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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

Jリーグレポート 2014年11月12日

ナビスコ決勝 広島×G大阪@埼スタ

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DSC_0099.JPG一段と冷え込み、いつ雨が降り出してもおかしくはない天候の中で行われた2014Jリーグヤマザキナビスコカップ決勝。前年まで聖地・国立で繰り広げられていた熱戦は、埼玉スタジアム2002へ舞台を移した。
リーグ2連覇のサンフレッチェ広島は主力選手が移籍。1からのチーム作りとなった今季はリーグ戦で苦戦を強いられているが、今大会では初優勝を狙う。そして7年ぶり2度目の優勝を狙うガンバ大阪はJ1復帰1シーズン目。リーグ戦序盤は苦しみながらも、W杯中断期間を経て覚醒。現在、残り3節で2位と、J1昇格1年目のチームが3冠を狙える位置に付けている。念願のタイトルを獲得するのはどちらのチームか。広島ボールで前半キックオフ。


森保監督が「試合前から程よい緊張感とリラックスを持って臨んでくれた」と話したようにチーム全体が集中し、素早い攻守の切り替えから広島が積極的に攻撃を仕掛けていく。開始3分、広島の攻撃。パスカットからボールを受けた佐藤寿人が中央突破。そのままペナルティエリアまで攻め込むが、惜しくもシュートとはならず。4分、スローインを受けて高萩が右サイドからクロス、佐藤寿人がヘディングでシュートを放ち、ヒヤリとさせるものの枠を捉えることはできない。10分、ガンバ。宇佐美のクロスから米倉が飛び出してペナルティエリアで倒されるが、その前でオフサイドの判定。
そして、ゲームが動いたのは18分。ペナルティエリア内で石原の蹴ったボールが岩下の腕に当たりハンドの判定。広島にPKが与えられる。キッカーは佐藤寿人。右下隅を狙ったボールを東口が読み、当てるもののゴールネットを揺らし20分に広島が先制。佐藤寿人はナビスコカップ通算得点記録を27に伸ばし、単独1位となった。
なんとしても前半のうちに追い付きたいガンバは27分、ワンタッチでショートパスをつなぎ中央突破。良い形で広島のディフェンスを崩し、阿部が左足でシュートを放つもジャストミートさせることができない。33分、宇佐美とパトリックのパス交換から阿部が攻め込みゴール前でシュート。上手くチャンスを作り出すが、塩谷が落ち着いてクリア。ゴールを許さない。
リードを広げたい広島は35分に待望の追加点。左サイドから山岸がクロス。ディフェンスにクリアされるものの、こぼれ球を石原がシュート。ポストに当たり跳ね返ったボールを、ゴール前に詰めた佐藤寿人が拾って本日2点目。ガンバを突き放す。
このまま2対0で前半が終了するかと思われた38分、ガンバが意地を見せる。遠藤が左サイドから中央へドリブルし、パトリックを狙って上げたクロスに上手く頭で合わせゴール。ガンバが1点を返し2対1で前半終了。逆転勝利に望みをつないだ。


前半は通常の中盤に2枚置く布陣ではなく、ダイヤモンド型の変則的な布陣を採っていたガンバだったが、後半から明神に代えて大森を投入。長谷川監督は「前半は中盤をひし形でやって非常に機能した広島との過去の対戦を優先した。前半やられているシーンはミスがらみで決して布陣が機能しなかったわけではない。明神も良く中盤で戦ってくれた。点を獲るには後ろが少し重たいように感じたので、後半は大森を入れていつもの形にした」「前線に入った時のサポートの数が少なかったので、遠藤がボランチに入ることによって前線への供給がより多くなると思った」と戦術変更の意図を説明。戦術変更により後半開始からより上手く機能しはじめたガンバ。
50分、中央でボールを受けた大森がワンタッチでクロスを上げ、パトリックが右足でシュート。強烈な一発だったが林が素晴らしい反応を見せてクリア。続く51分、左サイドから中央へ切り込んだ遠藤のパスを阿部が右足でシュート。これも枠を捉え、林が好セーブを見せるが、サポーターの声援を受け攻め続けるガンバが遂に結果を出す。54分、宇佐美が左サイドから上げたクロスに、パトリックが飛び込んでヘディングでゴール。試合を振り出しに戻す。
この勢いのまま試合を引っ繰り返したいガンバは、休むことなく攻め続ける。63分、宇佐美がドリブルで4人をかわし、ペナルティエリアに切れ込み倒される。きわどいシーンだったがホイッスルは鳴らない。67分、左サイドで大森、宇佐美とつなぎ素晴らしい崩しからゴール前のパトリックへ。上手く飛び込んでシュートを放つが、惜しくも枠を捉えることができなかった。
そして71分、山岸が足を負傷し座り込むがプレイは続行。その間に中央から崩しにかかったガンバが細かくつなぎ、パトリックのパスに合わせた阿部が左足でシュート。林がクリアするものの手前に弾き、そのチャンスを見逃さなかった大森が頭で押し込みガンバが逆転。「けが人が出ているところを突かれて3点目を決められてしまった。勝負どころになる部分で相手にチャンスを与えてしまった」と森保監督。
2点のリードから一転、今度は追いかける立場となった広島は森崎浩司、皆川を投入して得点を奪いに行くが、3点目を決めることはできずそのままゲーム終了。ガンバ大阪がナビスコカップを制し、11月22日の浦和レッズ戦に弾みをつけた。


【サンフレッチェ広島 森保一監督】
「試合を引っ繰り返され負けたのは残念に思う。
戦い方を選手に伝えるのは自分の役目だと思うし、
選手の頑張りを勝利につなげてあげられなかった自分の力の無さを痛感している」
「得点を奪った後に相手の気をしっかりと止めて、
失点を防がなければならなかった。
それはただ単純に守るというだけではなく、
相手の勢いを更に上回っていくために
攻撃のこともしっかりと考えていかなければいけなかった」
「この決勝の舞台で負けて今日の試合に限っては敗者になったが、
我々がこの決勝の舞台に勝ち上がってくるまでには
非常に苦しい戦いをチームの総合力、
そして団結力を持ってこの決勝の舞台に来ることが出来た。
選手の頑張りを誇りに思う」
「サンフレッチェに関わる全ての皆さんに
喜んでもらえる優勝を届けようと思っていたが、それが叶わず残念。
優勝したガンバ大阪の選手・スタッフそしてサポーターの皆さんに
優勝おめでとうございますと伝えたい」
【ガンバ大阪 長谷川健太監督】
「0対2になった時はもってないな、また岩下かと思った。
試合前、西村さんに『岩下にはよく言い聞かせたので
どうかレッドカードだけは勘弁してくれ』と
言って試合に入ったが、早々にPKを取られてしまった」
「宇佐美もパトリックもあれぐらい守備をしてくれれば本当に楽なのだが、
決勝戦だからあれだけやったのか、
11月22日のレッズ戦はどうなのかということが今から悩みの種」
「サンフレッチェの選手、チームが素晴らしいサッカーをしてくれたからこそ、
このような結果を得ることが出来たといっていいし、
素晴らしい決勝戦をすることができたのだと思う」
「私自身なかなか手の届かなかったタイトルを獲ることが出来たのは
素晴らしい選手たちがいたおかげ。
また、素晴らしいスタッフがここまで支えてくれたおかげだと思う。
そして、クラブもチームを支えてくれたおかげで
こうしてJ2から上がってきたチームが
まずナビスコカップのタイトルを獲ることが出来たと思うので、
今日ぐらいはみんなと一緒に喜んで、また休んでリフレッシュしたら
リーグ戦に向けてしっかりと準備をしていきたい」


鈴木

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