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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2013年01月03日

高校選手権2回戦 旭川実業×米子北@フクアリ

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fukuari0103.jpgここフクアリで2回戦を迎える事となった北海道代表・旭川実(2年連続4回目)。1回戦が行われた12月31日の三ツ沢球技場。優勝候補の一角として注目度も高かった熊本県代表・大津から、プレミアリーグやインターハイで培った守備力を披露し、無失点・無得点でPK戦の末勝利をもぎ取った。旭川実は試合後、J1鹿島への入団が内定している、大津・DF植田直通(3年・宇土住吉中)から「しっかり次も勝てよ」と声をかけられていた。この言葉を胸に、初戦を3-1(秋田代表・西目)で勝ち上がった鳥取県代表・米子北(3年連続8回目)と対戦をする。
試合は序盤、初戦で1得点ずつあげている米子北の2トップ、FW加藤潤也(3年・サンフレッチェ常石JY)とFW小川暖(2年・KONKO FC)へ積極的に縦に早いボールを送り込み、攻撃の形を作る。大津との初戦に勝利した旭川実は、ビッグセーブで何度もチームを救ったGK永井建次(3年・旭川啓北中)を始め、DF遠藤元一(3年・稚内中)やDF石井源(3年・コンサドーレ旭川U-15)の両CBが中心となりこの試合でも鉄壁の守備を貫く。22分・27分には、米子北・加藤がエリア内へ進入する場面が立て続けに訪れたが、旭川実・石井とGK永井が最後の壁として立ちはだかり、シュートまで持ちこむ事ができない。
チャンスが訪れたのは36分。右サイドから中へ切れ込んだ米子北は、最後に小川が右足でシュートを放つも左ポストを直撃。GK永井を超えたボールだったが、ポストに嫌われてしまう。一方の旭川実も、FW寺林研人(3年・北見小泉中)やMF伊藤領祐(3年・スプレッド・イーグルFC函館)が前線でボールキープできるようになり、キャプテンのMF奈良創平(3年・江別ユニオンFC)がボールを捌きながら米子北ゴールへ攻める時間も増やしていった。スコアは0-0のまま後半戦へ。
米子北は後半開始直後、MF渡部一行(3年・米子弓ヶ浜中)が思い切りの良いミドルシュートを放つも枠を捉えられない。48分には再び米子北に決定的な場面が生まれる。旭川実からボールを奪った加藤が、そのままゴール前まで持ち上がると小川へ横パス、このボールをダイレクトに打った小川のシュートは、GK永井の早い飛び出しにより跳ね返されてしまう。
52分には両ベンチが同時に動き、一人ずつ交代カードを切った。旭川実は、右MF伊藤を下げて、酒井賢斗(2年・旭川緑が丘中)をボランチに起用。ボランチを担当していたMF田中伸明(3年・旭川東光中)が左MFへポジションを変更。一方の米子北は、1回戦で先制ゴールを決めた小川に代えて、FW﨑山諒一(2年・FC琉球U-15)を投入する。
この交代で勢いを取り戻したのは旭川実。個の突破力を持つ田中が、前線の寺林と左サイドを中心に縦の関係を築き、何度も仕掛けていくと、次第に米子北は守備に人数を割くようになる。56分、旭川実FKの場面。DF高橋昌訓(3年・コンサドーレ旭川U-15)が蹴ったボールは、ファーに走り込んできた石井がヘディングで押し込むもGK松浦尚人(3年・サンフレッチェ常石JY)に正面でキャッチされる。
その後両チームともに危なげなくゲームを進め、77分。旭川実・田中が、やや距離のあるミドルシュートを狙うも右ポストの脇を通過。攻守が激しく入れ替わりながら0-0のまま試合は終盤へ。80分、左サイドに回り込み旭川実・FW山本真司(3年・旭川永山南中)が放ったシュートは、GK松浦が体を張ってセーブ。その流れから今度は、米子北がゴール前線へボールを運び、途中出場の﨑山がシュートを打つも、旭川実の厚い壁を破る事ができない。
ロスタイム表示は2分。再びチャンスを迎えた米子北は81分、右SB竹内修(2年・鶴山JYSC)のクロスに、加藤が難しい体勢からの見事なシュートを打つが、想いは届かず右ポスト脇を通過し後半終了のホイッスル。旭川実は2戦続けての0-0・PK戦となり、米子北は今大会初のPK戦となった。
両校ともに2人目まで成功をし、3人目の先攻、旭川実・田中が成功させたあと、米子北の選手がクロスバーへ直撃させ失敗となる。続く4人目は両校共に失敗し、PK戦スコア・旭川実3-2米子北で迎えた旭川実の5人目。これが決まれば3回戦への切符を手にする事が出来る場面で、キッカーはキャプテンの奈良。これを落ち着いて決め、初のベスト16進出を果たした。
旭川実・富居徹雄監督は、スコアレスのままで試合が進んでいく中でも「バランスを崩さないように心がけた」と振り返り、選手達がこのことをピッチの中で体現してきた結果が2回戦突破という新しい歴史を作った要素の一つでもあるのではないかと感じた。3回戦では、千葉県代表・八千代を7-1の大勝で破り、優勝候補でもある島根県代表の立正大淞南と対戦する。1試合で7得点をたたき出したチームに対し、2試合を無失点に抑えてきた旭川実と立正大淞南との試合スコアはいかに。フクアリを始めとする3日の3回戦も各会場の好ゲームに期待したい。           矢野

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