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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
昨日行われたアフリカネイションズカップ2013決勝で
ナイジェリアがブルキナファソを1-0で破って、
10大会、19年ぶりのアフリカ制覇を成し遂げました。
実は私が日本の次に好きなナショナルチームとして
必ず挙げているのはナイジェリアなんです!
初めてスーパーイーグルスを目撃したのは、
おそらく多くの日本人フットボールファン同様に94年のW杯。
実はその4ヶ月前に行われた、まさに10大会、19年前の
アフリカネイションズカップで優勝するなど、
大きな注目を集めてアメリカへ乗り込んできていたようですが、
まだ中学生だった私は、前回のカメルーンが衝撃的だったので
「アフリカのチームか。面白いかもなあ」くらいの感じで、
初戦のブルガリア戦を見ていたんです。
もうヤラれましたよね。
まず、先制ゴールを挙げたイエキニのネットを鷲掴みにするゴールパフォーマンス。
そして一旦倒れたアモカチが驚異的な速さで立ち上がってぶちこんだ2点目。
トドメにアムニケの超人的なダイビングヘッド。
これだけで十分でした(笑)
アルゼンチン戦はシアシアのスーパーループで先制しながら、
マラドーナとカニーヒアの2人にしてやられましたが、
ギリシャはアモカチの超絶ミドルなどで2-0と一蹴。
そして迎えた決勝トーナメント1回戦は
ヘロヘロになりながらグループリーグを抜け出してきたイタリア。
バレージは欠場、ロベルト・バッジョは不調。
試合もアムニケの先制ゴールを終盤まで守り切り、
ゾラも退場でいなくなっちゃうし、
「こりゃブルガリアでもメキシコでもベスト4は固いな」なんて
皮算用をし始めた88分にロベルト・バッジョが起死回生の同点弾。
挙句に延長ではPKを献上し、またもロベルト・バッジョに沈められ、
大逆転負けを喫してしまいます。
それでもこの大会で受けたインパクトは絶大で、
ここから私のナイジェリア好きはスタートしたんです。
96年のアトランタ五輪は、
直接対決だけは日本を応援していましたが、
それ以外は基本的に日本とナイジェリアを応援。
準決勝で対戦した最強軍団ブラジル相手に、
2点のビハインドを負いながら終了直前にカヌのゴールで追い付くと、
延長でまたもカヌがゴールデンゴールを奪い、4-3で勝利。
決勝も難敵アルゼンチンに1点をリードされながら、
やはり終了直前のアムニケ弾で逆転優勝を飾った、
この2試合には大興奮しました。
98年のフランスワールドカップも
デンマーク戦は記憶から消去してしまいましたが(笑)、
スペイン相手にオリセーのモンスターミドルで逆転勝ちを収めた
(こうやって振り返ると、大事な勝利はほとんど逆転勝ちですね)
試合なんかは本当に面白かったし、最高でした!
そして2002年、
当時大学5年生だった(お父さんお母さんありがとう!)私は、
ある重大な局面に立たされていました。
日本でワールドカップがあるというのに、
しかもナイジェリアのグループは日本会場だったというのに、
チケット抽選は当たらなかったんです。
ただ、普通に考えてもナイジェリア代表を目撃するチャンスなんて
一生に一度あるかないか、いや、基本的にはないでしょう。
どうしてもナイジェリア代表を見たかった自分に
残されていた可能性はわずかに1つだけ。
それは2002年5月22日、平塚で行われた横浜FMとの親善試合でした。
ところがその日は比較的大事な就職試験が控えていたのです。
大学5年生の身分。ナイジェリアに8年憧れてきた想い。
下した決断は、「試験を早く切り上げて、平塚に直行!」
都内であった試験を瞬速で切り上げると、
その会社にあったトイレでナイジェリア代表のユニフォームを仕込み、
全力で最寄駅までダッシュ!
先に派遣していた妹に席は取らせてあったので、
ほぼキックオフギリギリに間に合い、夢のような90分間を堪能できたのです。
あの日のことは本当に忘れられません。
当然就職試験は落ちてました。
当たり前です。
でも、その後で結局就職できたからヨシとしましょう(笑)
そんなナイジェリアが久々に優勝したとあって、
非常に嬉しかった今回のアフリカネイションズカップ。
しかし、今回の優勝には特別な意味があったと私は考えています。
ご存知の方も多いとは思いますが、
私をナイジェリア代表好きへの道へ導いてくれた
イエキニは昨年5月に急逝してしまいました。
それから初めてナイジェリア代表が迎えた国際大会。
1994年のアフリカネイションズカップで
得点王とMVPをダブルで獲得したのがイエキニだったことを考えると、
その時以来の戴冠という今回の事実に
何か因縁めいたものを感じずにいられません。
スーパーイーグルスの優勝に大きな敬意を表しつつ、
改めてイエキニの在りし日の活躍を偲びたいと思います。
土屋
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