J1第30節　
鹿島アントラーズ×川崎フロンターレ@茨城県立カシマサッカースタジアム
解説：水沼貴史　実況：西岡明彦　インタビュアー：児玉美保

【川崎フロンターレ 　風間八宏監督インタビュー（試合後・中継内）】
Q、90分間を振り返っていただけますか？

A、非常に残念な結果になりました。
その中でも立ち上がりは非常にいい入り方をして、
1つはそこで点が取れていればというのはありますけど、
自分たちで形を変えて相手を少し受け入れてしまったと。
その辺から隙が出ましたね。
そういう意味ではもっともっと積極的に最後までやるべきだったと思いますし、
そこの所は非常に残念だったと思います。

Q、ハーフタイムで自分たちの位置、形でプレーをしていこうという
指示を出されていましたが、まさにそういう所だったのでしょうか？

A、そうですね。
ですからそこの所で、後半の頭からプレッシャーを
できるだけ回避できるようになったと思うんですけど、
その中での失点ですから、
色々な意味でうまく行く時は行きますけど、
行かない時はこういうものかなとも思いますしね。
選手をそれほど責めてはいけないと思います。

Q、今日は大久保選手を1トップに据えてのスタートになりましたが、
このあたりはいかがでしょうか？

A、今日はというよりも大体いつもではあるんですが、
やはり嘉人はあそこのポジションが一番いいと思いますし、
見て頂いてわかるように、立ち上がりというのは非常に良かったと。
それから途中もそうですけど、
自分たちの積極的な姿勢を出した時は非常に良かったので、
そういう所を思い出すこと。
それからこれだけ多く1人1人の課題が出ましたので、
どちらかと言うと意識の部分が非常に大きいですから、
いつも出ないようなミスも出ていましたし、
そこの所をもう1回引き締めてあとの4試合に臨もうと思いますし、
そういうことを彼らには伝えました。

Q、改めて残り4試合に向けての意気込みをお願いします。

A、やっぱり今言った通り、自分たちで積極的なサッカーをしなくてはいけないし、
それからサポーターもこれだけ駆け付けてくれますし、
我々をいつも後押ししてくれますので、
彼らのためにも積極的なサッカーを見せなくてはいけないと思いますので、
4試合を1試合1試合ですけど全力で、みんなで頑張っていきたいと思います。

【鹿島アントラーズ　トニーニョ・セレーゾ監督インタビュー（試合後・中継内）】
Q、90分間を振り返っていただけますか？

A、ありがとうございます。
前期に対戦した時には2-4という大敗をした中で、
相手にも圧倒的な力を示されての大敗でしたが、
今日はこのホームでしっかりと我々らしいサッカーを見せられて、
勝利に値するプレーができたのではないかなと思います。
4-1というスコアになったかもしれませんが、
もっと点が入っていてもおかしくないと思いますし、
創ったチャンスの場面の数を考えれば、
もっと決定力があってもおかしくないと思います。
あとは相手が立ち上がりから非常に鋭く入って、
その後は我々がちゃんと落ち着いて盛り返してというような、
そういう試合運びをすることができましたし、
最後の方は相手が最後まで諦めない闘争心というものを示して、
我々の勝利の重要性や意味を高めてくれたのではないかなと思っています。

Q、今日の得点を振り返ると若い力が結果を出してくれましたが、
これについてはいかがでしょうか？

A、若い選手が点を取るということは、チームにとってもいいことですし、
彼ら自身にとっても自信になればなと思います。
特に攻撃陣に関しては、やっぱり彼らが点を取って
試合が盛り上がったり、チームを盛り立てたりすることができるので、
非常に良かったと思いますし、
今週に入って特にずっとああいう角度でのシュート練習をしていたので、
それがしっかりと試合に現れていると。
彼らが点を決めるだけじゃなくて、
練習の重要性をしっかりと意識してくれればなという想いでいますし、
センタリングシュートの練習や単純なシュート練習が
いかに重要なのかということを、彼らが認識してくれればなと。
あと今日は、曽ヶ端選手が非常に素晴らしいプレーを、
重要なセービングをしたのではないかなと思っています。

Q、今日の勝利、おめでとうございました。

A、選手たちにも伝えておきます。ありがとうございました。

【水沼貴史氏のレビュー】
（川崎）
いい入りができていたので、そこで決めていたら、
"たら""れば"の話になりますけどね。
決して悪くなかったので、「少し形を変えて相手を受け入れてしまった」と
いう風間監督のコメントが非常に印象的でした。

本来は自分たちのサッカーを全面的に出して、
積極的なサッカーができるのに、
ちょっと相手を意識し過ぎたためにという所が
あったのかもしれないですね。難しいですね。

やっぱり風間監督の考え方というのは独特だと思うので、
その想いというか意識を選手たちが受け入れて、
どんなゲームでもそのサッカーを貫くことじゃないですかね。
本当に相手を意識すると、
風間サッカーの場合は本当に良くない気がしますから、
相手がもっともっと自分たちに合わせてくるようになる、
それが理想なんじゃないでしょうか。

要はピッチの中でいかに選手たちが輝けるか、
選手たちで考えてサッカーをやるかが究極だとは思うんですけど、
やっぱりベンチから、監督から何かを言われるのではなく、
選手たちがしっかりと判断してゴールへ向かっていくと。
守る時もそうですけどね。
やるべきことを整理して4連勝を目指すことじゃないですかね。

最終節にマリノスとのダービーがありますから、
例えばそれが優勝が懸かる試合になったりだとかしたら面白いですね。
その前にはレッズとのゲームもありますし、
やっぱりマリノスやレッズからしたら
すごく脅威に感じるチームだとは思いますよ。
こういう試合はもちろんありますけど、
爆発したらやっぱり止まらないですから。
やっぱりフロンターレのサッカーは確立してきていると思います。

（鹿島）
セレーゾ監督も勝つとコメントが短いですね（笑）
先週なんかは「ちょっとコメントが長過ぎたかな」
なんてコメントを見ましたから。

パスワークが鋭いフロンターレのサッカーに対して、
プレッシャーをしっかり掛けると。
何回か背後を取られるシーンもあったんですけど、
曽ヶ端のセーブもあったりして、
それが特に立ち上がりはゲームを落ち着かせましたよね。

セレーゾ監督がおっしゃっていた通りだと思います。
攻撃陣は点を取りましたが、
曽ヶ端が立ち上がりにしっかりと止めてなかったら、
逆のスコアもあったかなという感じさえしますからね。

あとは伊東がレナトを完封している中で、
多少疲れも見えたとは思うんですけど、すぐに西に替えるとか、
岩政もなかなかゲームに出られていないので、
こういう時にしっかり準備してもらおうとか、
今日のゲームは色々なことを考えながらできたんだろうなと思いますね。
だからこそゼロで終わっていたらなという想いは強いでしょう。

自分たちのサッカーと監督も選手もよく言いますけど、
本当にスタイルが確立されているチームが
優勝するだろうなという気がします。
広島とか浦和とかはスタイルがしっかりしていますよね。
マリノスも今年はハイプレッシャーの中から
しっかりとした形を出していると。
鹿島も今日のようなゲームができ出したと。
ということは、わからないということですね（笑）

再放送スケジュールは
10月28日（月）12：00～14：15　J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい！

土屋