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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

Jリーグレポート 2012年06月25日

J2第21節 草津×鳥取@正田スタ

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syoda0624.jpgクラブワーストタイの7連敗から一転、5試合負けなしで勝ち点を11積み上げ、一時は20位と落ち込んだ順位を17位まで押し上げた草津。今日の相手は6連敗中で21位に沈む鳥取。こちらはリーグダントツの44失点と課題は明確。14得点とリーグで3番目に少ないゴール数の草津攻撃陣が奮起できるかが、試合の鍵を握ります。会場は正田醤油スタジアム群馬。少し肌寒い風が吹く中、ゲームはスタートしました。
両チーム通じて初めてのシュートが、鳥取のルーキー熊澤圭祐が放った7分の枠内ミドルだったことからもわかるように、立ち上がりは非常に静かな展開。後ろから回していきたい草津と、比較的早めに3トップへ付けたい鳥取という構図の中、対照的なスタイルが噛み合わず、9分に鳥取の美尾敦はFKで、14分に草津の松下裕樹はミドルでシュートを記録しますが、お互いに相手エリア内まで侵入しきれない時間が続きます。
ところが、最初に訪れたエリア内からのシュートチャンスを、ゴールという結果に結び付けたのはアウェイチーム。15分、尾崎瑛一郎のフィードに反応し、右に流れた福井理人がサイドを抜け出して中へ。住田貴彦は一度空振りしたものの、運良く目の前に転がったボールをプッシュ。最近はスタメン出場も増えてきた21歳の先制弾で、鳥取が1点のリードを奪いました。
さて、ホームでビハインドを追い掛ける草津。4-3-3で臨む鳥取が「相手のボランチをしっかりケアする」(吉澤英生監督)と中盤3枚で敷いた包囲網に、ゲームメイクのキーマン熊林親吾がうまく封じ込められ、前線にボールを付け切れません。21分にはGK北一真のキックを起点に、エリア内から小林竜樹がスライディングで合わせたシュートは、鳥取GK小針清允がしっかりキャッチ。27分には熊林の右FKから、中村英之とキム・ソンヨンが相次いで打ったシュートもゴールには届かず。ジリジリとした時間が続きます。
30分以降はさらにゲームが膠着。お互いに3本ずつセットプレーを繰り出しますが、シュートには結び付きません。前半はこのままスコア変わらず。鳥取が1点のアドバンテージを持って、ハーフタイムに入りました。
後半は50分に草津がチャンス創出。左サイドから永田拓也が上げたクロスを、小林が頭に当てるも枠を捉えられません。すると、56分に鳥取が見せた素晴らしいサイドアタック。右サイドでボールを持った尾崎は、美尾とのワンツーで抜け出し、中央へ正確な折り返し。ニアへ走り込んだ福井のボレーはクロスバーを叩きましたが、こぼれを住田が労せずプッシュ。このゲーム初めてと言っていい綺麗な形で、鳥取がリードを広げました。
ボールを握る時間の長さが優位性に繋がらない草津は、61分に2枚替え。小林と林勇介を下げて、リンコンとへベルチを同時投入。副島博志監督はブラジリアンコンビに残り30分を託します。65分、リンコンの落としから遠藤敬佑のシュートはDFがブロック。66分、自ら蹴ったCKのこぼれをヘベルチがヒールパスに変え、熊林の高速クロスは中と合わず。69分、リンコンが熊林とのワンツーを経て左へ送り、永田が鋭く蹴り込んだクロスに、キム・ソンヨンが合わせたボレーは小針がファインセーブ。着実に交替で入った2人が活性化を担い、流れは草津へ。
そして、72分のチャンスもやはりこの2人から。DFラインから御厨貴文が打ち込んだクサビのパスは、一旦ルーズボールになりましたが、奪い返したリンコンがラストパス。受けたへベルチは25m近い距離にも躊躇なく左足を振り抜くと、揺れて落ちてゴールネットへ到達。10番の強烈ミドルで、たちまち点差が1点に縮まりました。
畳み掛けるホームチーム。77分、へベルチの浮かせたパスを小柳達司がボレーでクロス。キム・ソンヨンはフリーで頭に当てるも、ボールは枠の左へ。81分には鳥取が森英次郎、小井手翔太と続けて決定的なシュートを放ちましたが、どちらも外れる追い風を得て、草津が最後のラッシュ。
82分、左から遠藤がチャレンジしたミドルは小針が何とかセーブ。83分、熊林が左から上げたクロスがこぼれると、遠藤の左足ボレーはまたも小針がファインセーブ。86分、小柳のパスを引き出し、へベルチがピンポイントで合わせたアーリークロスは、遠藤のトラップが足元に入り、窮屈なシュートが枠の右へ。87分、松下のFKをキム・ソンヨンが頭で落とし、小柳が必死に詰めるも一歩届かず。
「押され出したが、しっかりブロックを作れば大丈夫だとベンチで見ていた」吉澤監督は、最後の交替で福井と加藤秀典を入れ替え、4-3-3から4-2-3-1にシフト。アンカーだった三浦旭人と加藤を並べ、バイタルを見張らせます。草津も攻めたい気持ちは見えますが、アディショナルタイムの3分間ではチャンスを創れず。鳥取が連敗を6で食い止め、敵地で勝ち点3を強奪する結果となりました。
草津はややエンジンの掛かりが遅かった印象です。失点とブラジリアンコンビ投入が1つのキッカケだったと思いますが、残された時間を考えると後手を踏んだ感は否めません。上り調子で来ていただけに、「ホームゲームで残念な結果」(副島監督)になってしまいました。
一方、「6連敗という非常に難しい状況」(吉澤監督)の中、前節からスタメンを5人入れ替えたアウェイで久々に勝ち切った鳥取。最後は相手の猛攻にさらされながら、何とか耐えて勝ち点3をもぎ取りました。「試合に出たメンバーが気持ちの入ったプレーを見せてくれた」と吉澤監督。次節はどんな11人がスタメンに名を連ねるのかが楽しみになるような、色々な意味で価値ある1勝だったのではないでしょうか。      土屋

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