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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年06月27日

インターハイ群馬決勝 伊勢崎商業×共愛学園@敷島

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今回は沖縄開催とあって、色々な意味で是非とも参加したいような気がするインターハイ。今年の群馬県予選では勢力図に大きな変化が起きました。全国にその名を轟かせてきた“前育”こと前橋育英がベスト8で、近年は県内ナンバー2を争うまでに台頭してきた桐生第一の前に敗退。そして、その桐生第一を準決勝で破った伊勢崎商業が決勝へ進出。さらに逆側のブロックでは、名門・前橋商業をPK戦の末に葬った共愛学園がファイナリストに。かなりサプライズ要素の強い、フレッシュな顔合わせとなりました。さて、ゲームはいきなり動きます。動かしたのは5年前に選手権出場を果たしている伊勢崎商業(以下、伊商)。3分、SBの瀬谷峻史(2年)は左サイドをスルスルと抜け出し中へ。ここにはやはりオーバーラップしていたCBのキャプテン清水洸史(3年)。ダイレクトで押し込み、電光石火のファーストアタックで先制ゴール。その後も中盤でゲームメイクを任された10番の後藤卓也(3年)を中心に、サイドもうまく使い出した伊商が主導権を握って、ゲームを進めていきます。これが県内の主要大会では初めての決勝となる共愛学園(以下、共愛)は、明らかに硬さが見て取れ、なかなか自分たちのリズムを創り出せない展開に。5分には山田暉(2年)のフィードから、スタメン唯一となる3年生の島崎孝信が抜け出し掛けるも、トラップがうまくいかず。10分にも阿左見航平(1年)の左アーリーに島崎が頭で合わせるもバーの上へ。1トップの島崎を使っていきますが、「結構軽くないケガを抱えてる」(共愛学園・奈良章弘監督)エースも少し動きが重く、チャンスを生かし切れません。24分には再び伊商にビッグチャンス。後藤のスルーパスから浦野悟(2年)が抜け出しますが、シュートは共愛GK野口正人(2年)がファインセーブで逃れます。すると2分後には共愛に最初の決定機。スローインからターンした島崎のシュートは伊商GK横塚栄紀(3年)が防ぐも、こぼれを石井凌(2年)が押し込むと、ここも伊商のボランチ井田好紀(3年)がナイスカバー。得点を許しません。また2分後、今度は伊商に決定機。後藤のスルーパスに反応した右SB岡村勇樹(3年)のシュートは、ノッてきた野口が弾き出して追加点とはならず。20分以降はだいぶ共愛も落ち着きを取り戻しましたが、全体的には伊商ペースで前半の35分間は推移しました。後半に入ると、ややまったりした立ち上がりを経て、伊商の中島信樹監督は42分、攻撃的なポジションに松本昂樹(3年)と今村祥也(3年)を送り込むと、その1分後、今村の折り返しを松本がダイレクトで枠内へ。野口の驚異的な反応に弾き出されたものの、いきなり2人でチャンスを創出してみせます。次の得点機は共愛。44分、山田は中央をゴリゴリとドリブルで突き進み、フィニッシュまで持ち込むと、これは横塚が飛び付きキャッチ。全体的には伊商が押し気味に進め、時折共愛も反攻を見せる中で、両GKの好守もあってスコアは動きません。ようやく次のゴールが生まれたのは49分。浦野の惜しいシュートから獲得したCK、藤井のキックは共愛DFのオウンゴールを誘います。よく耐えていた共愛でしたが、手痛い形での失点で、点差が開いてしまいました。それでも諦めない共愛。53分、富田望(1年)、宮崎拓馬(2年)と繋いで、最後は石井のシュートが枠を捉えましたが、ここもCBの清水がしっかりブロック。ゴールにしっかり鍵を掛けます。1つ目立ったのは、両チーム共にGKが抜かれたようなシュートにも、ディフェンスが最後まで戻ってゴールをカバーするシーンが結構あったこと。この守備に対するハードワークの高い意識は素晴らしかったと思います。所定の時間を回った71分、ゴール前でボールを受けた後藤は、悠然と相手をかわしてトドメの3点目。3-0、終わってみれば終始自分たちのスタイルを貫いた伊商が、夏の群馬を制する結果になりました。伊商のユニフォームは、高校では結構珍しいクロアチア柄。本家はワールドカップ出場を逃しましたが、伊商には是非全国でもいい結果を残して欲しいと思います。さて、残念ながら力の差を見せ付けられる格好で敗れた共愛。ここの奈良監督は、前橋商業を2年連続で国立へと導いた名将・奈良知彦監督の息子さんでもあり、自身も高校3年時には選手権で全国に出場した経験を持っています。実は、私と同い年。小学校の時から県選抜とかでもよく一緒にやっていたし、高3の時は県のファイナルで2回も優勝を懸けて争った仲でもあります。「いい経験ができたんで、また選手権頑張るわ」と話す横顔はすっかり監督そのもの。主力のほとんどが1、2年生ということで、選手権ももちろんですが、来年はかなり楽しみなチームになりそうです。サッカーマニアを目指す皆さんは、共愛学園という名前を覚えておいた方がいいかもしれませんよ。    AD土屋


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