日産スタジアムで行われた
キリンチャレンジカップ2015の
日本×イラクは4-0で日本が勝ちました。
以下、試合後の記者会見における
イラク・アクラム セルマン監督のコメントです。

（アクラム セルマン監督）
【試合総括】
日本代表に「おめでとうございます」を言いたいと思います。
我々にとってはハードラックだったんですね。
今回の試合では私たちは日本がとても良いサッカーを見せると思っていました。
しかし、私たちは少なくとも冒頭の15分は失点なしでやりたかったんですけど
残念ながら2点を入れられてしまいました。
その2点のせいで我々の選手たちが自信をちょっと失ってしまったんですね。
その反面、日本代表の選手たちには自信がもたらされたと思います。
もちろん我々も長い旅で選手たちも疲れていましたし
世界のあちこちからプロの選手が、
例えばUSAとかイギリスやスウェーデンから来ている選手もいますので
なかなかあまり休む時間もなく、
練習に入っての長い旅も影響しているのではないかと思っています。
もちろん冒頭15分の失点は我々の守備のミスだったと思います
あとは、そういった我々のプロの選手の中にも
ストライカーの選手がいますけど、
そのストライカーは練習を2日間しかやっていなくて
その2日間の練習の後でこの試合に参加した訳です。
最後の4点目、後半の失点も我々のディフェンスのミスということは明らかです。
だから、我々のコンディションがあまり良くなかったということも
ちょっとありますけど、日本代表の選手たちから私たちは
多くのことを学んだと思います。
しかも4人の選手たちが来ることができませんでした。
その中の1人がキャプテンのユニス・マフムードです。
彼が来なかったというのも選手たちのパフォーマンスに
とても影響したんじゃないかと思っています。

【質疑応答】
Q、今回は日本代表に対しての戦いとしては2000年以来
最も厳しい試合だったのではないかと思います。
2000年に日本と対戦した時は1-4で負けましたが、
今回は0-4で負けています。
今回の試合に負けたことによって今後の監督の
イラク代表の仕組みや訓練に対して何か変化はあるのでしょうか？
またタクティクスに影響はあるのでしょうか？
特にメディアとの関係にはどういう風な影響があるでしょうか？
（※イラクメディアの方）

A、今回の試合というのは正式なインドネシアとの
対戦の準備のはずだったんですけど
残念ながらインドネシアとの試合がキャンセルになってしまいました。
（※今月16日に予定されていたW杯予選のインドネシア戦は
政府の介入が認められたため、インドネシア代表がFIFAから資格停止処分を受け
試合の開催自体が延期された）
それがやはり選手たちの勝つモチベーションも下げてしまったと思います。
しかし、今回は私たちにとってもちろんたくさん勉強になりました。
そして、私たちの守備の弱点も色々今回の試合でわかりましたので
今後そのミスがないように、またその弱点を埋めるように
努力していくということになると思います。

Q、ユニス・マフムード選手を連れてこられなかった理由と
彼も相当なベテランですが、今後もイラク代表の主力であり続けるのでしょうか？

A、今回は先ほど申し上げましたように4人が来れなかったんですね。
その1人がマフムードだったんです。
他の3人も攻撃性があってとても大切な選手でした。
その3人が来ていたら、今回の試合の結果も少し変わったのではないかと思っています。
マフムードが来なかったのは個人的な理由で、
大学の試験というのがあるそうです。
そして今はイラクの国内リーグもストップしていますし
イラクの国内の選手で今回来た選手のパフォーマンスにもかなり影響していますので
今回はあまり良いパフォーマンスを見せることができなかったと思います。
マフムードの代わりになかなか同じレベルの選手がいないということも
私たちは今ちょっと悩んでいます。

Q、日本の印象はアジアカップやW杯予選と比べて
実際に戦ってみて変わりましたか？それとも同じでしょうか？
特に前半の20分までは日本のスピードに対応できていなかったと思うのですが。

A、我々は最初から日本代表の選手たちの能力は良くわかっています。
タクティクスも良く勉強してきました。
しかし、我々の選手たちは長い旅で疲れ果てていますし
くたびれています。
また準備不足という問題もあります。
しかもやっぱり日本のホームで日本に対して勝つことは
不可能ではないかと思っていました。

以上になります。

土屋