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このブログについて

2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年07月03日

(57)準々決勝 オランダ×ブラジル

foot!
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準々決勝
2010/7/2 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
オランダ×ブラジル

天候:晴れ 気温:24度 観客:40,186人
主審:西村雄一(日本)

【オランダ】
GK
1 マールテン・ステケレンブルフ■
DF
2 グレゴリー・ファン・デルヴィール■
3 ヨニー・ハイティンハ
13 アンドレ・オーイエル
5 ジオヴァニ・ファン・ブロンクホルスト(C)■
MF
6 マルク・ファン・ボメル
8 ナイジェル・デ・ヨンク■
11 アリエン・ロッベン①■
10 ウェズレイ・スナイデル②
7 ディルク・カイト①■
FW
9 ロビン・ファン・ペルシー①■
SUB
16 ミシェル・フォルム
22 サンデル・ボスフケル
4 ヨリス・マタイセン
12 ハリド・ブラルーズ
15 エドソン・ブラーフハイト
14 デミー・デ・ゼーウ
18 スタイン・スハールス
20 イブラヒム・アフェライ
23 ラファエル・ファン・デル・ファールト■
17 エルイェロ・エリア
19 ライアン・バベル
21 クラース・フンテラール①
監督
ベルト・ファン・マルヴァイク(オランダ国籍)

(4-2-3-1)
-------ファン・ペルシー-------
------------------
--カイト---スナイデル---ロッベン-
-----デ・ヨング--ファン・ボメル-----
-------------------
-ジオ-オーイェル-ハイティンハ-ファン・デル・ヴィール-
-------------------
-------ステケレンブルフ-------

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン①■
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ■
13 ダニエウ・アウヴェス
10 カカー■
11 ロビーニョ①
FW
9 ルイス・ファビアーノ■③
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
7 エラーノ②(負傷)
17 ジョズエ
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
18 ラミレス■■(警告累積による出場停止)
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
-ロビーニョ----カカーー---D・アウヴェス-
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------

【マッチレポート】
1974年2次リーグは2対0でオランダ。
1994年準々決勝は3対2でブラジル。
1998年準決勝は1対1、PK戦4対2でブラジル。
ワールドカップでの対戦成績は1勝1分け1敗とまったくの五分。
必ず対峙するたび、史上に残る名勝負を繰り広げてきたオランダとブラジル。
このポートエリザベス決戦で、ひとまずの決着は見られるのか。
黄色とオレンジで埋め尽くされたスタンド。いよいよ世界の8強が幕を開けた。
共に不動のシステムである4-2-3-1を採用。
ドゥンガは負傷明けのフェリペ・メロをボランチに戻した以外はチリ戦と同じメンバー。
ファン・マルヴァイクもまったく同じメンバーを選択したが、
ウォームアップ中にマタイセンがヒザを負傷。急遽オーイェルがスタメンに入った。
立ち上がりからテンションが高い。
開始3分、いきなりロビーニョがファン・ボメルに噛み付く。ファン・ボメルは相手にしない。
まず目立ったのはお互いの11番。
ロッベン、ロビーニョ、高いテクニックを持つ2人のドリブラーが試合を動かす。
8分はブラジル、フアンのクサビ、L・ファビアーノのパスにD・アウヴェスが抜け出し、
折り返しをロビーニョがゴールに流し込んだが、判定はD・アウヴェスのオフサイド。
それでもSHが左右を入れ替えて、決定機を創りかけた所はさすがブラジル。
すると10分、たった1本の縦パスから先制ゴールが生まれる。
ブラジルは最終ラインでのパス交換から、降りてきたフェリペ・メロへ、
ターンすると、まさにセンタースポットから長いスルーパス、
ロビーニョのフリーランニングに気付いたのはロッベン1人、それも遅い。
斜めに走り込んだフリーのロビーニョは難なくゴールへ流し込む。
当然ロビーニョの動き出しも素晴らしかったが、オランダからすれば
ハイティンガとオーイェルの間をいとも簡単に通された時点で勝負アリ。
急造CBコンビがいきなり不安さを露呈し、ブラジルがあっさりリードを奪った。
直後の11分、オランダはファン・ボメルのラストパスから
カイトがニアサイドを狙ったシュート、J・セーザルが弾き出したが
ようやくチャンスを掴む。しかし、結果的にこれがオランダにとって
前半は流れの中から掴んだ最初で最後のチャンスになった。
開始15分で興味深いデータの数字がある。
オランダはパス総数69本の内、スナイデルのパスは5本。
ブラジルはパス総数72本の内、カカのパスは5本。
いわゆる“10番”の位置に番号のまま入った両チームのエースは
相手ドイスボランチにうまく消されて、ほとんど仕事ができていなかった。
そこで“5番”のスルーパスに“11番”が走ってゴールを奪ったブラジルと、
“11番”の独力に頼るしかないオランダの違いが見て取れたのではないか。
18分、またロビーニョの凄い形相が映る。点取ったじゃん。カリカリしてるなあ。
25分、ブラジルに追加点の大きなチャンス。
D・アウヴェスの右CK、DFのクリアをG・シウヴァが右へ戻す。
D・アウヴェスは2回の切り返しからクロスを上げると、
フアンがフリーで飛び込むも、シュートは浮いてしまう。
29分もブラジル、D・アウヴェスの右FK、
密集から離れて走り込んだL・ファビアーノはフリーでヘディングも大きくバーの上へ。
オランダはセットプレーから2回続けて相手に付き切れず、シュートを許した。
31分もブラジル、ロビーニョが左サイドでデ・ヨンクを翻弄して中へ、
L・ファビアーノがヒールで落とすと、カカは右スミを狙ったコントロールショット、
ここはステケレンブルフがファインセーブで掻き出したが、ブラジル躍動。
オランダはほとんど反撃の手を繰り出せない。
調子に乗り出すと、ブラジルに本来のリズムが見えてくる。
個人技とパスワークの融合。そして速いボールアプローチからのカウンター。
さらに守備でも集中力の高さを見せたのは35分のシーン。
CKのチャンスにロッベンはわずかにボールへ触って、
あたかもキッカー交替かのように走り出すトリックプレーを試みる。
これをD・アウヴェスは見逃さない。駆け寄ったスナイデルより先に猛然とダッシュ、
ボールをキープしてスナイデルのファウルを誘う。
オランダからすれば何ともバツの悪いプレーになってしまった。
36分、オランダは中央からスナイデルが35m近いFKを直接狙うもGK正面。
45分を1分回った時間帯、デ・ヨンクの縦パスを受けたロッベンが
ドリブルでエリアへ迫ると、フアンが正面で遅らせている間に
フェリペ・メロ、G・シウヴァ、M・バストスが次々に襲い掛かり、ボール奪取。
そしてこの奪った流れから、左SBのM・バストスが敵陣深くへ侵入し、
カカ、D・アウヴェスと繋いで、最後は右SBのマイコンが強烈なシュート。
わずかにステケレンブルフが触って枠を外れたものの、
両SBもカウンターと見るや同時に上がっていくアグレッシブさ。
磐石のブラジル。かなり一方的な展開で前半は終了した。

後半に入ると47分、右サイドでドリブルしていたファン・デル・ヴィールは
フェリペ・メロのプレスに倒れる。ホイッスル。
西村主審の判定はファン・デル・ヴィールのシミュレーション。
スローが流れると、確かにフェリペ・メロは接触していない。
ロビーニョも拍手。ナイスジャッジ。
逆にファン・デル・ヴィールはこれで勝っても次は出られない。焦りが窺える。
しかし53分、信じられないような形から次のゴールが記録される。
決めたのはフェリペ・メロ。ただし、自分のゴールに。
オランダから見た右サイドでロッベンをM・バストスが倒す。
スナイデルのクイックリスタート、ロッベンがリターン、
スナイデルが左足で中へ送ると、何でもないキーパーボールを
フェリペ・メロはJ・セーザルと競り合ってしまい、
結果ボールはフェリペ・メロの頭に当たってブラジルゴールへ。
そこまでの展開や、この試合までの守備を考えれば
思わず目を疑うような凡ミスで、オランダが幸運な同点ゴールを手に入れる。
流れとは不思議なもの。オランダのボールアプローチが速くなる。
パスも回り始める。スナイデルもボールに触る。
為す術がなかったはずのオレンジ軍団が完全に息を吹き返した。
62分、ドゥンガが切った最初のカードは
1枚イエローカードを受けているM・バストスに替えて34歳のジウベルト。
やや勢いを受け始めた時間帯で、何とも“らしい”交替だ。
63分、カイトのパスがDFに当たってブラジルゴール方向へ、
フアンと競ったファン・ペルシーが拾って、
ルシオのクリアはスナイデルが足でブロック、
こぼれ球を再びファン・ペルシーが狙い、最後はルシオがブロックしたが、
前への意欲が強いのはオランダ。形勢が引っ繰り返る。
66分、ブラジルに久々のチャンス、
スローインから右サイドをD・アウヴェスと崩したマイコンのクロス、
オーイェルはクリアし切れず、ボールはカカーの足元へ。
ワントラップから右スミを狙うも、わずかに枠を捉えきれない。
直後のオランダは右サイドでもらったFK、スナイデルがすぐに前へ送ると、
ファン・ペルシーはしっかりフィニッシュまで持ち込んで、ブラジルを慌てさせる。
こういうリスタートにも、ブラジルは前半のような鋭敏さが見られない。
そして迎えた68分、ここまで一貫してスナイデルが蹴っていた右CK、
スポットにはロッベンが向かう。左足のインスイング、
カイトは中央からスルスルとニアへ走ると、L・ファビアーノとマイコンは気付かない。
瞬間で前に入ったカイトが最高のフリックで流したボール、
頭でつついたのはなんとオランダ11人、いや、23人の中で最も小さいスナイデル。
まさに狙い通りの形。前半は瀕死に近かったはずのオランダが、
あの鉄壁を誇ってきたドゥンガのブラジルから2点を奪い、逆転してみせた。
さて、あまりに美しく決まったコーナーキックだったとはいえ、
付いていたはずだったスナイデルを外したのはフェリペ・メロ。
結果的に2失点に絡んでしまう格好になった27歳が5分後、凶行に走る。
73分、ロッベンを倒すと、さらにスパイクの裏で相手の左足を踏みつける。
当然西村主審が提示したカードの色は赤。
ポルトガル戦でもメンタルコントロールの拙さから
前半終了間際の交替でドゥンガにお灸を据えられたはずだった
フェリペ・メロが言い訳のしようもない蛮行で一発退場。
リードを許した上に、数的不利まで被る。一気にブラジルは苦しくなった。
焦りが募るブラジル。ロッベンがD・アウヴェスから明らかにファウルを受けて
倒れると、またもロビーニョがロッベンに人差し指を突き付けて激高する。
明らかに冷静さを失ってしまったセレソン。
77分にドゥンガはL・ファビアーノを下げて、ニウマールを投入。
数的不利とはいえ、どうしてもゴールを奪わなくてはいけない状況で
この交替は果たして正しいのか?一番ゴール挙げてる選手だよ。
ケガとかだったら仕方がないけど。
81分、ブラジルはマイコンのCK3連発も
1本目はルシオのボレーをDFにブロックされ、
2本目はGKがパンチングし切れなかったもののカイトが頭でクリア、
3本目はG・シウヴァのヘディングが弱く、追い付けない。
もはや前に人数を掛けて、何とか1点を奪いにいくブラジル。
何度かカウンターを浴びて迎えた決定的なピンチも水際で押しとどめる。
84分、左サイドをうまく抜け出したカカーが独走、
得意な形に持ち込むが、シュートは戻ったオーイェルにブロックされる。
終盤とはいえ、2人の条件は一緒。スピードに難のある
オーイェルをぶち抜けない辺りに、コンディションの悪さが見て取れるか。
89分、ルシオが魂のオーバーラップから獲得したFK、
集中を高めたD・アウヴェスのシュートはカベに入ったファン・ボメルが頭で阻む。
93分を2秒回ると、西村主審の笛がポートエリザベスの夜空に吸い込まれた。
これがフットボール。たった1つのゴールがすべてを変える。
立ちすくむドゥンガ。その肩を抱くジョルジーニョ。
結果のみを追い求めたセレソンが、その結果からも見放される結末。
前半美しい歌を奏でたカナリアは、その声を失って南アフリカとの別れを迎えた。
16年前の、そして12年前のリベンジを果たし、大きな壁を乗り越えたオランダ。
あとは36年前に、そして32年前に置いてきた忘れ物を取り返すだけだ。

オランダ 2×1 ブラジル
【得点者】
オランダ:フェリペ・メロ=O・G(53分)、スナイデル③(68分)
ブラジル:ロビーニョ①(10分)
【警告/退場】
オランダ:ハイティンガ①(14分)、ファン・デル・ヴィール②(47分)、
      デ・ヨング②(64分)、オーイェル①(76分)
ブラジル:M・バストス①(37分)、フェリペ・メロ(73分・退場)
【交替】
オランダ:ファン・ペルシー→フンテラール(85分)
ブラジル:M・バストス→ジウベルト(62分)
      L・ファビアーノ→ニウマール(77分)
【AD的Man of the Match】
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)

《ベスト4組み合わせ》
7/6 20:30@ケープタウン 
ウルグアイとガーナの勝者×オランダ

写真は、オランダのベンチに座っていた人が双子と共同経営している
カフェがある「アムステルダム・アレーナ」
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AD土屋

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