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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年09月12日

リーガ第2節 アスレティック・ビルバオ×アトレチコ・マドリー@サン・マメス

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エース、ジョレンテの1発で昇格組のエルクレスに競り勝ち、
開幕戦を勝利で飾ったアスレティック・ビルバオ。
今日はUEFAスーパーカップでインテルに2-0、
開幕戦でスポルティング・ヒホンに4-0と上々のスタートを切った
アトレチコ・マドリーをホーム、サン・マメスで迎え撃ちます。
san mames1.jpg
少しお客さんの出足は遅かったものの、
ゲームが始まるころにはすっかりスタンドも満員に。
“アスレティー”コールがこだまする中で、
ビルバオサポーターにとっては待ちに待ったホーム開幕戦のキックオフです。
4分、ジョレンテの左足ミドルで幕を開けたゲームは序盤からアトレチコペース。
中でも際立っていたのはフォルラン、アグエロの2トップと左SHのシモン。
この3枚が流動的にうまくバイタルと左サイドを泳いだことで
ボールの回りがよくなり、ビルバオはプレスを掛け切れません。
また、ビルバオはCBのサン・ホセ、アモレビエタと
GKのイライソスを含めたビルドアップに不安定さを露呈し、
バックパスの度にスタンドにもザワつきを隠しきれない雰囲気が充満します。
すると勢いそのままにアトレチコは11分、
ラウール・ガルシアが左に展開すると、
アグエロがあっさりDF2人をかわして中に折り返し、
シモンがヒール気味に落としたボールを、フォルランが確実に右スミへフィニッシュ。
早くも先制ゴールを奪ってみせました。
さて、出鼻を挫かれる格好となったビルバオ。
18分にはジョレンテの落としから、右サイドのスサエタがクロスを上げ、
トケーロのダイビングヘッドはクロスバーを越えるも、
1ついい形を創ると、21分には決定機到来。
トケーロが粘って縦に繋ぎ、ジョレンテがフリーで抜け出します。
しかし、独走していたはずがDFに追い付かれてシュートすら打てず、
サン・マメスは大きなため息に包まれてしまいました。
実際、いつも通りといえばそれまでなんですけど、
スタジアムで見ててもビルバオのスタイルは
古き良きイングランドサッカーといった趣。
ハビ・マルティネスとグルペギで組んだドブレピボーテも
パウロ・アスンソンとラウール・ガルシアに比べると、
展開力で大きく見劣りし、攻撃の基点としては機能せず。
大半は左右からジョレンテとトケーロに向けてロングボールを繰り返す、
よく言えば無骨、悪く言えば単調なアタックに終始。
28分にはロングボールをジョレンテが落とすも、
拾ったガビロンドのシュートは右足で、枠を捉え切れず。
やや省エネモードにシフトしたアトレチコを崩せません。
さらに、39分には1人気を吐いていたトケーロも負傷でムニアインと交替。
かなり膠着した展開の中、アトレチコが1点をリードしてハーフタイムに入りました。
san mames2.jpg
46分に放ったジョレンテのぎこちない左足シュートで始まった後半も、
全体のペースはアトレチコが掌握。
47分、アグエロがほぼフリーでミドルを枠のわずか左に外すと、
52分にはビルバオのミスからボールを奪ったフォルランが
絶妙のスルーパスを送り、アグエロはエリアのわずか外で倒されてFKを獲得。
シモンのキックはカベに当たりましたが、惜しいシーンを生み出します。
何とか流れを変えたいホアキン・カパロスは55分にキャプテンのグルペギを諦め、
イトゥラスペをそのままドブレピボーテの一角に投入。
57分にはそのイトゥラスペの右アーリーにハビ・マルティネスが飛び込み、
わずかに届かなかったものの、ピボーテ同士でフィニッシュまで到達。
さらに62分にはガビロンドに替えて、デ・マルコスを送り込み、
ムニアインを中央から左サイドに出すと、持ったら勝負を貫き続ける18歳の躍動で
ビルバオがわずかながらリズムを掴んだ格好に。
67分、スサエタの右クロスにジョレンテのヘディングはバーの上へ。
74分、ムニアインのクサビをデ・マルコスは反転から枠内シュート。
同じく74分、右サイドの深い位置でボールを収めたジョレンテは、
強引なカットインからやはり枠内シュート。
サン・マメスもようやく同点を期待できるような雰囲気が醸成されていきます。
ところが、次にゴールを奪ったのもアトレチコ。
80分、ビルバオはスサエタのCK、こぼれを拾ったハビ・マルティネスは
シュートチャンスにも足を滑らせ、ボールロスト。
ここから一気にアトレチコのカウンターが発動。
中央を独走したジエゴ・コスタが右でフリーのシモンへラストパス。
シモンのシュートはイライソスがよく弾きましたが、
ここに詰めていたのは4分前にほとんど何もしていなかったレジェスに替わって、
ピッチへ送り出されたティアゴ。0-2。
この日の内容から考えれば、試合を決定付けたと言っても差し支えないような追加点。
沈黙と怒声のサン・マメス。家路を急ぐサポーターもチラホラ見られ始めます。
それでもそんな帰宅組が後悔するようなシーンは88分。
左へ展開されたボールを、デ・マルコスが鋭く縦へ運んで折り返すと、
中央に走り込んだジョレンテはインサイドで確実に右スミへプッシュ。
ほとんどまともな形のなかったビルバオが、この最終盤で追撃の一発。
揺れるサン・マメス。あと1点。あと1点。
90分、スサエタのCK、フリーのアモレビエタがヘディングも枠の左へ。
そして94分のラストチャンス。
自陣からイライソスがFKを蹴ると、もはやヘディングマシーンと化していた
ジョレンテが最後の力を振り絞って渾身のポストプレー。
ボールはフリーのアモレビエタへ。腰を浮かせるサポーター。
振りぬかれる左足。息を呑み、注がれる無数の視線。
直後、スタジアムに訪れたのはまたも沈黙と怒声。
シュートは打った瞬間に、同点ゴールの可能性を1%も予感させない当たり損ね。
ウンディアーノ・マジェンコが無駄にキザなホイッスル。
アトレチコが敵地サン・マメスで勝ち点3を手にする結果となりました。
san mames3.jpg
正直、お世辞にもいいゲームとは言えない内容で敗れたビルバオ。
ただ、サポーターは試合後も暴れることなく穏やかに帰宅の途へ。
この街の人たちは今までのイメージと違って、
非常にフレンドリーだし、温和な人が多いなあと感じています。
それがわかったことは、今回この地で得た大きな収穫でした。
san mames4.jpg

☆MARCAの採点
(アスレティック・ビルバオ)
イライソス1、イラオラ1、サン・ホセ1、アモレビアタ1、アウルテネチェ2
スサエタ1、グルペギ1、ハビ・マルティネス1、ガビロンド1
トケーロ1、ジョレンテ2
ムニアイン2、イトゥラスペ1、デ・マルコス1
ホアキン・カパロス監督1
(アトレティコ・マドリー)
デ・ヘア1
ペレア1、ゴディン3、ドミンゲス3、アントニオ・ロペス1
レジェス1、パウロ・アスンソン1、ラウール・ガルシア1、シモン2
アグエロ2、フォルラン2
ジエゴ・コスタ1、ティアゴ2、マリオ・スアレス-
キケ・サンチェス・フローレス監督3

☆ASの採点
(アスレティック・ビルバオ)
イライソス2、イラオラ1、サン・ホセ2、アモレビアタ1、アウルテネチェ1
スサエタ1、グルペギ2、ハビ・マルティネス1、ガビロンド1
トケーロ-、ジョレンテ1
ムニアイン1、イトゥラスペ1、デ・マルコス1
(アトレティコ・マドリー)
デ・ヘア1
ペレア2、ゴディン3、ドミンゲス2、アントニオ・ロペス1
レジェス0、パウロ・アスンソン2、ラウール・ガルシア2、シモン2
アグエロ2、フォルラン3
ジエゴ・コスタ1、ティアゴ1、マリオ・スアレス-

AD土屋

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