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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2016年09月21日

16/17 Ben's Foot! notes ~Week 6~

foot!
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benFoot.png

Week 6

前半
(1)冒頭のこぼれネタ

3月の頭にあんなに堅くスパーズを止めたウェストハムがあれから失点が止まらない
●3月の頭、3バックのシステムでスパーズを驚かせてシャットアウトしたウェストハム。
それで守備が堅くなったかと思ったら、あれから一体どうしたん?

●その後、公式戦21試合で40失点(1試合平均:1.9失点)。2失点以上したのが14試合(66.7%)。
リーグ戦では、15試合で33失点(1試合平均:2.2失点)。2失点以上したのが12試合(80%)。
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(2)Chelsea 1-2 Liverpool

Sky Sportsのコメンテーター業に復帰した、Gary Nevilleの試合後コメント
●We've seen a Liverpool team that are full of confidence. We've seen some brilliant away performances from Liverpool since Jurgen Klopp game to the club. They are so elusive, and they can make teams look very sluggish and lethargic.
「リヴァプールというチームは本当に自信満々でプレーしている。クロップがやってきてから、特にアウェイ戦では素晴らしいパフォーマンスが多い。非常に捕まえにくいので、対戦相手が非常に遅くて気だるく見えてしまうことが多い。」

●Big disappointment for Chelsea tonight. I think that Conte will have found out a lot about his players and he'll be so disappointed. The atmosphere before the game - the light show ten minutes before kickoff - the crowd were really ready for this. But the team just did not come out of the blocks at all.
「チェルシーにはがっかり。コンテは今日、選手たちについて多くのことを学び、同じくがっかりしているだろう。試合前の雰囲気とかライトショーを見たら、ホームのサポーターが非常に盛り上がっていた。しかし、チームはその期待に全く応えなかった。」

●I don't know what was the matter with them. They never responded at any point during the game. The first 15 minutes was really poor, but I was actually as disappointed in the last 15 minutes after the goal that they didn't kick on.
「チェルシーの問題は何だっただろうね。終始、全く反応を見せてくれなかった。序盤15分は非常に悪かったが、最後15分も同じくがっかりした。せっかく1点を返したのに、リスクをかけて必死に同点ゴールを取りに行く姿を見せてくれなかったからだ。」




(3)ビッグマッチでは基本的に負けない、Kloppのリヴァプール
●開幕から第5節まで、アーセナル・スパーズ・レスター・チェルシーと4つのビッグマッチが続いたが、
そのうち、1つも負けなかったリヴァプール。

国内BIG 7を相手に、Klopp監督就任後、リヴァプールの対戦成績
●国内BIG 7とはリヴァプールの他、
レスター、アーセナル、スパーズ、マンチェスターC、マンチェスターU、チェルシーの6チームとする。

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●国内ビッグ7を相手に、これまで公式戦で17試合8勝7分2敗の成績。
PK戦を除いて2つしか負けていないなんて、ビッグマッチがめっちゃ強い!

しかし、問題はそれ以外の試合なのでは?
●今季、唯一負けているのは昇格組のバーンリー戦だった。中位・下位チームとの試合は果たして?
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※「PTS」と「1試合平均勝ち点」は国内相手とのカップ戦も含む。
※※「勝率」は単に勝利の数を試合数で割った数字。「勝率(野球)」は野球のように引き分けた試合を0.5勝としてカウントした場合の勝率。

●ビッグマッチでは平均勝ち点1.82も取れるなら、それ以外の試合でそれより若干多くの勝ち点を取れたら、優勝するペースのはずだが、実際にはビッグマッチ以外の試合のほうが成績が悪い。

●Benitez時代のリヴァプールも似たような現象だった。国内ビッグマッチとヨーロッパ大会では強いが、国内で中位・下位チームとの試合は意外と多くの勝ち点を落としてしまった。 




(4)現地記者が「大型補強より一体感」を優先したLIVを評価

Rory Smith記者、New York Times紙  (英国人、元々は英・The Times紙の記者だった)
●"This summer, Liverpool raised more money in player sales than it spent on purchases.
「今年の夏、リヴァプールが放出した選手の移籍金が、獲得した選手の移籍金を上回った。」

●"Manchester City and Manchester United, after all, had spent more than $500 million between them. Chelsea had invested $150 million, too. Even the old skinflint Arsenal enjoyed the most lavish transfer window in its history. Liverpool's approach seemed almost like a declaration of surrender.
「マンチェスター2強が合わせて5億ドル以上の補強をした。チェルシーも1億5000万ドルを補強にかけた。ケチとされるアーセナルでさえ、クラブ史上最高額の補強をした。それに対して、リヴァプールのアプローチが降参のようにも感じた。」

●"Against Chelsea, that logic was ruthlessly exposed as folly, just as it had been in a victory at Arsenal on the opening day of the season. Because the style of soccer he preaches relies so heavily on the collective, Klopp does not prioritize expensive recruits. There is no point in buying for the sake of buying; any new recruits need a certain mind-set, rather than a particular skill set. If such recruits cannot be identified, it would be an exercise in futility simply to add another body.
「しかし、開幕のアーセナル戦に続き、このチェルシー戦でも、その『降参』という理屈が大間違いだったことが分かった。Kloppが教えるサッカーではチームの一体感が何よりも重要である為、大型補強は優先しない。買い物する為の買い物には意味がない。補強するなら、あるスキルを持つというよりも、リヴァプールのメンタリティに合う選手でないとダメだ。従って、それに合う選手が見つからない場合は、適当に選手層を熱くする為に補強しても意味がない。」

●"That is why Adam Lallana, a player so heavily criticized in his first season at Liverpool, now seems to be such a key cog in Klopp's machine, because he understands instinctively what the manager wants from him. It is why Daniel Sturridge, for all his unquestioned talent, occasionally seems to be out of place, because he doesn't; not quite.
「だから、リヴァプールに移籍して1年目には批判を浴びたAdam LallanaがKloppの指揮下ではキーマンになってきた。彼は本能的に監督が何を求めているか理解しているからだ。一方で、Daniel Sturridgeの才能は誰も否定できないが、少し場違いなときがある。メンタリティに合わないからだ。」

http://www.nytimes.com/2016/09/17/sports/soccer/on-a-friday-out-chelsea-gets-the-check-and-liverpool-gets-the-points.html?partner=IFTTT&_r=0




後半: Hull City 1-4 Arsenal

(5)今季最大の発見、Sam Clucas:経歴

Clucasの試合データ
●タックル数が圧倒的に両チーム合わせて最多。あらゆるデータがチームで1位か2位。
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その他、Clucasの特徴 (今季、どのハル戦を見ても活躍が気になったので、メモを蓄積してきた!)
●中盤の底で冷静な存在。シンプルなことを正確にする。チームメイトがプレスすれば、後ろでカバー。
●チームの形をClucasが保つ。相手選手がDF・MFの間に入ろうとすれな、必ず対応する。
●そのゾーンに相手がボールを送れば、必ず一番良いポジションに居るので即対応してインターセプト。

Clucasの経歴:19歳まで2回もリリースされてしまい、スペインでホドルの指導を受けてから急成長
●16歳にレスターでプロ契約をもらえず、アカデミーからリリース。高校に通いながら一旦11部リーグでプレーしてから、4部リンカン・シティと契約するも、出場機会がカップ戦の1試合にとどまり、1年でChris Sutton監督にリリースされることに。

●その後、スペインに渡り、元イングランド代表監督のGlenn Hoddleが運営するアカデミーでセカンドチャンスをゲット。

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●イングランドに帰国し、2012/13から毎年、1リーグずつステップアップしてきた。

●どのレベルでも大活躍し、£130万の移籍金でハル・シティへ。2部、プレミアでも即戦力に。


9月17日、Hull Daily Mail紙とのインタビューでClucasがプレミアリーグライフについて語った
●"I think it only really sunk in when we played Manchester United because I'm a massive Man Utd fan. I went to watch them loads of times last year and, suddenly, I'm standing in the tunnel next to the players I've been watching on TV and supporting. I had to change my mind-set to trying to beat them instead of cheering them on."
「私がプレミアリーグでプレーしているという実感が、マンチェスター・ユナイテッドと対戦したときにやっと湧いてきた。何故なら、ユナイテッドの大ファンだから。昨シーズン、何度もファンで見に行ったが、それでいきまり、ずっと応援していた選手たちとトンネルで隣で並ぶことになった。頭を切り替える必要があった。今日は彼らを応援するのではなく、彼らに勝とうとするのだと。」

●"Now I'm watching Match of the Day and my ginger head pops up on it. I don't listen to the pundits, really. It's only early in the season and I don't want to read all the praise.
「今、『マッチ・オブ・ザ・デー』を見たら、自分の赤毛の顔が出たりするのも新鮮だ。だが、コメンテーターの声はあまり聞かない。シーズンがまだ始まったばかりだし、あまり褒め言葉を聞きたくない。」

●"You can't miss it now, with social media. I have friends texting me and ringing me - 'you should hear what Thierry Henry has just said'. I don't want to know, I just put the phone down.
「しかし、SNSとかあって無視しようとして無理だね。友達もメールしたり電話したりしてくる。『今、ティエリ・アンリが何言ったか聞いたの?』と。私は知りたくないから、電話を早速切るね。」

http://www.hulldailymail.co.uk/reality-struck-hull-city-s-sam-clucas-while-playing-manchester-united/story-29723444-detail/story.html




(6)ハルの買収とPhelan監督代行の今後

移籍マーケット終了後に成立すると思われた買収が突然、白紙に
●ハル・シティの買収に興味を示したのは、中国人の兄妹。男性のDai Yongge(戴永革)、女性のDai Xiu Li(戴秀麗)。
戴永革氏が、中国のショッピングモール大手「Renhe Commercial Holdings =人和商業控股」の会長である。
中国2部リーグの「北京人和」というサッカーチームも持っている。

●開幕戦には、その中国人兄妹がVIP席で生観戦していたが、9月8日に買収が失敗したというニュースが出た。理由はプレミアリーグの審査が通らなかったからだ。

●プレミアリーグは「ノーコメント」しか言わないが、問題は現在のオーナーではなかったことが分かった為、報道によると、戴兄妹が「Fit and Proper Persons Test=適格性基準」に不合格したと思われる。

●尚、戴兄妹はそれでも買収したいと言うが...

それを受け、現在のオーナーの息子、Ehab Allem副会長が急いでPhelanに契約オファーしたが...
●クラブの不安定な状況は続くが、
チームにはなるべくこれ以上、影響が出ないようにEhab Allem副会長がPhelan監督代行の成果を認め、買収失敗を受けて15日、正式に監督就任のオファーをした。

●しかし、報酬がプレミアリーグ基準ではものすごく低く、チャンピオンシップ基準でも良くはない。
Bruce前監督よりもかなり低い。ということからPhelanが断り、再交渉を求めた!

●良いオファーが来なければ、良い仕事が認めてもらえていないということで、辞任する可能性も?


Phelanの言葉(15日、BBCラジオ。Daily Telegraph紙が引用した記事から。)
●"I've made no secret of what I want to do here but you have to take care of certain issues for yourself. The deal has to be right for myself and my family and be clear we're talking about the Premier League, we're not in the Championship.
「私がこのチームの監督に就任したいのは秘密ではないが、あることに関しては自分の身を自分で守らないといけない。私と家族にとって、適切な契約内容でなければ結ばない。はっきり言って、ここはもはやチャンピオンシップではなく、プレミアリーグだからね。」

●"I don't want to talk about the money, I don't want to talk about what the contract entails because to be frank it's nobody else's business. You do want parity with the Premier League and going forward hopefully that's what will happen."
「具体的な金額や契約内容はここでは言うことではないが、とにかくプレミアリーグ基準と同等の内容は当然欲しいと考えている。今後、そのような内容で交渉を固めたいと思う。」

http://www.telegraph.co.uk/football/2016/09/16/mike-phelan-future-as-hull-city-manager-thrown-into-doubt-by-wag/

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