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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年06月13日

J2第17節 柏×北九州@日立台

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富山、草津と苦しみながら2試合続けて逆転勝利を収めると、前節はアウェイで岡山を危なげなく蹴散らした柏。ワールドカップ中断前、最後のゲームとなる今日の北九州戦に、いわゆる“前半戦”無敗が懸かります。その北九州は昇格シーズンの壁にぶつかっている印象で、ここまで1勝7分け8敗の18位。加えて全試合に出場してきた、与那城ジョージ監督も「我々にとって欠かせない大きな存在」と語るボランチの佐野裕哉が警告累積で出場停止と、首位相手に苦戦は免れない所。昨年はそれぞれJ1とJFLに所属していた、黄色いチーム同士の初顔合わせは、灼熱の日立台です。ゲームが始まると北九州は桑原裕義をアンカー気味に置き、その前に右からウェリントン、大島康明、佐藤真也、関光博を置く4-1-4-1気味の布陣でスタート。中央でプレーする時間の長いレアンドロ・ドミンゲスをある程度意識したような形を敷いてきます。それでも縦に速い攻撃を繰り出す柏は10分過ぎからチャンスを連発。11分には田中順也のFKから栗澤僚一の枠内ミドルは北九州CB長野聡が頭でクリア。12分、澤昌克のスルーパスに抜け出したレアンドロのシュート、続けざまに放たれた田中のシュートは、共にGK水原大樹がファインセーブ。同じく12分、田中がDFラインの裏にうまく落とすと、澤のダイレクトボレーはバーの上へ。ゴールこそ奪えなかったものの、柏の猛攻に北九州は守勢に回る時間を強いられます。ただ、15分を過ぎると少しずつスピードに慣れたことで、アプローチを含む球際への出足が良くなったアウェイチームが反攻。21分には慣れないポジションで奮闘した大島の横パス、佐藤は枠内に強烈なミドルを飛ばし、26分には日高智樹のクロスから、最後は宮川大輔がボレー。この時間帯は首位チームを相手に北九州が互角の攻防を披露してみせます。するとリズムの悪さを感じ取ったネルシーニョ監督は、25分過ぎくらいから「攻撃の時のポゼッションを高めるために」システムチェンジ。前は澤と工藤壮人の2トップで、左に田中、中央寄りにレアンドロを移す「変則的なボックス」(ネルシーニョ監督)にシフトして修正を図ると、43分のレアンドロ、45+2分の田中と、共に長野の勇敢なブロックに阻まれたものの、惜しいチャンスを創出。再び柏が勢いを取り戻して、45分は終了しました。そして今日も黄色に染め抜かれた日立台が歓喜に沸いたのは47分、澤が左に送ったボールを、田中は切り返しで利き足とは逆の右に持ち変えると、エンジェルクロスを中へ。ニアに突っ込んだのは、チームのトップスコアラー工藤。「自分のストロングポイントでもある」という素晴らしいヘディングで、柏が先制ゴールを挙げました。さて、リードを許した与那城監督は、既に後半開始の時点で、「両サイドが少し空いてたので、そこを突破できればチャンスを創れる」という判断の下、佐藤に替えて、柏の下部組織出身でもある長谷川太郎を投入。宮川との2トップで勝負に出ていました。結果から言えば、この交替策は奏功したと言っていいでしょう。57分には長谷川の右クロスから宮川が高い打点のヘディング。64分には左サイドからやはり長谷川が左足の強烈なミドル。2本とも菅野孝憲がキッチリセーブしたとはいえ、与那城監督も「長谷川に交替してから、よりよくなったなと思う」と振り返ったように、北九州もアウェイまで駆け付けたサポーターを叫ばせるシーンを生み出します。65分には栗澤のサイドチェンジを田中がダイレクトで中へ、フリーの澤が放ったヘディングは枠を外れるなど、柏も決していい流れとは言い切れない中、終盤にゲームを決定付ける大仕事を果たしたのは、キャプテン大谷秀和でした。85分、北九州最終ラインでのビルドアップが乱れた隙を突き、川鍋良祐へのハイプレスから高い位置でボールカット。さらに迫り来るDFをひらりとかわし、左を回った工藤にラストパス。今やエースと呼んでも差し支えない20歳は、GKの股間を抜くフィニッシュでダメ押しとも言える2点目を奪取。頼れるキャプテン自らのアシストで、リードを広げた柏が今日もしっかり勝利。開幕から16試合負けなしという驚異的な数字を記録して、中断期間を迎えることになりました。北九州はやはり佐野の欠場が大きかったと思います。慣れないポジションで大島も守備に奔走し、いかんせん攻撃に厚みを持たせるまでには至らず。最後は「このレベルになると1つ2つミスがあると持っていかれちゃう」と指揮官も嘆いたミスからの失点で、残念なゲームとなってしまったでしょうか。一方、これで13勝3分け、31得点7失点とJ2史上にその名を刻み込まんばかりの勢いを見せている柏。そんな中でもゴールを重ね続け、完全に一皮剥けた感のある工藤、左サイドでポジションを確保した田中、今日は途中出場だった茨田陽生、酒井宏樹、山崎正登など、下部組織出身を含めた若手が実戦経験を積むことで、確実に成長していることはクラブにとっても大きな財産。果たして、柏を止めるチームは出てくるのでしょうか。    AD土屋




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