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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
いよいよJ1も中断期間に入り、
ワールドカップ開幕まで1ヵ月を切りました。
そんな中、最近チョコチョコと耳にしたのは
柿谷曜一朗のリーグ戦における得点数を懸念する声。
13試合に出場して1得点という数字で
本大会は大丈夫?といった感じでしょうか。
ただ、実は今までワールドカップでゴールを挙げてきた日本人選手が
その年のリーグ戦で開幕からワールドカップ中断までに残してきた数字を見ると、
この"1得点"が決して嫌な数字ではないことがわかるんです。
1998年のフランスワールドカップで
日本代表唯一のゴールを挙げたのは中山雅史。
この人だけは例外です。
1998年のシーズン開幕から、
ワールドカップ中断まで12試合に出場して18得点。
4試合連続ハットトリックのギネス記録を引っ提げて挑んだ本大会でも、
骨折しながら日本サッカー史へ永遠に刻まれるワールドカップ初ゴールをゲット。
まさに好調をそのまま世界の舞台へ持ち込んだ格好になりました。
ただ、2002年の日韓ワールドカップでは
全部で4人のスコアラーが誕生していますが、
その彼らがシーズン開幕からワールドカップ直前までのリーグ戦で
残した数字は以下の通りです。
鈴木隆行:7試合0得点
稲本潤一:0試合0得点
中田英寿:24試合1得点
森島寛晃:9試合1得点
稲本はアーセナル、中田はパルマ所属時だったので
データは8月開幕から丸々1シーズン分でしたが、それでもこの数字。
中田も2002年に入ってからは11試合に出場してノーゴール。
リーグ戦の数字とワールドカップでのスコアに
それほど互換性はありませんでした。
続く2006年のワールドカップで
ゴールを記録したのは中村俊輔と玉田圭司の2人。
セルティックでプレーしていた中村は
2005-06シーズンのリーグ戦33試合に出場して6得点。
1月からの後半戦だけで見ると15試合で3得点という結果です。
もう1人の玉田はリーグ戦12試合出場でゴールはわずかに1。
それでもあのブラジル相手に豪快な一撃を
お見舞いしたシーンは非常に印象深いですよね。
そして、日本中に再び代表人気を呼び戻してくれた
2010年のワールドカップ。
ここでのスコアラーは全部で3人。
本田圭佑はVVVフェンロで18試合6得点という数字を残して、
冬のマーケットでCSKAモスクワへ移籍。
3月開幕のロシア・プレミアリーグでは、
ワールドカップ前までに9試合で2得点を決めています。
もう1人は遠藤保仁。
遠藤がJリーグ開幕からワールドカップまでに残した数字は
9試合1得点というもの。
それでも、デンマーク戦では見事なFKを叩き込み、
日本の決勝トーナメント進出へ大きく貢献しました。
最後の1人は岡崎慎司。
本大会直前でレギュラーの座から滑り落ちてしまった彼は
12試合に出場して5得点。
今では代表歴代得点数で3位タイとなっている岡崎が
デンマーク戦で記録したゴールは
日本の決勝トーナメント進出を決定付ける貴重な1点でした。
ということで、日本代表のワールドカップスコアラーが
ワールドカップイヤーに入ってから本大会を迎えるまでに
リーグ戦で記録した成績は以下の通りです。
【1998・フランス大会】
中山雅史:12試合18得点
【2002・日韓大会】
鈴木隆行:7試合0得点
稲本潤一:0試合0得点
中田英寿:11試合0得点
森島寛晃:9試合1得点
【2006・ドイツ大会】
中村俊輔:15試合3得点
玉田圭司:12試合1得点
【2010・南アフリカ大会】
本田圭佑:9試合2得点
遠藤保仁:9試合1得点
岡崎慎司:12試合5得点
中山と岡崎以外のスコアラーは
決してワールドカップ直前までゴールを量産していた選手では
なかったんだなあということが改めてわかりました。
さらにですけど、Jクラブに在籍していたワールドカップスコアラーは
実に半数の選手が1得点で本大会を迎えているという偶然も!
柿谷が今シーズンここまで挙げているゴール数は前述した通りです。
"1"という数字も後押ししている状況で、
是非柿谷にはブラジルの地で大暴れしてきて欲しいと思います!
(あと、ここまで1得点の森重真人、齋藤学、今野泰幸、山口蛍にも(笑))
土屋
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