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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2017年01月23日

16/17 Ben's Foot! notes Week 24 - メディカルチェックがうまくいかない時のエピソード

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Week 24 - メディカルチェックがうまくいかない時のエピソード


「FourFourTwo」:10 of Football's Maddest Medicals

・どんなに優れた選手でも、合格しなければ移籍が成立しない、メディカルチェック。
・特にクラブ専属ドクターが最新の技術を使う今、99%の場合ではメディカルチェックが効率良く且つスムーズに済み、合格という結果が割りとすぐ出るが、問題が発見されて移籍が実現しない場合もある。
・その中、「FourFourTwo」のライター、Louis Massarellaがメディカルチェックがうまくいかないときのおもろエピソードを特集記事に纏めた。
http://www.fourfourtwo.com/features/10-footballs-maddest-medicals-starring-teething-trouble-and-too-much-sex

1. Ravel Morrison、West Ham United→Birmingham City、2012年

・歯が緊急状態でローン移籍が延期となる!
・バーミンガムへの期限付き移籍がほぼ決まっていた段階で、ウェストハムのプレシーズンツアー(ドイツ遠征)に参加していたMorrisonが急に歯が痛くなり、歯医者へ。
・するとその日、歯を7本も抜いてもらうことになった。
・また、あまりにも歯の調子がひどかったので、後日に£2万8000(約400万円)もかかる手術を受け、歯根まで抜かれてインプラントを入れてもらうことになった。
・因みに、Morrisonは現在ラツィオ所属で、ウィガンへの期限付き移籍が噂されている。FAカップで古巣マンチェスター・ユナイテッドと対戦する可能性がある。


2. Frank Worthington、Huddersfield Town→Liverpool、1972年

・1960年代後半〜1970年代前半の「フリーセックス時代」には、Worthington選手は「プレイボーイの中のプレイボーイ」として知られていた。
・1972年にリヴァプール移籍が合意されたが、「セックスし過ぎによる高血圧」でメディカルチェックは不合格となった。
・それでも諦めたくなかった、リヴァプールの幹部達は非常にナイーブな発想でスペイン・マジョルカ島のビーチリゾートでバカンスを予約し、「ゆっくりリラックスしてきなさい」とWorthington選手を送った。
・もちろん、Worthington選手のような女好きにとって、ビーチリゾートとはリラックスする場所ではなく、出会いの場所となった。
・マジョルカ島ではミス・グレートブリテン、スウェーデン人の親子、そしてベルギー人女性1人=合計で4人の新しいパートナーと出会った。
・リヴァプールに戻ったら高血圧がもちろん治っていなかったので、移籍を断念することになった。
・その代わりに、レスターが獲得することになった。


3. John Hartson、Wimbledon→Rangers、2000年

・降格していたウィンブルドンから、スパーズかチャールトンに移籍する合意があったが、どちらのメディカルチェックも不合格の結果となってしまった。
・そこで登場したのはスコットランドの王者、レンジャーズ。だが、「メディカルチェックがうまくいかない可能性がある」とDavid Murray会長が認めたように、やはりダメ元の取引となり、メディカルチェックがまた不合格となった。
・しかし、それによって1年後、レンジャーズとは犬猿の仲であるセルティックに移籍するチャンスが生まれ、大活躍した。5シーズンで109ゴールも記録し、3回もリーグ優勝に貢献した。
・セルティックを愛するようになったHartson選手は「不合格したメディカルチェックの中で、レンジャーズが一番良かった」と笑って振り返った。


4. Andy Hinchcliffe、Everton→Tottenham Hotspur、1998年

・当時、スパーズの会長はAlan Sugar氏で、Donald Trump大統領が出演していた『The Apprentice』というテレビ番組のイギリス版に出演した。Trumpと同様に非常に厳しい決断をしたり、頻繁に人をクビにしたりすることが有名なビジネスマンだった。
・当時、スパーズの監督はChristian Grossだったが、成績だけではなく、移籍活動もSugar会長に問題視されていた。
・その中、Gross監督が取りたかったHinchcliffeについて£300万の移籍金が合意され、メディカルチェックも行われたが、意外にも不合格という結果が出た。
・報道によると、メディカルチェック不合格というのはただ虚偽の説明で、実際には監督のセンスを疑っていたSugar会長が無理やり移籍を断念させたという。
・また、噂によると、メディカルチェックの代金についてSugar会長が選手本人に請求書を送ったという!


5. Kamel Ghilas、Celta Vigo→Blackburn Rovers、2009年

・移籍が成立する寸前で躊躇した、ブラックバーン?
・ブラックバーンは「メディカルチェックで不合格」と発表したが、それに驚いたセルタは「土壇場でブラックバーンが急に移籍金と年俸の再交渉を求めた」と主張した。
・また、メディカルチェック不合格の話を否定する為に、セルタは翌日のプレシーズンマッチでGhilas選手を起用した!


6. Samassi Abou、West Ham United→Bradford City、1998年

・シーズンオフ中にコートジボワールへ一旦帰国し、お腹を壊してブラッドフォード移籍が無くなったAbou。
・そのエピソードで有名だったのは、ウェストハム監督のHarry Redknappの不適切な説明!
・"The lad went home to the Ivory Coast and got a bit of food poisoning. He must have eaten a dodgy missionary or something."
「彼奴はコートジボワールで食中毒になったみたい。キリスト教の伝道者でも喰ってしまったのかな。」
・実際はマラリアという病気に感染していたことがその後、分かった。


7. Asa Hartford、West Bromwich Albion→Leeds United、1971年

・黄金期を迎えていたリーズ・ユナイテッドへの移籍が発表されたが、メディカルチェックで何と「心室中隔欠損」、つまり、心臓に穴が開いていることが発見された。
・当時、21歳だったHartford選手はそれでキャリアが終わると心配され、リーズは移籍を断念した。
・しかし、心臓の心配にもかかわらず、Hartford選手はその時代にしては体のコンディションが非常に優れていた。結局、41歳まで更に20年もプレーし続けた!
・因みに、面白い失言が多くて有名だった実況者、David ColemanがHartford選手の復活と運動量を残念な言葉選択で褒めたエピソードがある。
・Coleman実況者は病気の背景を振り返って、Hartford選手のことを「whole-hearted」と褒めた。
・この表現は「全力を尽くす」という意味だが、文字通りの意味では「欠けたものなく、心の全体で」となってしまいます。
・心臓に欠損がある人に対しては、この表現はちょっと避けるべきなのでは?
・そして、「whole=全体、欠けたものがない」は「hole=穴」と発音が全く同じなので、尚更面白かった!


8. Thiago Motta、Atletico Madrid→Portsmouth、2008年

・かつてはバルセロナ、のちはインテルとPSGで数多くのタイトルを取っている、Thiago Motta。
・しかし、2000年代の半ばは膝の怪我が続出し、2007年にアトレティコ・マドリードに移籍すると出場がわずか8試合にとどまり、リリースされることになった。
・そこで登場したのは、Harry Redknapp監督のポーツマス!あのタイミングでポーツマスに行ったら、キャリアはどうなっただろう...
・しかし、ポーツマスでのメディカルチェックは不合格で移籍が成立されなかった。
・その後、ラシン・サンタンデールでのメディカルチェックも不合格し、翌シーズンは無所属で開幕を迎えた。
・しかし、2008年9月にジェノアに移籍すると、セリエAで大活躍を見せて、1年後にモウリーニョ監督のインテルに移籍した。
・CLを含む3冠優勝に大きく貢献して、イタリアへ帰化して代表レギュラーになった。
・ポーツマスのメディカルチェック、逆に落ちて良かったかもしれない!


9. Ruud van Nistelrooy、PSV Eindhoven→Manchester United、2000/2001年

・結局、3回目のメディカルチェックでユナイテッド移籍がついに実現した、Van Nistelrooy。
・2000年5月に移籍金が合意された時点で、PSVがフライングで記者会見を開いた。
・Van Nistelrooyがユナイテッドに移籍する喜びを語り、数日後、オールド・トラッフォードで試合を生で観戦したときに何回もテレビの映像に抜かれた。
・しかし、正式発表として予定された、ユナイテッドの記者会見では本人が登場せず、メディカルチェックで膝の問題が発見されたというふうに伝えられた。
・PSVはその心配を否定したが、数日後の練習でVan Nistelrooyが十字靭帯を怪我し、1年の長期離脱となった。
・1年後、また一度メディカルチェックで不合格したが、翌月にやっと合格して移籍が実現した。


10. Keith Gillespie、Newcastle United→Middlesbrough、1998年

・Van Nistelrooyのように「決まった」ように伝えられた、Gillespie選手のミドルスブラ移籍。
・ホームでのプレシーズンマッチの前日にミドルスブラがプレスリリースで移籍を発表した。
・そして、プレシーズンマッチのキックオフ前などにサポーターに紹介されると思われたが、その日にメディカルチェックが行われ、FAカップ決勝戦で怪我していた足首がうまく治っていなかったことが分かった。
・移籍はそこで断念。
・結局、そのシーズンの冬にブラックバーンに移籍することになった。

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