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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2011年02月26日

EL決勝ラウンド1回戦2nd-Leg パリ・サンジェルマン×BATEボリソフ@パルク・デ・プランス

foot!
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ヨーロッパリーグも決勝ラウンド1回戦の2nd-Legに突入。
ここが終わるとようやくベスト16が出揃います。
今回はフランスにいるということで、訪れたのはパルク・デ・プランス。
リーグでも好調をキープしているパリ・サンジェルマン(以下、PSG)と
なかなか日本人の方でも現場で見た経験を持つ方はいなそうな
ベラルーシのBATEボリソフ(以下、BATE)が激突します。
先週行われた1st-Legでは、
終盤にPSGがリュインドゥラのゴールで追い付き、2-2のドロー。
アウェイゴールも含めてホームチームに有利な条件ということもあってか
観客の出足も鈍く、PSGの選手紹介もアナウンスは11人を大声で連呼して
スタンドの盛り上げを図っているにも拘らず、
肝心のオーロラビジョンはどうしたことか5人目までで名前表示がフリーズ。
ちょっと全体的にちぐはぐな雰囲気の中でゲームが始まりました。

やはりと言うべきか、最初から飛び出したのはPSG。
4分、モーリスの右CKをエルディングが枠へ飛ばしますが、DFがライン上でクリア。
11分、エルディングが左サイドでトヨタカップのミューレルを髣髴とさせる
華麗な切り返しでDFをかわしてクロスを上げると、
ニアでリュインドゥラが合わせたシュートはゴール左へ。
ボールポゼッションは互角に近かった印象ですが、
相手陣内でプレーする時間の長かったPSGが攻勢に出ます。
BATEも決して技術は低くなく、時折中盤でも細かいパスワークを披露するものの、
中盤アンカーにキャプテンのリフタロヴィッチを置く4-1-4-1は
基本的に守備へ軸足を置く格好で、シュートまでは結び付けられず。
遠くベラルーシから駆けつけたBATEサポーターが
「バテ〜」と叫んでいたので「やっぱりバテって言うんだ」と思ったのが
立ち上がり最大の個人的な見所でした。
20分には再びPSGにチャンス。
CKの流れからシャントームが右サイドをうまく抜け出し中へ送ると、
またもリュインドゥラがニアへ飛び込むも、シュートはヒットせず。
23分にもモーリス、リュインドゥラと繋いで、
エルディングの強引なシュートはDFがブロック。
徐々にポゼッションでも圧倒し始めたものの、やはりオアローとネネー不在の中で
エルディングの1トップに、右からモーリス、ボドメル、リュインドゥラをその下へ並べた
前線のコンビネーションとアイデアが不足。
リュインドゥラは積極的にボールへ絡みますが、ボドメルのボールタッチはかなり少なく、
チャンスも創り出せなくなっていってしまいます。
BATEがようやくチャンスを掴んだのは35分。
CBのシトフが前へ入れたボールは、ルディクを経由してロディオノフへ。
しかし、ボールに触る機会がほとんどなかった1トップのシュートはまったくヒットせず。
BATEサポーターのため息が聞こえてきそうな、ちょっと悲しいシーンでした。
それでも45分には両チーム通じて最大の決定機はBATEに到来。
チームの中では最も攻撃への積極性を出していた
左SBのボルダチェフが上げたクロスは、
ファーにフリーで走り込んだヴォロドゥコにドンピシャ。
体を投げ出したダイビングヘッドにパルクのPSGサポーターも凍り付きますが、
直後に歓声を挙げたのもPSGサポーター。
ボールは大きく枠の右へ外れ、前半はスコアレスで終了しました。
P2250106parc1.jpg

なんとなく始まってしまった後半は、まずBATEにFKのチャンス。
50分、10番を背負うブレッサンはFKの名手的な雰囲気でスポットへ。
雰囲気のある助走から、雰囲気のあるキックを繰り出しましたが、
ボールはとんでもない方向に飛んでいってしまいます。
サイドでの主導権争いでも相手を押し込むPSGは
51分にクレマンの左クロスをボドメルが頭で、
57分にティアネの左クロスをモーリスがボレーで、
それぞれフィニッシュまで結び付けますが、共にシュートミス。
特にモーリスのボレーはまったくのフリーだったこともあって、
パルクの観衆もさすがに大きなブーイングを浴びせます。
この頃からゲーム自体に緩さが見え始め、
PSGのブロックにも穴が開き出すと、BATEにもチャンスが。
59分にはユーレヴィッチ、ブレッサンのパス交換からルディク、
64分にはブレッサンのパスをヴォロドゥコが共にミドルを敢行。
すると、わずかながらBATEにも得点の匂いが漂い始めた時間帯で、
「0-0では勝ち進めない」と、まだ33歳のゴンチャレンコ監督も早めの決断。
ゴルディチュクとアリャフノヴィッチを相次いで投入し、
システムも4-2-3-1に変更して、1点を奪いに行く決意を打ち出します。
そして迎えた68分、BATEに千載一遇の大チャンス。
右からゴルディチェクが放り込んだボールを、
PSGのCBカマラがエリア内でまさかの空振り。
こぼれ球に詰めたアリャフノヴィッチもシュートは打てなかったものの、
さらに詰めていたブレッサンがフリーでシュート。
ところが明らかに力んだ右足から繰り出されたボテボテのボールは
Gkエデルが左足でファインセーブ。先制ゴールを奪えません。
こうなると流れは一気にPSGへ。
67分からエルディングに変わって投入されていたオアローもそうですが、
それ以上に存在感を発揮したのは、
まだリーグデビューも飾っていない弱冠18歳のケバノ。
73分にボドメルと交替でピッチへ入ると、
4-4-2にシステムチェンジしたチームの中で右SHを担当。
ここから右を中心にサイドが活性化したPSGが怒涛のラッシュを開始します。
79分、カマラのFKをオアローが頭ですらすと、
いきなりケバノは枠内シュートをBATEゴールにお見舞い。
82分、リュインドゥラが左から中へ折り返すと、
ディフェンス3人とオフェンス3人がまるでラグビーのモール状態になり、
BATEのDFが何とかクリア。
同じく82分、ケバノの右クロスを拾ったティアネが再び中へ送り、
オアローがダイレクトで左足を振り抜いたシュートはGKグトルもファインセーブ。
86分、シャントームが右へ展開したボールから、リュインドゥラのクロスに
オアローが合わせたヘディングはゴール左へ。
88分、リュインドゥラの左クロスをケバノがボレーで狙うもゴール左へ。
「まだ若いのでそっと見守って欲しい」とコンブアレ監督も語った、
昨年の仙台カップでも来日を果たすなど、U-17以降は各年代別代表に
選ばれ続けている新鋭のヨーロッパデビューにスタンドも大歓声。
結果はスコアレスドローで、アウェイゴールによってPSGが勝ち抜けという
なんとも微妙な結果でしたが、未来のエース候補が見せた躍動で
サポーターも我々も軽い興奮に包まれ、パルクを後にすることになりました。
ニースケン・ケバノ。覚えておいて損はなさそうです。
P2250109parc2.jpg
AD土屋

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