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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2017年01月30日

16/17 Ben's Foot! notes Week26 - Chelsea 3-1 Arsenal

foot!
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benFoot.png

Week 26 - Chelsea 3-1 Arsenal


(1) 冒頭OR:実現しなかった移籍

・先週、30分の生放送で「デッドライン・デー」の話題をお届けしたが、もちろんその最終日に噂があっても実現しない移籍もたくさんある、
・FWのKevin van Veen、聞いたことありますか?普通は無いだろうが...
・25歳のオランダ人FWで、現在イングランドの3部で2位のScunthorpe Unitedでプレーしている。
今季はリーグ戦23試合で8ゴール。
昨シーズンはエールディヴィジで圧倒的に最下位だったCambuurで数ヶ月だけプレーしたのが、キャリアで唯一のトップリーグ経験。
・しかし、24時間もずっと移籍話題を盛り上げていたSky Sports Newsの報道によると、
中国リーグの河南建業(かなん-けんぎょう)がVan Veenを狙って£400万のオファーをしたという!
そして、Scunthorpeがそれを断り、£800万を求めたという!
・中国の爆買いはどうやら、大物だけではないようだね...
・因みに、中国リーグではアジア人枠1人、そして外国人枠4人まで登録できる。同時に出場できるのは合計3人まで。
・現在、アジア以外の外国人枠を、同時に出場できる3人登録していないのは、この河南建業のみ。
・登録しているのは、Eddi Gomes(ギニアビサウ生まれのDF、リオオリンピックでデンマーク代表)とJavier Patiño(スペイン生まれのFW、フィリピン代表)という、かなり地味な2人。
・なお、Scunthorpe Unitedは正式にオファーがあったことを否定したが、打診があったことを認めたし、Van Veen選手もとにかく、明らかに契約内容の話をある程度聞いているようだ!

Kevin Van Veen選手
・"The interest is true and if it happens, it happens. I will consider the offer like every other human being. Of course I am (happy to stay). All I said was that it's a life changing opportunity. Financially it's something else and that's the truth.
「興味を示してくれているのは事実だ。もし正式オファーが実現すれば、私は人間だから考えるよ。ここに残留するのももちろん平気だが、これは人生を変えるほどの機会だ。金銭的にいうと正直、桁違いだ。」
・出典:Scunthorpe Telegraph紙
http://www.scunthorpetelegraph.co.uk/kevin-van-veen-insists-he-is-happy-at-scunthorpe-despite-interest-from-china/story-30102487-detail/story.html

Graham Alexander監督
・"(February transfer window) is a strange situation that I totally disagree with. If it did come up with that sort of money then it would be difficult for a club like Scunthorpe to turn it down.
「中国のマーケットだけが終了していないなんて、おかしな状況で反対だ。もし中国のクラブが報道されたような金額を本当にオファーすれば、Scunthorpeのようなクラブには却下しにくいからね。」
・出典:Scunthorpe Telegraph紙
http://www.scunthorpetelegraph.co.uk/scunthorpe-manager-graham-alexander-lifts-lid-on-kevin-van-veen-china-link/story-30106770-detail/story.html





(2) 小ネタ2:早くも古巣との再会

WBA 1-0 STK、Saido Berahino
・Peter Crouchに代わって投入されると、WBAのサポーターから大ブーイングを浴びる!
(試合時間は57:15だが、きっとPLハイライト番組にも入るだろう。)

SOU 1-3 WHU、Jose Fonte

・入場するとき、Fonteは古巣SOUのサポーターに拍手して挨拶。
・キックオフ数秒後、初めてボールを触ると小さくブーイングされるが、基本的にサウサンプトンのサポーターは嫌っていないし、雰囲気が悪くなかった。
・Gabbiadiniの先制点のときだけ、オフサイドが失敗してFonteが必死に戻るも間に合わないという辛い思いもあったが、その後、ウェストハムが逆転勝利したし、全体的にFonteにとっては良い1日のはずだった。
CRY 0-4 SUN、Patrick van Aanholt(そして、Sam Allardyce監督)
・サンダーランドから移籍して5日後、クリスタル・パレスでのホームデビューはサンダーランド戦!
・0-4 のGOAL はVan Aanholtのせいではないが、彼のチャンネルから始まった。ゴールの直後、Van Aanholtが明らかにScott Dannに激怒している。
・新天地ではまだコミュニケーションがうまく取れていないようだ。
脱線:
・因みに、CRY 0-4 SUNの試合と言えば、サンダーランドのJack Rodwellがリーグ戦では先発で出場して、勝利をしたのが1370日(3年8ヶ月29日)ぶりのことだった。
・最後に先発で勝利を経験したのは2013年5月7日、MCI 1-0 WBAの試合だった。
・その後、マンチェスター・シティでは2試合、サンダーランドに移籍してから37試合、合計で39試合も先発のときは一度も勝利を経験していなかった。
・しかし、後半には負傷交代でピッチを去ることになったので、全てが良かったわけではない。

BBC:先発出場で連続の無勝記録
pict1.png
出典:http://www.bbc.com/sport/football/38867929




(3) チェルシーの美しさ

・守備の場面ではチームとして非常に訓練されている。攻撃と同様に、ピッチ全体の幅をカバーする。サイドで裏を取られず、中央で吸収する。全体的にカバー力が高く、攻守切り替えへ繋がる。
5バックになっても、攻撃に関して特に問題がないワケ
・先月、ピックアップしたシティ対スパーズの試合では、スパーズが序盤では5バック状態になり、サイド攻撃ができず、Kaneが前半21分まで1度もボールを触らないほど孤立していた。
・チェルシーは5バックになっても、こういった問題にはならない。
その理由は、幾つかある:
・Moses・Alonsoの運動能力、そして守備力・攻撃力を両方とも持っていること
・攻守切替の速さのみならず、タイミング
・全体のカバー力が効率の良い攻守切替に繋がる。
常にカバーしてくれるチームメイトが居る為、WBだけではなく、CBでも飛び出して相手のボールを狙うことが出来る。
(取れたらそのまま攻撃する。取れなければ、カバーがあるから大丈夫。)

攻守切替の速さ、タイミング、エネルギー、カバー力、WBの運動能力
・55:09
5バック状態でチェルシーのポゼッションに。MosesがIwobiとMonrealの間を突破するチャンスを見て、その調子でMonrealも交わす。個のエネルギーと攻守の力によって、チーム全体を引き上げる。今回は結局、サイドチェンジを使わないが、55:27には5バック状態から5トップ状態になったことが見える。
・56:06
Sanchezにタックルするべく、Azpilicuetaが最終ラインから飛び出すも、最終的にボールを失う。しかし、ピンチになる心配はない。56:10には、Mosesが既に念のためにCBのポジションをカバーしていることが見える。
・34:52
David LuizがOzilにタックルするべく、最終ラインから飛び出すが、Walcottがボールを奪い返す。しかし、Maticが既にCBのポジションをカバーしているので、最終ラインに穴が開いてしまうことはない。





(4) Eden Hazard

チェルシーの輝きを体現する、Hazard
・26:00~12
ショートコーナーから、上下のドリブルでWalcottを苦しませて、交わす。
・31:15
Hazardがずっと後ろまでGabrielの攻撃参加をカバー。 31:30 自陣のエリアまで戻り、Gabrielへのパスをインターセプト。その時点から再び前へスプリントして、カウンターを狙う。(最終的に31:55、Pedroのチャンスに繋がる。)Hazardも、こんな運動量!
・2-0 GOAL
素晴らしい、「ソロ・ゴール」。ハーフウェイの後ろでボールを拾って、Coquelinを交わして、からずっと一人で攻めてゴールに至る。
・59:58
Hazard がGabrielを相手に守備に戻っている。自陣のエリアから走り出し、Costaと1-2を交換すると、60:05にはチェルシーの3トップは3対2でカウンターする。Costa→PedroのパスがMonrealにカットされて惜しい。
因みに...
・これまで、ずっとチェルシーの「美しさ」と良いところばかり話してきたが、一度もKanteの名前を挙げていないかも!
・大丈夫、忘れていない。とにかく、アイ・ラブ・カンテだから。




(5) アーセナルの「グラウンドホッグ・デー」

Jacob Steinberg記者、The Guardian紙
・見出し:Arsenal endure groundhog day at Chelsea as title hopes flatline
「チェルシーとのアウェイ戦でアーセナルがグラウンドホッグ・デーを喫し、優勝の望みが絶望的」
・"They bring in a new fitness coach, embrace analytics in an attempt to modernise their scouting department and hint at enhanced ambition in the transfer market every summer. They no longer lose their best players to richer rivals.
「アーセナルは新たにフィットネス・コーチを就任したり、スカウト部門を最新化する為にデータ分析を取り入れたり、そして毎年の夏移籍マーケットでより高い目標を設定したりする。もはや、お金持ちのライバルにエースを引き抜かれることもない。」
・"Every now and then, they produce a statement victory that suggests the grand project is approaching a golden conclusion and greatness beckons.
「そして時々、そういった取り組みのおかげでいよいよ黄金期を迎える、と思わせるような大きい勝利を果たすこともある。」
・"But for all the little tweaks and fine-tuning, nothing much of any major significance changes at Arsenal."
「しかし、最終的にはいくら手直ししても、いくら微調整しても、アーセナルでは重要なことは全く変わらない。」
・出典:https://www.theguardian.com/football/blog/2017/feb/04/chelsea-arsenal-arsene-wenger-flatter-to-deceive


「グラウンドホッグ・デー」とは

・1993年作、超有名なハリウッド映画。ラブコメディで、ビル・マーレイとアンディ・マクダウェルが出演。邦題は『恋はデジャ・ブ』。
・ビル・マーレイが演じる主人公は、超常現象によって閉じた時間の中に取り残され、田舎町の退屈な祭事の日を際限なく繰り返すことになる。物語は、己の高慢で自己中心的な性格を改めて恋を成就させるまでを描く。 この行事が行われる2月2日の6時00分から、翌朝の5時59分にかけての24時間を反復しながら進行する。(Wikipediaより)
・欧米では、「この日を既に経験したことがある」と感じるようなデジャブや、繰り返して経験した出来事(特に悪い出来事)をよく「グラウンドホッグ・デー」と呼ぶ。


大きいコンテクスト:「今年こそ優勝できそう」なアーセナルが1月末・2月頭に躓いて、勝ち点差が広がる
・2016/17
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今週、2試合とも勝てたら勝ち点差を3まで縮めるチャンスだった。しかし、終わってみれば12へ。
・2015/16
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・2013/14
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・2012/13
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・2011/12
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小さなコンテクスト:2試合連続で自らのスローインから失点して敗北した
・第24節、CHE 3-1 ARS、3-0 GOAL (Fabregas)
GabrielのスローインからCechのひどいパスミス。Fabregasが25mぐらいからループシュート。
・第23節、ARS 1-2 WAT、0-2 GOAL (Deeney)
GabrielがRamseyへ適当過ぎるスローイン。Capoueがインターセプトして、相手2人を交わす。シュートが阻まれ、弾き返したボールをDeeneyが流し込む。





(6) ベンゲル監督の契約問題(これもグラウンドホッグ・デー)

ワトフォード戦、試合後記者会見でベンゲルのコメントは非常に気になった
・"Did we think subconsciously we could turn up and it would be OK? I don't know. Mentally, we were not ready for the [physical] challenges."
「私達は無意識のうちに、ただスタジアムに来るだけで楽勝するとでも思っていたのか?さあ、分からない。とにかくメンタル面では、この試合のチャレンジに向け、準備ができていなかった。」
・出典:https://www.theguardian.com/football/2017/jan/31/arsenal-watford-premier-league-match-report 
アーセナルのボディランゲージが最近、良くない
・チェルシー戦、試合終了後、SanchezとMonrealはアウェイのサポーターに挨拶せずにピッチを去ろうとした。
それに対して、Ozilが怒った。
・【ツイッターにて動画あり、結構話題になった】
https://twitter.com/ChrisWheatley_/status/827886873897029632

チェルシー戦の前日会見では、ベンゲルが自らの契約について話す
・"My future has always been certain. I focus 100% until the last day of my contract. That is the only way you can guarantee the future."
「私の将来はずっとはっきりしているよ。私は契約が満了する日まで、100%仕事に集中する。それでしか、将来を保証できないからね。」
・【契約が今季終了後、そろそろ満了になるという質問に対して】
"Yes, but we [only] worry about tomorrow. Tomorrow is not in the summer. It is tomorrow. The players must not think beyond the Chelsea game. They must focus on the game."
「そうだが、我々は明日(試合)のことしか考えてはいけない。明日は夏ではない。明日は明日だ。選手たちはチェルシー戦の後のことを考えてはいけない。試合に集中するのだ。」
・【更に自らの契約について聞かれると、会場を後にする】
"It is not all quantifiable. It is linked with your gut feeling, as well. Thank you."
「全て、定量化できる話ではない。自分の直感に従う必要もある。では、また。」


チャント:とにかく、チェルシーサポーターはベンゲルの契約更新を求めているようだ!
・58:20
"We want you to stay! We want you to stay! Arsene Wenger, we want you to stay!"
「残ってくれ!残ってくれ!アーセン・ベンゲル、残ってくれ!」

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