最近のエントリー
カテゴリー
アーカイブ
このブログについて
J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
ミゲル・ペレス・クエスタという名前をご存知でしょうか?
通称"ミチュ"。スウォンジー・シティ所属の26歳、スペイン国籍。
先日、わざわざイングランドの地まで
スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ監督が視察に訪れるほど、
その注目度は高まっています。
元々、スペイン北部はアストゥリアス州のオビエドに生まれ、
そのままレアル・オビエドの下部組織に加入。
17歳でトップチームデビューを果たしましたが、
当時のレアル・オビエドが所属していたのは
テルセーラ・ディビシオンという4部相当のリーグ。
日本で言えば、地域リーグに当たるカテゴリーで
そのキャリアをスタートさせました。
2005-06シーズン、クラブと共に昇格した
セグンダ・ディビシオンB(3部相当)でレギュラーの座を掴んだものの、
2シーズンでの合計ゴール数はわずかに6。
今でもそうですが、やはりストライカータイプというよりは
トップ下タイプのプレイヤーという評価だったようです。
2007-08シーズンに同じセグンダ・ディビシオンBの
セルタBへ移籍すると、活躍が認められてトップチームへ昇格。
そこから主力としての座を築いていく中、
在籍した4シーズン合計のゴール数は15。
ここでもチームから期待されている役割は
ゴールというよりもゲームを創る方だったみたいですねえ。
そんなミチュが、突如として覚醒したのは
ラージョ・バジェカーノへの移籍に伴い、
初めてのプリメーラ挑戦となった2011-12シーズン。
クラブとしても9シーズンぶりのトップディビジョン挑戦に当たり、
白羽の矢を立てたアタッカーが予想外の得点量産。
メッシの50ゴール、クリスティアーノ・ロナウドの46ゴールという
"ウイイレ"級とも言うべき記録の陰に隠れたものの、
得点ランキング9位の15ゴールをマークして、
クラブのプリメーラ残留に大きく貢献しました。
そのプレーに目を付けたのは、
初挑戦のプレミアリーグで11位という順位はもちろん、
その繋ぐスタイルで一躍欧州中の注目を集めたスウォンジー・シティ。
監督がブレンダン・ロジャースから、
スペインでのプレー経験や監督経験も長い
ミカエル・ラウドルップに代わったことも
追い風になったのは間違いありません。
衝撃のデビューは2012年8月18日。
大量補強で上位進出も予想されたQPR相手に
いきなりの2ゴールで鮮烈な印象を
イングランドのフットボールファンへ残してみせます。
以降もコンスタントにゴールネットを揺らし続け、
ここまで積み上げた数字は13。
その中にはアーセナルを撃破した2ゴールや、
マンチェスター・ユナイテッドから勝ち点1をもぎ取る同点ゴールも含まれ、
その評価はもはや不動のものとなった感がすらあります。
さらに、準決勝まで勝ち上がっていた
リーグカップでもチェルシーとのホームゲームでは
見事な先制ゴールでチームを勝利へ導くと、
昨日のスタンフォード・ブリッジをスコアレスドローで切り抜け、
クラブ史上初となるイングランドのコンペティション制覇へ
王手を懸けています。
当然のようにビッグクラブへの移籍が取りざたされる中、
本人は「そういう話には興味がない」と
スタンフォード・ブリッジでのゲーム前日に
スウォンジーと新たに4年契約を結びました。
ミゲル・ペレス・クエスタ、"ミチュ"。
この名前を覚えておいて損はないでしょう。
写真は、そんなミチュがイングランド移籍に際して、
探したいと言っていたネッシーが住むネス湖。
僕は探し出しましたよ(笑)
土屋
J SPORTS フットボール公式Twitterをフォローしてフットボールの最新情報をチェック!