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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2013年08月16日

9th COPA SEIRITZ 2013 予選リーグCグループ 山梨学院×初芝橋本@裾野グラウンドH

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copa0815②.jpg選手権でもこの2チームが対戦すれば、大会屈指の好カードになる可能性の高いバトルが裾野の地で実現。山梨と和歌山を牽引する両チームの対峙が第2試合のチョイスです。
やや残念な出来事が起き、所属しているプリンス関東1部では勝ち点剥奪。絶対的本命に挙げられていたインターハイ予選も辞退を余儀なくされ、今後への復権を懸ける大事な選手権に臨む山梨学院。今年のチームの実力は多くの人が認める所であり、"Bチーム"も間違いなく関東トップレベルにあるはずです。
一方の全国にその名を知られる強豪・初芝橋本も、インターハイ予選は決勝で和歌山北に0-1での敗戦を喫して全国出場とはならず。「実際にゲームに出てる子もいますし、それ以外の子らで底上げをどうしていくかもこの大会に懸かってくると思う」と今大会の位置付けを話してくれたのは大久保慶吾コーチ。"底上げ"によるチーム力向上をこの3日間で図ります。
キックオフ直後から、前へのパワーで上回ったのは山梨学院。最前線に原拓人(2年)というターゲットを置きつつ、"個"のある選手をズラリと並べた強力アタッカー陣でサイドから押し込む時間も長く、決定機の1つ手前までは数回にわたって創出。20分にはフィードを相手GKがクリアすると、こぼれを右に展開して永山慧伍(2年・FC東京U-15深川)が好クロス。ここは初芝橋本のCB西岡伸(2年・川上FC)が懸命にクリアしましたが、徐々に攻勢を強めていきます。
押され気味の初芝橋本も22分に反撃。右サイドで細かく繋ぐと、最後は2トップの一角に入った柳原慶斗(2年・和泉FC)が枠の右を強襲するミドル。これでリズムを取り戻すと23分にも好機。渡辺淳揮(2年・ガンバ大阪門真JY)が左へ送り、SBの岡本涼(2年・長野FC)がクロス。詰めた末吉塁(2年・川上FC)のシュートは、山梨学院のCB窪田壮吾(2年)がブロックするも、29分にも柳原が右から切れ込んでカットインミドルを放つなど、終盤は逆に初芝橋本がサイドの主導権も奪取した形で、スコアレスで推移した前半の30分は終了しました。
後半のファーストチャンスはそのまま初芝橋本の決定機。31分、柳原がピンポイントでスルーパスを通すと、走り込んだのは竹上将太(2年)。思い切り良くシュートを放ちましたが、前に出てコースを狭めていた山梨学院GK清水勇成(3年・ヴァンフォーレ甲府U-15)がファインセーブで回避。いきなり見応え十分の1on1が繰り広げられます。
ところが、久々のシュートで先にスコアを動かしたのは山梨学院。36分、右サイドへうまく展開した流れから、右へ流れたボランチの馬場真一(3年・坂戸ディプロマッツ)がクロスをファーへ。飛び込んでいた多田倫浩(2年)が頭で折り返したボールを、後半開始から前線へ投入されていた密谷大進(2年)が豪快なボレーで一刺し。井上卓哉コーチの采配ズバリ。山梨学院が1点のリードを奪いました。
畳み掛けた甲斐の猛者。38分、ここも右サイドを密谷とやはり後半開始からピッチに入った堀米拓未(3年・ヴァンフォーレ甲府U-15)で崩すと、最後は山本侑史(3年・FC厚木JY DREAMS)が確実にゴールへ流し込みます。「勝負所で決められる力が向こうにあった」と大久保コーチ。ここも井上采配が的中した格好で、点差が広がりました。
45分にはボランチに大谷尚輝(1年)を送り込み、中盤の強化へ着手した初芝橋本に赤い歓喜の輪が広がったのは直後の46分。左に流れた末吉が中へ折り返し、竹上が躊躇なく右足を振り抜くと、DFに当たったボールはゴール右スミへと吸い込まれます。「ボールをペナの外で持たせてもらっているだけで、ゴールを奪うにはペナの中じゃないと。1点取れたのもあそこに侵入できたから」と大久保コーチ。1点差に詰め寄り、意気上がる和歌山の雄。
48分に山梨学院が左寄り、ゴールまで約25mの位置で獲得したFKを、CBの久保倉脩斗(3年・鹿島アントラーズノルテ)が直接枠へ飛ばすも、初芝橋本のGK藤原真之介(1年)が横っ飛びで防ぎ、こぼれに反応した密谷のシュートも枠の右へ。52分には大谷の右CKに、渡辺がヘディングで合わせるも枠の左へ。勝敗の行方は混沌とした中でラスト5分の攻防へ。
試合を決めたのはストライカーの一撃。56分、前線でボールを収めた密谷は浮き球でラインの裏へラストパス。抜け出した山本はGKの位置を見定めると、心憎いばかりの冷静なループシュートでゴールを陥れてみせます。「シュート数でいったら同じかちょっと多かったのかなというようなゲーム。決定力の差ですね」と大久保コーチ。終わってみれば密谷と山本のFW2人で全3ゴールを奪った山梨学院が粘る初芝橋本を振り切り、3年ぶりのタイトル奪還に向けて好スタートを切る結果となりました。       土屋

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