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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2011年02月27日

リーグアン第25節 レンヌ×ランス@スタッド・ドゥ・ラ・ルテ・ドゥ・ロリアン

foot!
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首位のリールから5位のパリ・サンジェルマンまで勝ち点差はわずかに4。
大混戦の様相を呈している、フランスのリーグアン。
上位5チームの中で唯一土曜日にゲームがあるのは、
ガンバ大阪の監督も務めていたアントネッティ率いるレンヌ。
24試合で18失点という鉄壁の守備をベースに、ここへきて3連勝で2位まで浮上。
今日、19位に低迷するランスに勝利すれば暫定ではありますが
首位へ躍り出ることになります。
甲高い楽器が場内を煽り、少しずつスタンドも観衆で埋まっていくと、
ルテ・ドゥ・ロリアンにも情熱が充満し、キックオフを迎えました。
P2250133rennes2.jpg

長いボールが目立った立ち上がり。
攻撃の形はお互いそれほど確立されていないような雰囲気を感じさせる中、
先にチャンスを掴んだのはアウェイチーム。
9分、クードリューが素早くリスタートしたボールは、左サイドでフリーになったルデへ。
中への折り返しは呼吸が合いませんが、
ランスが一瞬の隙を突く格好でレンヌゴールへ迫ってみせます。
ところが、何ともリーグアンらしい豪快なゴールが生まれ、
ルテ・ドゥ・ロリアンに一瞬で火を付けたのは23歳のトーゴ人。
14分、ブカリは左で完全にフリーとなった味方へ出したパスが、
引っ掛けられて自分の下へ戻ってくると全力で右足を強振。
すると、そのボールはゴール右スミへ糸を引きながら一直線。
25mはあった距離を一瞬でゼロにする強烈なミドルで
好調レンヌが先制ゴールを奪いました。
早くもリードを許す格好となった降格圏内に甘んじるランスは
19分にCBのクードリューが負傷交替を余儀なくされるなど
厳しい序盤となりますが、攻撃の回数自体は互角かむしろ多いくらい。
25分には左からベディモのピンポイントクロスに
アカレがフリーで合わせたヘディングは枠を捉えられず。
27分には前への推進力が目立っていたボランチのヴァランが
右サイドをワンツーで綺麗に崩してクロスまで持ち込むなど、
チャンスも確実に創出していきます。
それでも、やはりリーグ最小失点を誇るレンヌ守備陣は強固。
特に今やフランス代表でもレギュラーを掴みつつある、
中盤アンカーに入った20歳のエムヴィラと、
マンガネの離脱を受けてスタメンに抜擢された23歳のボイェに、
21歳のカナ・ビイクで組むCBコンビの3人は、中央でいわゆる鉄の壁を形成。
少しずつランスの勢いを削ぎ落としていくことに成功します。
こうなるとペースはホームチームへ傾き、
36分にはモンターニョのミドルがランスゴールを強襲。
前半終了間際にもダンゼのフィードをモンターニョが頭でうまくフリック。
テッテイのシュートは相当力んでスローインになりましたが、
追加点の可能性を感じさせながら、ハーフタイムを迎えました。
P2270152rennes1.jpg

後半もスタンドを赤く染めるサポーターの後押しを受けて、攻勢に出たのはレンヌ。
51分、テッテイのスルーパスにモンターニョはまったくのフリーで抜け出すと、
この1対1はランスのGKルニエがかわそうとしたドリブルをストップ。
54分、ルモワーヌは相手最終ラインでの緩慢なボール回しをカット。
モンターニョのラストパスから、ルロワのシュートはルニエがファインセーブ。
さらに59分、左サイドでブカリのラストパスを受けたモンターニョは
エリア内で巧みなステップからDFを1人かわしてシュートを放つも、
ボールはクロスバーの遥か上へ。2度の決定機を逃したモンターニョへは、
さすがにホームのサポーターからも大きなブーイング。
少しスタジアムにも嫌な雰囲気が流れ始めます。
追い付きたいランスのボローニ監督も65分にはルデを下げて、
スタメンが予想されていたブラジル人のエドゥアルドを投入。
相手が自ら手放しかけていた主導権を一気に奪還しようと試みましたが、
ようやくコロンビア人エースが
待ち望んだ2度目の歓喜をルテ・ドゥ・ロリアンにもたらしたのは70分。
ルロワが優しく出した最高のスルーパスを受けて、
右サイドから豪快にゴール左スミを一突き。
7月に開催されるコパ・アメリカでは日本と対峙する可能性も高い
モンターニョの今シーズン7ゴール目で、点差は2点に開きました。
追い込まれたランスは72分に最後のカードとしてセルティッチを送り込み、
何とか1点でも返そうという姿勢は窺えたものの、
フィニッシュまで持ち込めるようなアイデアもパワーも欠如。
勝利を確信したスタジアムにはわずかに一角を占める
アウェイゾーン以外の観衆で何周も何周も続くウェーブの嵐。
85分、ジェマーとのコンビネーションでヴァランが
エリア内から放ったシュートも枠を外れ、ランスはゲームオーバー。
終盤にはあのステファン・ダルマを送り込む余裕を見せるなど
アントネッティにとってみれば会心とも言えそうな勝利で、
あくまで暫定とはいえ、レンヌが10月以来の首位に立つ結果となりました。

レンヌは攻撃陣がやや決定力を欠く部分は否めませんが、
抜群の運動量で広範囲に顔を出すブカリや、
シュート精度には難があるものの、中盤から積極的に飛び出すテッテイ、
そして凄く綺麗なフランス語を話すらしいモンターニョなど、
個々のタレントは一定以上。
噂通りに堅牢を敷く守備陣は間違いなく計算できるだけに
今後も大崩れすることはなさそうなので、
最後まで優勝争いを繰り広げることになりそうです。
アントネッティ監督も、そしてクラブの広報さんも非常にいい方だったので、
クラブ史上初のリーグタイトル獲得へ向けて、是非頑張って欲しいと思います。
P2250128rennes3.jpg
AD土屋

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