ここも走らされた結城が必死に追い付いてクロスを上げると、頑張って駆け上がった式田のミドルは左ポストを直撃。35分はレジェンドユニティ。今年の元旦にお子さんを出産され、「産休明けです(笑)」という河村乃里子が左から絶妙のクロス。ドンピシャで合わせた楽山のヘディングは、ユースから初めてトップチームへの昇格を果たしたことでも知られる永田が驚異的な反応でファインセーブ。こぼれに詰めたオーロイのシュートもクロスバーの上へ外れ、スタンドにも大きな溜息と笑顔がこぼれます。
塩屋園主審が前半以上に全体の体調を考慮し(特にご自身も含めた60OVERのみなさんでしょうか)、3分ぐらい早めに後半終了のホイッスルを吹いた試合は、このまま2-1でレジェンドジェフィが勝利。スタンド中から贈られる大きな拍手に、両手を上げて応えるレジェンドたち。最後はレディースのOG8人がピッチサイドに勢揃いして記念写真。40分の素敵な空間はこうして幕を閉じました。いや~、本当に面白かったです。両チームの選手の皆さん、そして塩屋園主審、楽しい時間をありがとうございました!


なお、レジェンドマッチ後に永井良和さんと越後和男さんという2人のレジェンドにお話を伺いましたので、こちらも是非ご覧下さい!


(レジェンドジェフィ・永井良和)
Q:こういうゲームに参加された率直な感想はいかがですか?


A:自分が監督の時に選手だった人たちがいて「懐かしいな」と思うと共に
この歳になって選手と一緒にゲームができて
本当に良かったなと思っています。


Q:永井さんより年配の方もピッチにいらっしゃって
かなり色々な面で懐かしかったんじゃないでしょうか?


A:そうですね。清雲さんなんかいたり(笑)
澤口さんに塩屋園さんまでいてね(笑)
最近は僕もクラブの中に入っていますけど
若い人たちと今日は会えて、みんなの成長した姿を見られて
非常に嬉しかったですね。


Q:ご自身のプレーとしてはいかがでしたか?


A:いや~、プレーなんかもうね(笑)
本当にここに立てるだけでも幸せですよ(笑)
芝生なんかも現役の時とは全然違いますし
もう仲間と一緒にサッカーができるだけで
それ以上のことはないですよね。


Q:改めてジェフで今プレーしている後輩たちにメッセージはありますか?


A:今はJ2に落ちて6年目ですよね。
あと8試合という所で、自動昇格は少し難しい状況ですけど
プレーオフには是非行って、みんなで力を合わせて
何が何でも今年こそはJ1に上がれるということを信じるだけです。


(レジェンドユニティ・越後和男)
Q:こういうゲームに参加された率直な感想はいかがですか?


A:いいイベントだと思いますけど
「この大事な試合の前に、この雰囲気で大丈夫かな?」とも思いました(笑)
逆にその心配をしていますけどね(笑)


Q:ジェフのエンブレムが付いたユニフォームを着られるのは
相当久しぶりですよね?


A:20年ぶりですね。
僕は30歳の時に仙台に行っていて、今年で50歳になるので
僕にとっては20周年記念マッチなんですよ(笑)
そもそもフクアリではプレーしていないですしね。


Q:越後さんも50歳ということですけど
越後さんより年上の方もいらっしゃって
澤口さんまでいらっしゃいましたが。


A:あのへんは生粋のジェフの人なのでね。
まあ永井さんとかも良く走れるなと。


Q:清雲さんもスライディングまでされていましたね。


A:まああの人はあれしかないですから(笑)


Q:ご自身のプレーとしてはいかがでしたか?


A:いやいや、今日はもうケガしなければいいなと。
会社からも「ケガだけはしてくるなよ」と言われていますから(笑)


Q:改めて古巣のジェフに対する想いというのはいかがですか?


A:それは毎試合もう注目していますし
早くJ1に上がって欲しいなと思いますし
上がらなくてはいけないチームだと思いますからね。


Q: 最後にジェフでプレーする後輩たちにメッセージはありますか?


A:昨日も僕はマリノス戦を見た後に新幹線でこっちに来たんですけど
仙台駅からマリノスのサポーターの方の何人かと一緒になったんですよね。
そういう方が一生懸命足を運んでくれるということを
もう1回噛み締めて欲しいなと思います。
なかなか選手の時というのはわからないんですよね。
ですから、誰がとかどういう形なのかはわからないですけど
そういうことをもっともっと伝えていく必要はあると思います。
よく口では言うんですけど、実際にもっともっとサポーターのありがたさを感じて
最後の最後まで走り切るとか諦めないとか
そういう姿勢を見せながら試合をして欲しいなと思います。
それはジェフに限ったことではないですよ。
かくいう僕も現役の時はそこまでそんな風に思えなかった気もしますが
改めて指導者になって、指導者を外れてみて、本当にありがたかったなと。
だから、僕は今高校生たちにまずは身近なサポーターは親御さんなので
そういう方たちに対してしっかりお礼の気持ちと言葉を
伝えるようにしなさいと指導しています。


お二人とも試合後にお疲れの所にもかかわらず、快く取材に応じて下さいました。永井さん、越後さん、本当にありがとうございました!


土屋

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