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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1-1st第14節
湘南ベルマーレ×サンフレッチェ広島@Shonan BMWスタジアム平塚
解説:玉乃淳 実況:八塚浩 インタビュアー:高木聖佳
【湘南ベルマーレ チョウ・キジェ監督インタビュー(試合後・中継後)】
Q、まずは今日の90分を振り返っていただけますか?
A、2年前にここでやった時は本当に大人と子供みたいな試合だったので
その2年間で悔しい想いをした中で
ナビスコで1回やらせてもらいましたけど
広島さんは本当にリーグを引っ張る存在でいるというのは証明されていますし
ただ我々は彼らとちょっとスタイルが違いますけど
やっぱり前線と後ろをコンパクトにして
攻守においてエネルギーを出していくという所で言うと
今年や去年の中でも良いゲームができたんじゃないかなと思いますし
欲を言えば本当に勝ち点3が欲しかったですけど
本当に見ている人にも恥ずかしくない試合はできたと思います。
Q、本当に見ていても楽しい試合でした。
最後監督が「もう少し時間があるだろ」という話もされていましたが、
もう少し時間があれば勝てたという手応えもありましたよね?
A、それはわからないですけど(笑)
実際に時間があったので言っちゃいました(笑)
すみません。
Q、今日は立ち上がりから非常にアグレッシブに試合に臨まれましたが
選手たちにはどんなことを伝えてゲームに臨んだのでしょうか?
A、広島さんとは2008年からリーグ戦で全部負けていて
この前のナビスコで引き分けて、今日も勝ち点1を取りましたけど
「それには理由がある」という話で
我々が腰の引けた戦いをしたら、相手がずっとボールを持っていて
ずっと走らされてそれで終わってしまうので
我々から仕掛けていけるような展開に持ち込もうという話をしていたのを
選手が良く遂行してくれたと思います。
Q、先ほど監督からもお話がありましたが、このJ1の舞台で
湘南らしさを出して試合ごとに自信を深めているような、
成長しているような印象があります。
どのように見られていらっしゃいますか?
A、それは今年だけじゃなくて
去年も一昨年もその前もずっと湘南の選手として
みんなが努力していることなので
今年明らかに努力したわけではないと思うので。
ただ、J1の舞台で楽しんで、
選手たちが生き生きやってくれているというのは
監督として本当にありがたい限りです。
Q、ファーストステージも残り3試合ですが
これからプラスアルファしていきたい所があれば教えて下さい。
A、本当に自分たちのスタイルの質を上げていく、
そのために練習と休息と食事とかを大事にして
それを粛々と続けるだけだと思うのでやっていきます。
【サンフレッチェ広島 森保一監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、見ている方は非常に見応えのある試合でしたが
監督は90分間をどう振り返られますか?
A、スコアは0-0の試合になりましたけど
非常に我々の良さも出せたと思いますし
湘南の良さも出た、良いゲームだったと思っています。
Q、もちろん勝ち点1では物足りないゲームでしたよね?
A、そうですね。まあどの試合も勝ち点3を目指してやっていますし、
今日の試合に関しても「勝ち点3を目指してやっていこう」と
いうことで選手には言っていました。
ただ、湘南も非常に良いチームですし
凄く戦い方もオーガナイズされてきていますし、
そういった意味ではそう簡単に勝てないだろうということで
今日ここに乗り込んできたので
湘南の今日の戦い方を考えたら仕方ないかなと思います。
Q、試合前から「湘南は強いチームだ」という話をされていました。
今日どういう所をポイントにおいてらっしゃったんでしょうか?
A、湘南は本当に走力のあるチームで
局面で戦えて、切り替えの非常に速いチームということで
まずは基本的なハードワークの所を負けないようにしようと
上回っていこうということを選手に言いました。
Q、前半はなかなか主導権が取り切れない中で
後半に向けて選手にはどういう指示を出されましたか?
A、ボールは良い形でポゼッションする部分と
相手の背後を取っていくということの使い分けは前半できていたので
それを続けていけば相手が疲労してきたらチャンスは創れると。
テンポを落とすことなく続けて攻撃しようということで
チャンスは創れていたと思いますし
後半のビッグチャンスは我々の方が先にあったと思うので
そういう所を決めていれば試合の展開は
変わったのかなという風に思っています。
Q、後半投入された浅野選手は期待が高まるような選手ですが
浅野選手の評価を教えて頂いてもよろしいですか?
A、チームが少し押し込まれている時に
体力的に厳しくなった時に、相手の背後を突いて
単独で個人で切り崩してゴールまで行くということを
今日もやってくれたと思っています。
そういった意味ではチームの攻撃に
プラスアルファのエネルギーを注いでくれたと思っています。
ただ、相手ももう研究してきているので
浅野のスピードに対して間合いの取り方とか
どこで取りに行くとか限定の仕方というのは
もう本当に研究されてきて、浅野も思った通りに
最後のシュートの所まで持って行けない所があると思うので
そういう所は1つ乗り越えて、彼が成長して欲しいという風な所だと思います。
Q、ファーストステージは残り3試合ですが
今後に向けて一言お願いします。
A、我々らしくとにかく最善の準備をして
試合でベストを尽くしていくということを
試合で何ができるのかという所を
相手のチームを踏まえた上で我々が攻守共に
どうやって戦っていくかということを残り3試合も貫いていきたいと思います。
【玉乃淳氏のレビュー】
(湘南)
試合がとにかく面白かったですねえ。
内容も濃かったですし、帰ってもう1度見たくなる試合ですよね。
湘南の方はホームですし、勝って当たり前じゃないですけど
目指している所がもっと上だという印象を受けました。
2年前とは別のチームですよね。
このゲームはスタンディングオベーションでいいんじゃないでしょうか。
ディフェンスも堅かったですし、
奪った後にクリアもほとんど見られずに
しっかり繋いでボールを大事にするというシーンが随所に見られましたので、
見ている方はこれは楽しいですよね。
アンドレ・バイアの守備も素晴らしかったです。
個人的には大竹が目を引きました。
緩急という意味では随所に才能やセンスが見られましたし
縦、縦に速いだけじゃない理由というのは
この大竹のプレーに集約されているのかなと思いました。
本当に左利き羨ましいなというか、独特の世界観を持っていましたよね。
高山と大槻もシンクロしていましたし
それを支える石川もそう、永木もそう。
それから三竿と遠藤の2人は相当に
今日のレベルが高かったと思います。
三竿は正直ここまでだと想像していませんでした、
凄かったです。
次節もあれだけ繋げるフロンターレに対しても
太刀打ちどころか凌駕できるんじゃないかなと思います。
相当面白いゲームになりそうですね。
湘南はアウェイでもこういうゲームをできるという噂を聞いていますので
結果はもちろん大事なんですけど
結果を置いておいたとしても相当に面白い
エンタテインメントが見られると思いますね。
残留争いもまったく考えていないと思うので
全員が上を向いていますよね。
これを続けられたら面白いどころか優勝争いをしていくぐらいのチームに
今日の試合だけを見ると過言ではないでしょうね。
面白い、強い、ワクワクする、
サッカーの面白さがすべて詰まったような
ペナルティエリアのアイデアだったり、
走力だったり、球際だったり
ただ蹴るのではなくビルドアップしたりと見所が絶えないですね。
(広島)
広島からするとちょっと歯痒いゲームだったかなと。
順位的にも今までの歴史的にも
優位性を持って試合を進めるのではないかと予想されていましたからね。
ドウグラスは良かったですね。
1試合通して迫力のあるドリブルも見られましたし
ポテンシャルの高い選手であることが
1つ1つのプレーからもわかりました。
浅野のスピードは凄かったですね。
よっぽど良いアップをしていないと、
途中から入ってアレだけのキレってなかなか出せないんですよ。
研究されても止められないぐらいの選手に
なって欲しいとみんなが期待している選手だと思います。
ドリブルの1つ目のタッチが面白いんですよね。
ゴールに向かってのファーストタッチが
相手が体を入れられるか入れられないかぐらいの所にボールを置くので
入れ替わったらビッグチャンスという所で
僕は大好きなドリブルの仕方ですね。
引き分けは確かにかなり痛いですけど
ここは受け止めて次に切り替えて
残りの3試合を勝ちに行くような態勢を整えて欲しいですね。
森保監督も晴れやかな表情でしたね。
相手の良さを認めながら
なかなか難しい試合だったなという監督のお話でしたね。
【Jリーグブログ的データ】
J1-1st第14節
湘南ベルマーレ 0-0 サンフレッチェ広島
入場者数:11,276人 天候:晴、中風
気温:24.1度 湿度:60%
主審:山本雄大
副審:木川田博信、清水崇之
第4の審判員:秋澤昌治
《選手寸評》
(湘南)
GK秋元陽太...後半のドウグラスとの1対1をスーパーセーブ。守護神とはまさにあのこと
DF遠藤航...攻め上がるシーンはいつも通りもこの日は守備面でも出色のパフォーマンス
DFアンドレ・バイア...前への強さと強気のラインコントロールで4戦連続無失点を演出
DF三竿雄斗...特に後半はオーバーラップも多く左サイドがホットゾーンに
MF藤田征也...石川への折り返しなど柏と互角の主導権争奪を繰り広げる
MF石川俊輝...J1の水に慣れて積極性も出てきたがステップの合わなかった決定機逸が悔やまれる
(→MF菊地俊介...復帰戦。彼がいるとやはり永木と3バックの両サイドが上がりやすくなる)
MF永木亮太□...前半の好リズムは彼のトランジッションの意識の高さが要因
MF菊池大介...かなりシュートの本数は増えてきた。あとは最後の精度のみ
FW大竹洋平□...ギャップでの受け方は芸術品。守備時のプレスも十二分に機能した
(→FW山田直輝...好調だった大竹との交替という意味ではやや物足りない出来に)
FW大槻周平...エリア外からのシュート意識も高い。PKか否かの判定はかなり微妙だった
(→FWアリソン...88分からの登場。目立ったシーンはなし)
FW高山薫...とにかく走る。彼にシュート精度が加わったら確実に代表へ手が届く
《選手寸評》
(広島)
GK林卓人...足元での不安感もほとんどなし。カウンターの起点になる機会を常に探っている
DF塩谷司...セットプレーは警戒されて2戦連発とはいかず。負傷で無念の交替
(→DF佐々木翔...急な登場も無難に乗り切ったが大槻へのコンタクトはPKでもおかしくなかった)
DF千葉和彦...湘南のような相手には彼の剥がせるビルドアップ能力の高さが生きる
DF水本裕貴...後半途中から右CBにスライドしても一切の破綻なし。とにかく安定感抜群
MFミキッチ□...切り返しての左クロスを多用。寿人へのクロスは綺麗に合ったがオフサイドに
MF森﨑和幸...中盤のフィルターとして機能。配球の妙には彼ならではのセンスが光る
MF青山敏弘□...危ないミスパスであわや被決定機も。普段に比べれば攻守におとなしかった
MF柏好文...対面の藤田と丁々発止。スピード自慢のマッチアップは見応えがあった
FWドウグラス...この日はチャンスがことごとく回ってきたが彼の日ではなかった
FW佐藤寿人...オフサイドでノーゴールも低空バックヘッドは芸術の域に達していた
(→FW浅野拓磨...シュートは1本放ったがドリブルの間合いは研究されつつある)
FW柴﨑晃誠...完全にレギュラーを獲得。高精度のセットプレーもチームの大きな武器に
再放送スケジュールは
6月5日(金)深夜1:00~深夜3:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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