J1第32節　
FC東京×ヴィッセル神戸@味の素スタジアム
解説：林健太郎　実況：八塚浩　インタビュアー：日々野真理

【林健太郎氏によるマッチレビュー】
Q、ゲームの全体的な印象を教えて下さい。

A、後半はもうああいうコンディションになってしまい、
自分たちのサッカーというか、サッカー自体がなかなかできない中で、
やはり先に点を取った神戸がそのままうまく逃げ切ったなと思います。

Q、前半45分間の印象はどうでしたか？

A、立ち上がりは何回か東京が押し込んだ場面もありましたが、
その後は素早いプレスだったり、
多少ピッチが濡れていてもしっかり繋げる所は繋いで、
シュートまで持っていく部分など、
神戸の良さが出ていた感じはします。

Q、神戸の田中英雄は効いていましたね。

A、彼の運動量は本当に90分間落ちなかったですね。
東京のポポヴィッチ監督がインタビューで
「ルーズボールやこぼれ球など、どこにボールが落ちても、
とにかくウチの選手が先に触れるように、
ということをハーフタイムに指示した」と言っていましたが、
まさに田中がそれを90分間通じてやり切ったなと思います。

Q、東京で言うと、途中出場の渡邉千真は
いいアクセントになっていた印象です。

A、うまくボールを引き出していたし、
そこで体を張って味方に繋いだりとか、
ラストパスを出す部分や、自分でシュートへ持っていく部分もそうですし、
基点になる役割と最後のシュートに関わっていく役割を、
よくこなしていたなという感じがしました。
彼が投入される前も、後半はスタートから前に行く姿勢は
チーム全体から出ていたので、
渡邉が入ってからは的ができて、彼に当てた所から回りが動き出すという意味でも、
より一層前に出る勢いが出たかなという印象があります。

Q、終盤は片方のチームが押し込むと、
なかなかその状況が変わらないというような展開になりましたが、
アレはどう見てましたか？

A、1つ裏へボールが出て、そこへどちらかのチームの選手が追い付くと、
そこから攻めることも難しいですが、
クリアすることはかなり難しい状況でしたね。
東京がずっと押し込む時間もありましたし、
何かの拍子で神戸が押し込んだら、そういう状況がずっと続いていたので、
見ていて面白かったですね。
ただ、そういう所でも選手個々の判断というか、
突っ込んでいくのか、蹴らせないように前へ立つだけなのかとか、
わざと無理にでも相手に蹴らせて、味方がそのボールを拾うとか、
そういう駆け引きは見応えがありました。

Q、神戸からは"気持ち"を感じました。

確かに、今日の試合で感じたのは"気持ち"の部分でした。
もう負けられないという部分と、
やはり監督が交替したことに対する責任も感じていたでしょうし、
そういう部分が凄く感じられた試合だったと思います。
神戸は本当に自信を持って戦っているように見えましたし、
ネガティブな部分はまったく見えなかったですね。

再放送スケジュールは
11月18日（日）10：45～13：00　J SPORTS1
11月19日（月）8：15～10：30　J SPORTS1
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい！

土屋