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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年08月22日

J1第20節 大宮×仙台@NACK5

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オレンジ軍団の夏祭りは継続中。厳しい連戦にも関わらず、5試合負けなしで勝ち点も11を上積み。一気に残留争いから突き抜けつつある大宮。一方、前節は昇格組の鬼門・埼玉スタジアムから、浦和相手に勝ち点1を持ち帰ったものの、これで14戦未勝利と苦しい戦いが続く仙台。双方がJ2に所属していた2004年以来、6年ぶりの激突となるカードの第1弾はユアスタで3-1と仙台が快勝。あれから5ヵ月。指揮官を交替させたチームと、交替させなかったチーム、それぞれの信念が果たして90分の中にどう感じられるかも注目したいポイントです。さて、ゲームが動いたのは開始早々の3分。今シーズン初スタメンのボランチ斉藤から左へ展開されたボール、立ち上がりということもあってか、大宮のアプローチはかなり遅く、リャンはほとんどフリーでクロス。これに「ピンポイントだった」と完全に裏を取ったフェルナンジーニョが難なくボレー。まずは仙台がファーストチャンスで鮮やかに先手を奪いました。これでペースを掴んだ仙台が以降も攻勢。10分には赤嶺がフィードに抜け出してフェルナンジーニョに繋ぐと、シュートには至らなかったものの、ニアにリャンが飛び込む惜しいシーンを創出。11分にも田村のアーリークロスを、斜めに走り込んだリャンがヘディングで枠内へ。裏へのケアを徹底しきれない相手を尻目に、追加点への高い意欲を見せ付けます。14分にCBの坪内が、負傷でマトに替わるアクシデントが発生するなど、嫌な流れが続く大宮。注目のイ・チョンスも21分には左サイドから鋭いグラウンダークロスで1ついいシーンを演出しますが、ボールを受けられずに中盤まで下がってしまうシーンが多く、高い位置で基点を創れません。そして、鈴木淳監督が「ボールを動かす力があるのでそこを期待して使った」と、加入後初となるスタメンで起用したイ・ホが大誤算。仙台の手倉森誠監督も「ポジションから出てこないし、ブロックの中にいたので捕まえやすかった」と話した通り、やや引き気味の位置で攻守に曖昧なプレーを連発。ボランチでパートナーを組んだ青木拓矢も「やっていく中でと思ったが少しコミュニケーションが取れず、僕自身のプレーに迷いがあった」と言及。このミドルゾーンで、セカンドボールの拾い合いも含めた主導権争いに後手を踏んだことで、攻撃のリズムも生まれてきません。すると34分には追加点。リャンからの横パスを受けた斉藤は、シュートを意識したトラップから迷わずミドル。ボールは「目の前に来たのでちょっと触ろうかと思って」出した赤嶺の左足に当たり、コースが変わってゴール右スミへ吸い込まれます。「枠は外れてましたね」と苦笑いは斉藤ですが、その積極性が新エースの移籍後初ゴールを呼び込んだのは確か。点差が広がりました。その後もミスを連発する上、「リスクマネジメントがほとんどできなかった」(鈴木監督)ホームチームを攻め立てる仙台。38分にフェルナンジーニョが右ポストに当たるシュートを放つと、45+2分にも中盤でのボール奪取から、関口がクロスバーを叩くミドル、北野の背中に跳ね返ったボールが今度は右のポストに跳ね返り、何とか北野がキャッチしたものの、決定機の連続。内容でも上回った仙台が、大きなアドバンテージを持ってハーフタイムに入りました。後半に入ると、大宮も左SHに入っていた市川と、FWイ・チョンスの配置を入れ替え、前半よりはスムーズにボールを持つ時間も出てきますが、「ポジショニングが良くなく、攻めてはボールを失ってカウンターを受けるシーンが続いた」とは鈴木監督。53分にはフェルナンジーニョとの崩しからリャンが、59分にはその2人に斉藤が絡んで最後は赤嶺が、カウンターからそれぞれフィニッシュまで結びつけると、とどめの3点目もやはりカウンター。65分、素早いトランジッションから豊富な運動量で攻守に高い貢献を見せていた富田が左へ。フェルナンジーニョは元チームメイトの深谷を切れ味鋭いフェイントで翻弄し、冷静にインサイドでゴールへ流し込みます。今日の両者が見せていたパフォーマンスから考えれば、3点は絶対的なセーフティリード。勝敗は決しました。何とか反撃したい大宮も、65分に市川と金久保順を、73分にイ・ホと金澤を入れ替え、右SHの金久保以外は前節広島に勝利を収めたメンバーと並びに戻します。76分には青木のスルーパスから、村上が裏へ抜け出しボレーを放つもクロスバーの上へ。78分、右サイドから上げた金久保のクロスに、飛び込んだ藤本のヘディングも枠を捉えられず。「手堅い守備から隙を突く所で3点取れた。ゲームをコントロールして戦うことができた」と笑顔を見せたのは手倉森監督。仙台が4月4日の鹿島戦以来、実に15試合ぶりとなる勝ち点3を、アウェイゴール裏を黄色に染めたサポーターへ届ける結果になりました。勝った仙台は、やはり富田と斉藤の両ボランチが勝利の立役者でしょう。守備面は言うに及ばず、攻撃面でも1、2点目は斉藤が、3点目は富田が起点となってゴールを演出。特に「なかなか試合に出られない時期が続いていたので悔しい気持ちでいた」という斉藤には、指揮官も「チームをしっかりまとめてゲームコントロールしてくれた」と絶賛。本人も「自分たちのやってきたことは間違いなかったと証明できた」と話しています。この勝利がどう生きてくるか。次戦以降も注目です。敗れた大宮は「攻守の連動性が非常に欠けていた」とゲームを振り返った鈴木監督も、イ・ホに関しては「彼自身だけが悪かった訳ではない」と話しましたが、やはり「セカンドボールへの対応が曖昧で、拾われてはカウンターを食らっていた」(青木)のは否めません。このパフォーマンスがコンディションの問題か、コンビネーションの問題かはわかりませんが、現状ではもう少しその双方が向上してくるのを待って起用するのが得策でしょう。今日は「奪った後を正確に繋ぐことが攻撃への第一歩」と斉藤が語った部分の差が、結果に反映されたと言えるのではないでしょうか。     AD土屋




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