mas o menos

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2012/01

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

スタッフブログ 2012年01月24日

欧州各国弐部事情~イングランド・チャンピオンシップの場合~

mas o menos
  • Line

昨日からの連載企画となる"欧州各国弐部事情"。
今日は【イングランド・チャンピオンシップ】です。
レギュレーションはセリエBとまったく一緒。
1位と2位が自動昇格で、
3位から6位までは昇格プレーオフに進出。
まずは3位と6位、4位と5位が対戦し、
勝ったチーム同士が聖地ウェンブリーで激突。
その勝者のみ昇格することができるという流れです。


現在は各チームとも26試合、ないし27試合を消化。
首位は53ptsのウエストハム
2位には50ptsでサウサンプトン
3位に49ptsでカーディフ・シティ
4位のミドルズブラと5位のハル・シティは共に45ptsで続き、
6位には1試合消化の少ないバーミンガムが43ptsで付けています。


昨シーズンは最下位で屈辱の降格を味わい、
2004-05シーズン以来となる2部暮らしとなったウエストハム。
新監督には"ビッグ・サム"こと、サム・アラーダイスを招聘し、
1年でのプレミア復帰は最低条件です。
GKはロバート・グリーンマヌエル・アルムニア
キャプテンは移籍1年目での就任となるケヴィン・ノーラン
中盤にも生え抜きのマーク・ノーブルや、
レアル・マドリーにも在籍していたジュリアン・フォベールの名前も。
そしてFWには、イングランド代表歴もあるチームトップスコアラーのカールトン・コールに、
おなじみヨン・カリューも控えるなど、とにかく豪華。
12月以降は8試合で3勝1分け4敗と、正直物足りない数字ですが、
メンバーや監督、過去の実績から考えても、
昇格候補最右翼なのは間違いないでしょう。


"セインツ"と呼ばれる人気チームの2位サウサンプトン
2004-05シーズンに最下位でチャンピオンシップへ降格すると、
2008-09シーズンには23位でなんと3部降格。
2シーズンの苦闘を経て、今シーズンからチャンピオシップへ戻ってきました。
いわゆるビッグネームはいないものの、50得点はリーグトップ。
3部とはいえ、過去3シーズンは29ゴール、31ゴール、21ゴールと
とんでもないゴール数を重ねている29歳のリッキー・ランバート
初めての2部でも15ゴールでトップスコアラーを独走中。
この選手の名前は覚えておいた方がよさそうです。
この冬に加入した李忠成とのコンビが今から楽しみですね。


3位は同じウェールズに本拠地を置くスウォンジーが
プレミアで注目を集め、少し悔しい思いをしているであろうカーディフ・シティ
11月以降はわずかに1敗と好調をキープ。
過去2シーズンはいずれも昇格プレーオフで涙を呑んでいるだけに、
今シーズンは是が非でも2位以内を確保したい所でしょう。
チームのトップスコアラーは、
セルティックで中村俊輔とコンビを組んでいたケニー・ミラー
FWではウエストブロムでも活躍したウェールズ代表の
ロバート・アーンショウもプレーしています。
なお、最近は出場機会が減少気味ですが、
DFにはスティーヴン・ジェラードの従兄弟、アンソニー・ジェラードも在籍。
ちなみに国籍はアイルランドです。


4位は今シーズンで3シーズン目のチャンピオンシップ生活となったミドルズブラ
過去2シーズンも11位に12位と昇格争いに絡めていません。
降格したシーズンはゴードン・ストラカンが、
そして現在はトニー・モーブレーが監督を務めているため、
元セルティックの選手が多数在籍。
堅実なDFのスティーヴン・マクマナスやレフティのバリー・ロブソン
典型的なストライカータイプのスコット・マクドナルドなど、
聞き覚えのある選手が顔を揃えています。
今シーズンは開幕から11戦負けなしと、なかなかなスタートを切ると、
安定してプレーオフ圏内をキープ。
久々のプレミアが少しずつ視界に入ってきているのではないでしょうか。


5位のハル・シティは"歌う監督"フィル・ブラウンに率いられ、
2シーズンいたプレミアから一昨シーズンに降格。
昨シーズンは11位とミドルズブラ同様、苦しい1年となりました。
チームの中心はスロヴェニア代表のロベルト・コレン
マット・フライアットと共に8ゴールはチームトップ。
ここまで全試合でスタメン出場を果たしています。
そして、このチーム最大のトピックは、
スパーズやエヴァートン、リヴァプール、リーズなどで活躍した
ニック・バーンビーが監督を務めていること。
前任のナイジェル・ピアソンが解任された昨年11月に、
まだプレイヤーだったバーンビーが暫定監督に就任。
そして今月、現役引退と正式な監督就任が発表されました。
現在37歳。青年監督はチームを昇格へ導けるのでしょうか。


無念の降格でプレミアからバーミンガムダービーの灯を消してしまった
6位のバーミンガム・シティ
今やライバルのヴィラで逆風に晒されているアレックス・マクリーシュの後任は、
アシスタントコーチとしての経験が長く、
たびたびニューカッスルの代理監督を務めていたクリス・ヒュートン
開幕から数ヶ月は降格圏内を彷徨っていたものの、
現在は1つ引き分けを挟む4連勝中で、プレーオフ圏内へ急上昇してきました。
特筆すべきはアタッカーの豪華な陣容。
2010年南アフリカW杯に18歳の若さで出場した
ニュージーランド代表のクリス・ウッドこそブリストル・シティに移籍したものの、
現在のファーストチョイスは、
元ジャマイカ代表のマーロン・キングと202センチのセルビア代表ニコラ・ジギッチ
さらに、中盤での起用も多いチリ代表のジャン・ボゼジュールや、
レンジャーズで長く活躍した元スコットランド代表のクリス・バークも在籍しています。
全然関係ないですが、このチームの犬のマスコットはイマイチですよ~


現在はプレーオフ圏内にこそ入っていないものの、
7位ブラックプール、8位レディング、9位リーズの3チームは
いずれもバーミンガム・シティと1pt差の42pts。
さらに10位ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンと11位ダービーは41ptsで、
12位バーンリーは40ptsと、
4位以下は1試合で入れ替わってしまうほどの大混戦です。


ブラックプールは、名物監督イアン・ホロウェイが残留。
前線には38歳となるケヴィン・フィリップスが、
中盤には33歳のバリー・ファーガソンが共にバーミンガム・シティから加入。
フィリップスは既に8ゴールを上げるなど、活躍しています。
昨シーズン、昇格プレーオフまで進出したレディング
名前を挙げておきたいのは、ここ2シーズンで16ゴール、12ゴールと
突如としてゴール感覚が開花した、34歳のイアン・ハート
常時出場している訳ではありませんが、またプレミアで見てみたい選手です。
そのハートが在籍していた頃は全盛期を誇っていたリーズもこの位置。
2003-04シーズンを最後にプレミアから姿を消し、
一時は3部まで降格しながらも、チャンピオンシップに復帰した昨シーズンは7位と大健闘。
実は私がイングランドのクラブで一番好きなのは、このクラブです。
また、リーグ2位の12ゴールをマークしているロス・マッコーマックは、
マザウェル時代に番組でもご紹介したストライカー。
是非頑張ってほしいと思います。


10位のブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンは、今シーズンの昇格組。
監督はチェルシーやスパーズで活躍したグスタヴォ・ポジェ
そして何といっても、元スペイン代表のビセンテ・ロドリゲスが今シーズンから加入しています。
ただ、最後に出場したのは10月15日のリーグ戦。
戦力としては微妙なところのようです。


他のクラブで、名前を見ただけでアッと声が出てしまうようなビッグネームは、
13位レスターダリウス・ヴァッセル
17位ポーツマスヌワンコ・カヌ
19位ブリストル・シティデイヴィッド・ジェームズ
21位イプスウィッチ・タウンリー・ボウヤー
22位ノッティンガム・フォレストジョナサン・グリーニング
23位ドンカスター・ローヴァーズエル・ハッジ・ディウフ
なんてところでしょうか。


レギュラーシーズンはあと19試合ないし20試合。
それに昇格プレーオフの5試合が加えられるわけです。
チャンピオンシップもシーズン終盤の佳境になった頃、
またご紹介したいと思います。
004fratton.jpg
土屋

  • Line