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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2016年04月27日

Ben's Foot! notes ~Week 38~

foot!
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Week 38 - FAカップ準決勝に出場した4チームは何れも監督が解任の噂をされていた

(1)圧力がかかった監督、その1:Quique Sanchez Flores
●今回のFAカップ準決勝に出場した4チームはいずれも、監督が解任の噂をされており、プレッシャーがかかった状態で試合を臨んだ。

●そのうち、Quique Sanchez Floresが特に可哀想だろう。
第17節にリヴァプールを相手に3−0で勝利し、7位に立ったが、
あれからのリーグ戦成績が17試合3勝4分10敗で、オーナーのPozzo一家が問題視しているようだ。

●しかし、それでも昇格1年目で現在12位というのは悪くないだろう!
シーズンの前半戦と後半戦の成績が逆だったら、同じ順位と勝ち点でもベタ褒めされているだろう。




(2)圧力がかかった監督、その2:Roberto Martinez
●しかし、4チームの監督で最もサポーターの批判も浴びて、解任が濃厚になっているのはエヴァートンのMartinez監督。

●現在も「エヴァートンをCLへ導きたい」と言い張るMartinez監督だが、彼の指揮下で本当にチームが成長しているのか?1年目はMoyesの成績よりも良かったが、あれからは後退のイメージだ。

(出典:WhoScored.com)


Martinezの最大の批判点は、「守備を纏めるノウハウが無い」というところだ。
●確かに、1年目はMoyes時代から引き継いだJagielka・Distinのコンビが輝いたが、あれからは不安定。

●特に、先週のマージーサイド・ダービーのように、後ろからパスを回す拘りが強いものの、そのプランが読まれやすくて、又パスミスから相手のチャンスが生まれることがサポーターの怒りを呼んでいる。

(出典:WhoScored.com) 


●今季のエヴァートンは、

攻撃陣が輝いて勝利→内容が良いのに、守備が不安定なので結果が伴わず→内容も落ちて惨敗
という流れになってきてしまった。

●要するに、LukakuやBarkleyが絶好調のときなら、試合が非常に面白くなるし、エヴァートンが何とか勝つことがあるが、攻撃陣の負担が大き過ぎて、彼らが絶好調でないときはなかなか勝てない。


その中、PKのキッカー選択も問題視されている。
●これで第29節のウェストハム戦に続き、Lukakuにとって2回連続のPK失敗となる。

●昨シーズンの途中まで、Leighton BainesがずっとエヴァートンのPKを蹴っていたが、
De Geaに阻まれて以来、一度しか蹴っていない。
しかし、Bainesがリーグ戦で失敗したのはその1度だけで、エヴァートン選手の中で圧倒的に一番PK成功率が良い。

●あれだけ安定したキッカーが居るのに、こんな大事な試合でももう蹴らないのは何故だろう?

●Everton所属選手のPK記録(PK戦を除く)

160427-01.png

●ここ4シーズン、EvertonのPK記録(PK戦を除く)  

0427.png

●昨シーズンのウェストブロム戦ではMirallasが無理やりBainesからボールを取り、PKで失敗した。

●あれからLukakuがメインで、居なければBarkleyが蹴るようになったが、Bainesほど安定して決めているわけではない。去年の春から、サポーターやマスコミに問題視されるようになった。



2015年4月、現役時代に49本のうち48回もPKで成功したMatthew Le Tissierが、バーンリー戦でのBarkleyのPK失敗についてう触れた(Sky Sports)
●"It's a very odd situation when you've got somebody who's as good a penalty taker as Leighton Baines on the pitch not taking them."
「Leighton Bainesほど良いPKキッカーがピッチに居るのに蹴らないなんて、非常に不思議だ。」


2015年5月、Leighton Bainesの説明が尚更、Martinez監督への批判を招く(Liverpool Echo紙)
●"When Rom signed permanently I said then, if he wanted them, 'no problem'. It was just about getting him scoring when we re-signed him.
「Rom(Lukaku)の完全移籍が決まったとき、彼に『もしPKを蹴りたければ、問題ないよ』と伝えた。彼にゴールを決めるチャンスを与えてあげたかった。」

●"We've paid a lot of money for him, he's a young striker who is going to be judged on his goals, not your left-back.
「また、クラブとして多額の移籍金で彼を取ったわけだ。私のような左SBとは違い、若いFWとして彼はゴールの数によって評価されるね。」

●"If he finishes the season on 10, 11 or 12 or can slot five or six pens on top of that, it's a different ball game when people look at his record.
「オープンプレーのゴール数が10、11、12ゴールにとどまっても、その上にPKも5、6本決めたら、彼の記録はずっと良く見えるだろう。」

●つまり、Martinez監督が高いお金で取った選手が、たくさんのゴールを決めなければMartinezの責任も問われるので、Lukakuの数字を上げる為にPK担当を変えたのか?





(3)圧力がかかった監督、その3:Louis van Gaal
●試合当日にポルトガルの新聞『Jornal de Noticias』では、Mourinhoが既にユナイテッドと正式に契約を結んでいるという報道が、第1面を飾った。

●これはスポーツ新聞などではなく、かなりメジャーな新聞だそうだ。


Norberto A. Lopes記者、Jornal de Notícias(JN)紙、4月23日(リンク)
●José Mourinho vai treinar o Manchester United a partir da próxima época depois de se ter comprometido com o clube inglês no final do último ano, quando rescindiu contrato com o Chelsea.
「Jose Mourinhoは来季からマンチェスター・ユナイテッドの指揮を執ることになっている。合意に達したのは去年末、チェルシーと別れた直後の頃だ。」

●Segundo apurou o JN, o técnico português já está a trabalhar no novo projeto e a observar jogos para se inteirar do real valor da equipa, dos jogadores e assim colmatar as carências do plantel no arranque da nova temporada. O treinador terá autonomia na contratação de reforços.
「また、JNの調べでは、Mourinhoが既に新しい仕事を始めていることが分かった。来季から弱点を強化するよう、ユナイテッドの試合を観戦し、チームと選手たちを分析している。補強に関して、ユナイテッドはMourinhoに全権を委ねている。」




(4)圧力がかかった監督、その4:Alan Pardew

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FAカップ準決勝のWatford戦、Pardew監督の試合後コメント(BBC)
●"We paid a bit of homage to that side with the flick-on for the corner. Steve Coppell can take a bit of credit for that one.
「先制点に関して、CKからニアでそらすというのは、1990年のチームへのオマージュだった。Steve Coppellが考えたプレーのおかげだった。」

●"This is a different team, with a different spirit, but the characteristics are similar to 1990. They are hard-working, diligent, with good defenders and some pace on the attack.
「今のチームはあのときとは違うチームだが、特徴は1990年とは似ている。ハードワークだし、一所懸命やってくれるし、良いDFも居るし、攻撃にスピードがある。」

●"I just hope the destiny isn't the same result in the final."
「だが、決勝戦の結果だけ、あのときとは運命が変わると良いね。」

●"I remember Sir Alex's career hinged on that game and maybe LVG's career will hinge on this.
「あの決勝戦には、サー・アレックスのキャリアがかかっていた。もしかして、LVGのキャリアも今年の決勝戦にかかっているかもしれない。」

●"I like the guy [Van Gaal]. He's had some terrible, terrible press and I look forward to seeing him in the final."
「私はあの男(Van Gaal)が好きだ。マスコミでは酷いことを言われて可哀想だが、決勝戦でお会いするのを楽しみにしている。」

●パレスは2016年に勝利が6つ。そのうち、5つがFAカップの試合。
先月の『Foot! TUESDAY』では、パレスがレスターに負けたあと、4位から残留争いまで落ちてきた話をしたが、あれからは結果がずっと良くなってきた。
 
差し替えて下さい

●実は、レスター戦とウェストハムの間に、Pardew監督はチームミーティングを行った。
選手たちがFAカップばかり考えて、リーグ戦では甘くなってしまったと批判した。
また、自分のミスも認めて、選手たちに監督をストレートに批判する機会を与えた!



Guardian紙、4月19日、Pardew監督がWest Ham戦前のチームミーティングについて語る
●"We had a couple of meetings before the West Ham draw that were lively and where there was what you would call 'frank discussion'."
「ウェストハムと引き分けた試合の前に、選手とミーティングを2回ぐらい行った。活発でストレートに議論することが出来た。」

●"It's all well and good the media saying this and that, but that's an opinion from somebody else. But when that opinion is mine and it's backed up with facts, then I think it wakes a few up. We woke up at West Ham and since then we've looked a different side."
「メディアから色々と批判を浴びてきたが、それは他人の意見に過ぎない。しかし、私から意見を出して、それを裏付けるデータも見せたら、選手たちにやっと実感が湧いたと思う。ウェストハム戦から目が覚めて、あれから違うチームになった。」

●"You can't manage at this level if you're not going to sometimes say to the players: 'I got it wrong. Maybe that game-plan was wrong.'
「とはいえ、たまには選手たちに『私が間違えた』と言わなければ、監督として失格だ。」

●"You can't just criticise the players who couldn't deliver the game-plan because, sometimes, the game-plan didn't work. Players can be reluctant to criticise the manager, so you have to give them an opportunity to do it in a way that isn't going to make them feel threatened, otherwise they might feel they're not going to get picked."
「私のゲームプランがダメだったときもある。そのゲームプランで勝てなかった選手たちばかりを批判してはいけない。だから、そのチームミーティングでは選手たちに私を批判する機会も与えた。選ばれなくなるのが怖くて、監督を批判したくない選手が多いので、自由に言いたいことを言える機会を作る必要がある。」



圧力が落ち着き、Pardewは契約更新についてクラブと合意に達しているも、まだサインはしない(BBC)
●"I'm not ready to sign yet because the decision I made was that I wouldn't sign it until we're mathematically safe.
「契約更新について、クラブと合意に達しているが、私としてまだサインは出来ない。何故なら、残留が数字上、決定するまで結ばないことにしているからだ。」

●"We have to keep our focus and ensure the team is ready for three important league games. We need to get the points, and then we can enjoy the cup final."
「これからも集中力を保ちつつ、3つの大事なリーグ戦に向けて準備しなければならない。勝ち点をしっかり取った上で、FAカップ決勝戦を楽しめる。」



※補足※主なレフェリーの出身地と好きなクラブ

先週のKevin Friendの話題から、BBCがプレミアリーグ主審の出身地、応援するクラブ、それから試合の担当歴を調べた。(リンク)

主審 故郷(住まい) 応戦するチーム 担当歴・備考
Martin Atkinson Bradford、West Yorkshire州 Leeds United LeedsもBradfordも、一度も担当したことがない
Stuart Atwell Nuneaton、Warwickshire州 Luton Town 家に近いCoventryもAston Villaも、一度も担当したことがない
Mark Clattenburg County Durham州 Newcastle United NewcastleもSunderlandも、一度も担当したことがない
Mike Dean Merseyside Tranmere Rovers 2006年、FAカップ決勝の担当が予定されていたが、Liverpoolの決勝進出により取消。それ以前はLiverpoolを1試合、Evertonを2試合担当したことがあったが、それ以降はどちらも担当していない。
(現在は北ウェールズ住まい)
Roger East Wiltshere州 不明 家に近いSwindon Townの試合は5回、担当したことがある。
Kevin Friend Bristol Bristol City Leicester Cityの試合は一度も担当したことがないが、
(現在はLeicestershire住まい) Leicester City Bristol Cityの試合は7回も担当したことがある。
Simon Hooper Wiltshere州 Swindon Town Swindon Townのアカデミーに所属した。一度も担当したことはない。
Mike Jones Chester Chester FC(5部) 1部〜4部リーグでは無制限。
Robert Madley Wakefield、West Yorkshire州 Huddersfield Town Huddersfieldは一度も担当したことがない。だが、LeedsとBradfordは一度ずつ担当したことがある。
Andre Marriner Birmingham Aston Villa Aston VillaとBirminghamは一度も担当したことがないが、West Bromwichは一度だけある。
Lee Mason Bolton Bolton Wanderers Boltonの試合は一度も担当したことがない。
Jonathan Moss Sunderland Sunderland SunderlandとMillwallのアカデミーに所属した。どちらも担当したことがない。
但し、Championshipでは2009年にNewcastleの試合を一度だけ担当したことがある。
Michael Oliver Newcastle Newcastle United NewcastleもSunderlandも、一度も担当したことがない
Craig Pawson South Yorkshire州 Sheffield United Sheffield UnitedもSheffield WednesdayもRotherhamも、一度も担当したことがない
Graham Scott Oxford Swindon Town Swindon TownもOxford Unitedも、一度も担当したことがない
Keith Stroud Dorset州 Luton Town Lutonの試合は一度も担当したことがないが、家に近いSouthamptonとBournemouthはある。
Neil Swarbrick Preston Preston North End Prestonの試合は一度も担当したことがない
Anthony Taylor Greater Manchester州 Altrincham(5部) 家に近いManchester Unitedは13回、Manchester Cityは11回も担当したことがある。
Paul Tierney Wigan Wigan Athletic Wiganの試合は一度も担当したことがない
2000年代の途中から、プレミアリーグの審判は出身地、在住地、応援するクラブ、それから所属したことがあるクラブを報告することが義務付けられている
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