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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2015年06月08日

J1-1st第15節 松本×FC東京マッチレビュー

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J1-1st第15節 
松本山雅FC×FC東京@松本平広域公園総合球技場
解説:玉乃淳 実況:桑原学 インタビュアー:永田実


【松本山雅FC 反町康治監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、十分にポイント獲得に値するゲームだったと思いますが
まずはゲームを振り返っていただけますか?


A、まあそうですね。FC東京さんはミッドウィークに試合をしているので
ハーフタイムに「足は止まるよ」という話をして
実際にそういうゲームになりましたけども
相手が弱くなってから我々が勢い付いてもダメな訳であって
そういうゲームの妙というか、
そういう所でまだ我々はちょっと未熟だなというのは感じましたけどね。


Q、失点するまでのゲームの入り方はいかがだったでしょうか?


A、入りは悪くなかったと思います。
ただ、そういう時に落とし穴がある訳であって
そこの所はやっぱりまだ要するに自分たちの良いリズムの時に
しっかりと手綱を締めてできるかという所なんですけど
まだ少し足りないですね。
相手の分析した通りのことを2つやられてしまったので
ちょっと準備した人間としては少し寂しいですね。


Q、FC東京の得点パターンはある程度限られているという中の
太田選手のクロスから、それから武藤選手の突破からやられてしまいましたね。


A、おっしゃる通りです。それはどこのチームの監督さんも
そういう話をして1週間準備をして送り出していると思うんですけども
まだまだ実力不足だなというのを痛感させられましたし
私の実力不足だなという風にも思いました。


Q、後半は次々に交替カードを繰り出しながら
どんどん攻めの迫力を増していきましたけど
あと1点が遠かったですね。


A、そうですね。交替で入った選手は今までこういう感じで
チームを勢い付けるようなプレーをあまりできなかったという事実もあるんですけど
今日に限って言うと非常に運動量も含めて、ゴールに向かう姿勢であるとか
自分に与えられた役割というのをしっかり理解してやってくれたので、
感謝していますけども、次に続けていきたいと思っています。


Q、特に2枚目は岩間選手を外して阿部選手を投入しました。
あのあたりの意図はどのあたりにあったのでしょうか?


A、やはりFC東京さんはあまりクロスの対応が良くないので
クロスから点を取れるかなという所ですね。


Q、敗れてはしまいましたがホーム・アルウィンのサポーターも
十分納得感を持ってのゲームだったと思うのですがいかがでしょうか?


A、そうですね。ただ、我々プロの世界では勝たなくては意味のないことですし
たぶん同じチケットを買って入ったにしては
今日の試合はチケットに値するくらいの盛り上がりはあったかもしれませんけど
我々は勝ち点ゼロであって、それであってはいけない訳であって
逆に言うと最初からこれくらいの勢いでしっかりとゲームを始めて
ゲームを終わらせたいなという風には思いますよ。


Q、これから少し中断期間に入りますけど
どのあたりを修正して、これから上積みしていこうとお考えでしょうか?


A、ナビスコを含めて5連敗ですので
少しリフレッシュをして、少し気持ちを切り替えて
準備をしていかなくてはいけないかなという風に思っています。


Q、特にここまでのJ1の戦いの中で一番チームの中で足りない、
上積みしていかなくてはいけない部分はどのあたりでしょうか?


A、うーん、色々な意味で戦う姿勢であるとか
走力であるとかというのは十分できているんですけど
技術的な部分はそんなにすぐ良くならない中で
やっぱり速いプレッシャーの中で正確にプレーをする、
正確にコントロールするという所ですね。
攻撃のクオリティを少し上げたいんですけども
毎日毎日努力してやっていくしかないかなと思います。


【FC東京 マッシモ・フィッカデンティ監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、リーグ戦連勝おめでとうございます。
まずは今日のゲームを振り返っていただけますか?


A、2勝目ですね。わかっていたのはやはりこういう形で
相手はあらゆる角度からどんどんボールを
中に放り込んでくるということがわかっていましたから、
そういった相手に対して簡単な戦いにはならないということは
選手たちにも伝えていました。
1点を取られた後に少し試合はオープンになってしまったんですけど
3点目を取るチャンスもありましたし
今日は特に橋本拳人選手のゴールに関して本当に嬉しく思いますし、
グラウンドにユース出身の選手が7人いたということで
クラブにとっても本当に今日は重要な勝利だったと思います。
私たちはファーストステージ、セカンドステージという風に分けて考えるのではなく
やはり1年間を通して考えていますから
今日はそういう意味ではやはり大きな勝ち点3だったという風に想っていますし
やっとここで少し中断期間が来ますし
疲れた選手もたくさんいると思いますから、
彼らに関してもしっかり休んで、またもう一度整えたいという風に想っています。


Q、名前が出ました橋本拳人選手ですが、スタメン起用の狙いを聞かせて下さい。


A、やはり他の選手たちもたくさん試合数をこなしてきて
他のチームもそうですけど非常に疲れが溜まっていたということもあって
ちょうど良いタイミングだったという風に思いました。
そこで彼を起用しましたけど、この数か月間本当に良いトレーニングを積んでいて
どんどん向上していましたから、今日は本当に良いプレーを見せてくれましたし
これからも間違いなく良いプレーを続けてくれると、
チャンスもたくさんあるという風に思っています。


Q、ラサッド選手も初スタメンでしたが
どのあたりを期待しての起用だったのでしょうか?


A、彼も本当に前半は素晴らしいプレーを見せてくれたと思っています。
非常に重要なクオリティをアタッキングサードで
しっかりと発揮する力を持っていますから
そこでしっかりボールをキープして
周りを生かすというプレーができていたと思います。
これからまだあと2試合ファーストステージが終わるまで残っていますけど
彼に関してもこういうプレーを続けることで
これからもチャンスがあると思っています。


Q、ようやく過密日程も一息ついて中断期間に入りますが
若い力も含めて今後どうチームを創っていかれますか?


A、今の若い選手たちもたくさんいる中で
1つ確定しているのは武藤選手が移籍するということですね。
そこに関しては全員がわかっていることですけど
その中でセカンドステージに向けて
今いるメンバーで様子を見ていこうと思いますし
補強に関しても様子を見ていく必要があると思っています。
まずはまだ2試合ファーストステージが残っている訳ですから
全員でこの2試合にしっかり集中して
その後で様子を見てみる必要があると思っています。


【FC東京 橋本拳人インタビュー(試合後・中継内)】
Q、初出場初ゴールおめでとうございます。


A、ありがとうございます。


Q、ようやく掴んだJ1の出場です。
どんな想いでゲームに臨んだんでしょうか?


A、苦しい日々が続いたんですけど
この時を待っていましたし、その気持ちを表せて良かったなと思います。


Q、苦しい日々とありましたが、確かここまでは
ナビスコカップの終了間際の2試合くらいの出場だったと思います。
日々どんな所をアピールしてきたんでしょうか?


A、やっぱり毎日の練習でしかアピールはできないと思っていましたし
毎日自分に厳しく練習を重ねてきたので
その結果が出て良かったかなと思います。


Q、初ゴール、持ってますね。


A、いや、まだ他の部分で改善点が多いので
また次も出場できるように頑張っていきたいなと思います。


Q、ゴールを振り返っていただきたいのですが
難しいゴールをうまく決めましたね。


A、正直覚えていないぐらい頭が真っ白になりましたね。


Q、ゴールするまではなかなかボールに絡めない時間帯もありましたが
全体を振り返ってご自身のプレーぶりはどうだったでしょうか?


A、点を取れたことは良かったかなと思いますけど
やっぱり他の部分で精度の部分だったり
もっとチャンスを創る部分だったり、自分の得意である守備の部分を
もう少し出していければ良かったかなと思いますし
あとは足も攣ってしまったので、ゲーム体力という部分も
これから向上させていきたいなと思います。


Q、熊本での武者修行の2シーズンを経ての現在ですが
あの2シーズンで得たものとは何だったのでしょうか?


A、試合経験を積めて、今日の試合前もJ2での経験があったから
あまり緊張せずに入れましたし、
熊本で応援してくれる人もいるので
その人たちの分もこれからもっと活躍していきたいと思います。


Q、良いアピールになったと思いますが
今後に向けての抱負を聞かせて下さい。


A、まだセカンドステージもありますし
もっと出場時間を延ばして
チームの優勝の力になりたいなと思います。


【玉乃淳氏のレビュー】
(松本)
1試合通して攻撃のチャンスは創りましたからね。
何かロングボールでたまたま決定的なチャンスを
迎えたという訳ではなかったので、J1のピッチで戦えていますよね。


大久保選手のオーバーヘッドは素晴らしかったですけど
本当にサッカーというのはよくPKを献上してしまった人が
同点ゴールなりゴールを奪うということが多いですよね。
それだけ気持ちに左右されるスポーツなんでしょうね。
ストライカー顔負けのオーバーヘッドでした。


オビナも前半にケガをして「大丈夫かな」と思ったんですけど
最後までやっぱり戦いましたね。
スタンディングからのヘディングの強さは
ちょっと群を抜いていると思います。
終盤は岩上も喜山もセカンドボールをよく拾えていましたし
全体を通してオビナが孤立するシーンも少なかったですよね。


FC東京のような上位にいる力のあるチームに対して
こういったプレーが毎試合できる訳ですからね。
よくチームのやりたいことをサポーターも含めて
理解しているということなんでしょう。


反町監督のインタビューでは後半に見せたあのような勢い、
パワーというのを前半から見せたいという想いが聞けたので
「実はそうなんだな」と。もっと人数を掛けて
特徴であるロングボールからのヘディングでこぼれ球というのを
前半からやりたいんだなというのを初めて知ったので
ちょっと驚きであり、嬉しいというか
また期待できる展開になるのかなというのは思いました。


前への気持ち、前半から点を取りに行くという気持ちが
逆に言えばこれまので4勝を積み上げている結果になっていると思うので
あまり悲観はしていないです。もうこの戦い方を続けていって
反町監督もおっしゃっていた前半からパワーを持って
先制点を取りに行くという所のパワーや選手の意識が
もっと増していけば大丈夫かなと。
今日の終盤のようにリードされないと
なかなかああいう気持ちにはなれないんですけど
それをもうワンランク上に行くためには
先制点を何としても取りたいという11人の意思統一がなされれば
また勝ち星というのは増えていくんじゃないかなと思います。


(FC東京)
橋本選手はものすごく好感度が高いというか
熊本への感謝を述べながら、時折はにかんで白い歯を見せながら。
ああいうのを見ると応援したくなりますよね。
おそらく熊本でたくさんの人が応援しているんでしょうね。
先制のシーンは我々から見たら技ありの冷静なシュートかなと思ったんですけど
頭が真っ白になるくらい一心不乱にゴールを目指したんですね。
起用が当たったフィッカデンティ監督が一番嬉しいのではないでしょうか。
交替は足が攣っちゃったと聞けば納得です。
パフォーマンスが良かったですし、もっと見たいなと思っていたので
「何でかな?」と思っていたんですけど
そこも冷静に自分を分析しながら今後どういった所を
やらなければいけないというのを自分の言葉で伝えてくれたので
当然チャンスが来るであろう次の試合も是非注目して見てみたいですね。


ラサッドに関しても今後試合数を重ねていくにつれ
良くなっていくんじゃないかなという手応えは感じている表情でしたね。
あと、武藤選手は肩甲骨が柔らかいですよね。
天性のものなのかトレーニングの賜物なのか。
強いだけじゃなくてバランスもいいですよね。
敵にドーンと当たられても倒れることなく
次の初速で敵より一歩早く前に出られるので
海外に行ったとしても同じようなプレーができるんじゃないかと。
また、どんな起用方法でも自分の最大限のプレーを
出せるんじゃないかなと思っています。
スタートで出られる確約はないと思いますが、
サイドハーフをやる機会も1トップ下をやる機会もあるでしょうし
どの位置にいても楽しみですよね。


FC東京は残り2試合を全部勝つと。
そしてセカンドステージの準備期間に入っていると思うので
もう武藤が抜けることは確定していますし
今後どういうチーム創りをしていくのかというのは
今回出た橋本であったりラサッドであったり
今後どういう使い方をしていくのか、
どういうローテーションを組んでいくのかという所も
この2試合に懸かっていると思うので、
FC東京にとっては非常に大事な2試合になると思います。


吉本、丸山の安定したディフェンスラインは
森重の不在をそこまで感じさせなかったので
層は暑いなと思いますし、セカンドステージは本当に優勝を目指して
いって欲しいチームの1つであることは間違いないと思っています。


【Jリーグブログ的データ】
J1第15節
松本山雅FC 1-2 FC東京

入場者数:17,617人 天候:晴のち曇、中風
気温:22.5度 湿度:54%
主審:扇谷健司 
副審:前之園晴廣、竹田和雄
第4の審判員:佐藤貴之


《得点者》
<松本>
63'大久保裕樹②(アシスト:オビナ)
<FC東京>
27'橋本拳人①(アシスト:太田宏介)
48'武藤嘉紀⑩(PK)


《選手寸評》
(松本)
GK村山智彦...失点はどちらも責任なし。守備機会自体がいつもより少なかった
DF飯田真輝...終盤は最前線へ上がって勝負に。武藤とラサッドは一定以上抑えたが...
DF大久保裕樹②...バイシクルでの追撃弾はスーパーもPK献上は勝敗に直結する大きなミス
DF酒井隆介□...85分のフィードはセンス抜群。J1でのプレーも板に付いてきた
MF田中隼磨...太田との丁々発止は見応え十分。代表クラスの実力を改めて証明してみせた
MF岩間雄大□...セカンドの拾い合いでは十分な成果も戦術的な交替で退いた
(→FW阿部吉朗...終盤の攻勢にうまく乗ったが最後のクロスミスはいただけない)
MF喜山康平...個人"東京ダービー"に走り回る。今の松本を攻守に締めているのは彼の存在感
MF岩沼俊介...やや後ろ残りで前への推進力を出せず1人目の交替選手に
(→MF飯尾竜太朗...2回あったビッグチャンスはせめて枠へ飛ばしたかった)
FW岩上祐三...ロングスローはバリエーション豊富。最後までゲームを面白くした主役の1人
FWオビナ...高さはJ1でも超トップクラス。献身性でチームを牽引し続けた
FW前田直輝...さすがに相手の研究対象に。ドリブルの次の矢を早い内に確保したい
(→DF坂井達弥...飯田のパワープレーに伴い最終ラインへ投入。可もなく不可もなし)


《選手寸評》
(FC東京)
GK権田修一...基本的には安定していたがロングスローの対応にはやや苦しんだ印象も
DF徳永悠平...ハイサイドを狙ってくる相手にもきっちり対応。守備面でのポジショニングが光る
DF吉本一謙□...オビナ相手にも怯まず。下部組織出身の年長者としてよくファイトした
DF丸山祐市...先制点に繋がるフィードは彼の真骨頂。守備面でも安定したパフォーマンス
DF太田宏介...あれだけ警戒されながらきっちりアシストするのが日本代表の証
MF三田啓貴...攻守に貢献度が高かったが後半のヘディングは決めたかったか
(→MF東慶悟...最終盤のクローザーとしては役割全うもそれだけでは寂しい)
MF高橋秀人□...珍しく熱くなる場面が目立った。アピールしたい気持ちが強かったか
MF梶山陽平...高橋とのドイスボランチも確実に機能。機を見たサイドチェンジも美しかった
MF橋本拳人...J1初出場初ゴール。試合後は"シャー"まで経験する最高のデビュー戦に
(→DF松田陸...ゲームを締めたいタイミングでのSH起用はチームの大きな武器)
FWラサッド...まだその特徴を発揮するには至らず。速攻で生きるタイプではなさそうだが...
(→FW林容平...押し込まれる時間帯でのプレーでも積極性は発揮したかった)
FW武藤嘉紀...PKも冷静だったがそれを獲得した諦めないチェイスが何よりも素晴らしい


再放送スケジュールは
6月19日(金)深夜0:45~深夜3:00 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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