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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2011年01月16日

関東サッカーリーグ2部入替戦 SGシステム×SC相模原@駒沢補助

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JFLで戦っていた流通経済大FCの降格。地域決勝に臨んだY.S.C.C.の動向。JFL入替戦に回ったアルテ高崎の結果。様々な要素が複雑に絡み合い、このカードとなった関東2部入替戦。このカテゴリー間が地域と都県の境目。残るか上がるかには大きな違いがあります。残りたいのは、関東2部を6位でフィニッシュしたSGシステム。「リーグが終わった時は残ったと思って喜んだのに、9月くらいに入替戦の話が出てきた」とは梶山洋一監督。それからこの約5ヵ月あまりの色々な外的要因に翻弄される日々を経て、今日の90分間を戦います。上がりたいのは、関東大会2位で入替戦に進出してきた神奈川県リーグ1部のSC相模原。陣容を見ればとても県リーグを戦うチームとは思えず、Jリーグ参入を明確に掲げるクラブとして、11月の地域決勝で得た経験値を生かしたい所。舞台は駒沢補助。観客席はないにも拘わらず、メイン側には多数の人だかり。相模原サポーターのチャントが響き渡る中、ゲームはキックオフされました。相模原は高いポゼッションで、ボールを回すスタイル。ドイスボランチの一角に入った坂井洋平を中心に足元、足元と繋いで、サイドから崩す意図が明確で、8分には左SHを務める古賀誠史のクロスを、富井英司がシュート。SGのGK山口徹にキャッチされましたが、1ついい形を創ります。しかし、先に決定機を掴んだのは「DFラインを引いてやるのは経験がある」(梶山監督)SG。11分、一瞬のスキを突いてFKをクイックで始めると、相模原ディフェンスは誰1人反応できず、菅沼守(磐田・菅沼実の弟)がフリーで抜け出します。飛び出したGK佐藤健の果敢なセーブでゴールは生まれなかったものの、SGの狡猾なチャンスメイク。相模原は肝を冷やしました。以降は、ボールキープで上回る相模原に、縦へと速い攻撃を見せるSGという構図で推移する展開。ただ、「むしろ回してくれてる分には怖くない」(梶山監督)という共通認識を持つSGが、ボールを持たれながらも落ち着いた守備で対応し、2度ゴールネットを揺らされたピンチを共にオフサイドで切り抜けると、「関東でもイケると思う」と指揮官が太鼓判を押したSBの石川清司とSHの浜崎真人で組む右サイドをシンプルに切り裂くシーンが続出。23分、最前線に入った185センチの根本知治が競り勝ち、浜崎のシュートは枠の右へ。36分、石川が中へ当てたボールを中払伸吾が落とし、小山悠のミドルはGK佐藤がファインセーブ。20分以降はどちらかと言えばSGペースだったと思います。それでも先制は相模原。44分、左SBの鈴木隼人から出た1本のフィード。DFラインの裏へ抜け出した齋藤将基は、GKの頭上をキレイに破るループ。回すチームが1本のロングパスからゴールを陥れ、前半が終了しました。迎えた後半は、51分にゲームが動きます。「アイツが2列目から抜け出すのは狙い」と梶山監督も話し、それまでも再三チャンスを演出していた浜崎のドリブル突破に、たまらず鈴木隼人がエリア内でファウル。SGにPKが与えられます。キッカーの小山は確実にGKの逆を突いて左スミへ。スコアは振り出しに戻りました。追い付かれた相模原は57分、鈴木隼人を下げて吉岡航平を左SHへ送り込み、古賀をSBに下げた形へシフトします。ここからは、相模原が一方的に押し込む流れに。58分、右サイドから金澤大将が上げたクロスに、投入されたばかりの吉岡が頭で合わせるも、ボールはバーの上へ。66分、富井、森谷佳祐と繋いで、またも吉岡が決定機を迎えましたがDFがブロック。70分、古賀の左クロスに坂井が合わせたボレーは山口が足でスーパーセーブ。途中投入された吉岡の推進力もあって、全体的に足が止まってきたSGゴールを相模原が襲い続けますが、勝ち越しゴールには至りません。すると79分はSG、右サイドを単騎で駆け抜ける浜崎の1人カウンター。フィニッシュまで持ち込み、佐藤に弾き出されたとはいえ、驚異的な個の力を改めて観衆に見せ付けます。再び相模原のラッシュ。80分、吉岡が右へ送り、森谷のシュートはわずかにゴール左へ。84分、古賀のピンポイントクロスに、フリーの齋藤が合わせたヘディングはGK山口の正面。92分、右サイドで得たラストチャンスのFK。古賀が短く出したボールと富井の呼吸が合わず、絶好のチャンスもフイに。90分では決着付かず。ゲームの行方は10分ハーフの延長戦にもつれ込みました。こうなると「ウチは仕事が優先なので5人で練習する日もある。試合の日しか来られない選手が今日も出ている。90分以上やるのは難しいだろうと思っていた」と梶山監督も語るSGに余力は残っておらず、決壊の時は98分。右サイドから金澤が上げた素晴らしいクロスを、頭で叩き込んだのはやはり齋藤。エースの今日2点目は大きな大きな勝ち越し弾。さらに、もはやSGも後ろの枚数を削り、浜崎をFWに入れて反撃を試みる中、延長後半の105分には坂井のラストパスから、森谷が落ち着いてゴールへ流し込み、1-3。2点差が付きました。この後、SGは津村典明が2枚目のイエローカードで退場し、相模原は古賀がラフプレーで一発レッドとなりましたが、大勢に影響なし。延長でようやく地力の差を発揮した相模原が、来シーズンからの関東2部昇格を決めました。「自分たちのやり方でよく頑張ってくれた」と梶山監督が話したように、SGはよく戦ったと思います。スタメンに8人の元Jリーガーを揃えるチームに、「全員がSGシステムの社員で、練習より仕事が優先」(梶山監督)という選手たちが、粘り強く食い下がりました。こういうゲームを見ると、今回は不確定要素があまりにも多かったとはいえ、5ヵ月近くも来季の状況が見えない上に、1試合の結果で降格してしまうというのは、あまりにも酷な気が私はしました。     AD土屋


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