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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月27日

(49)決勝トーナメント1回戦 ウルグアイ×韓国

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決勝トーナメント1回戦
2010/6/26 16:00 ネルソン・マンデラ・ベイ(ポートエリザベス)
ウルグアイ×韓国

天候:晴れのち雨 気温:18度 観客:30,597人
主審:ヴォルフガング・シュタルク(ドイツ)

【ウルグアイ】
GK
1 ネストル・ムスレラ
DF
16 マキシ・ペレイラ
2 ディエゴ・ルガーノ(C)■
3 ディエゴ・ゴディン
4 ホルヘ・フシーレ■
MF
15 ディエゴ・ペレス
17 エジディオ・アレバロ
7 エディンソン・カバーニ
10 ディエゴ・フォルラン②
11 アルバロ・ペレイラ①
FW
9 ルイス・スアレス①
SUB
12 フアン・カスティージョ
23 マルティン・シルバ
6 マウリシオ・ビクトリーノ■
19 アンドレス・スコッティ
22 マルティン・カセレス
5 ワルテル・ガルガーノ
8 セバスチャン・エグレン
14 ニコラス・ロデイロ
18 イグナシオ・ゴンサレス
20 アルバロ・フェルナンデス
13 セバスチャン・アブレウ
21 セバスチャン・フェルナンデス
監督
オスカル・タバレス(ウルグアイ国籍)

(4-2-3-1)
--------スアレス--------
-------------------
-A・ペレイラ---フォルラン---カバーニ-
-----アレバロ---ペレス-----
-------------------
-フシーレ-ゴディン-ルガーノ-M・ペレイラ-
-------------------
--------ムスレラ--------

【韓国】
GK
18 チョン・ソンリョン
DF
22 チャ・ドゥリ
4 チョ・ヨンヒョン
14 イ・ジョンス②
12 イ・ヨンピョ
MF
16 キ・ソンヨン
8 キム・ジョンウ
17 イ・チョンヨン①■
13 キム・ジェソン
7 パク・チソン(C)①
FW
10 パク・チュヨン①
SUB
1 イ・ウンジェ
21 キム・ヨングァン
2 オ・ボムソク
3 キム・ヒョンイル
15 キム・ドンジン
23 カン・ミンス
5 キム・ナミル■
6 キム・ボギョン
9 アン・ジョンファン
11 イ・スンヨル
19 ヨム・ギフン■
20 イ・ドングク
監督
ホ・ジョンム(韓国国籍)

(4-2-3-1)
--------パク・チュヨン--------
-------------------
-パク・チソン--キム・ジェソン-イ・チョンヨン--
----キ・ソンヨン---キム・ジョンウ----
-------------------
イ・ヨンピョ-イ・ジョンス-チョ・ヨンヒョン-チャ・ドゥリ
-------------------
-------チョン・ソンリョン-------

【マッチレポート】
このゲームからいよいよベスト16に突入。
ここからは1試合1試合に必ず決着が付く。ヒリヒリした戦いが期待される。
グループAを3試合無失点の首位通過で抜けて来たウルグアイ。
勘所を押さえたゲーム運びのうまさはこのチームの大きな強みだろう。
前線のフォルラン、スアレスにゴールが付いて来ているのもプラス材料だ。
ギリシャを倒し、ナイジェリアと引き分け、グループBの2位通過は韓国。
なかなか当たりの出なかったパク・チュヨンも前節ゴールをマーク。
中盤のハードワークと構成力が今大会は冴えている。
両者に大きな実力差はなく、拮抗した好ゲームが期待できるのではないか。
タバレスの送り出したメンバーは負傷明けのCBゴディン以外ほぼ不動。
ホ・ジョンムもヨム・ギフンを外してキム・ジェソンを入れた以外は不動のメンバーで臨む。
まず最初の決定的なシーンは5分に韓国。
左サイド約25mの距離からFK、ナイジェリア戦ではファーサイドに決めた
パク・チュヨンはニアを狙ったが、左のポストに弾かれる。
ここは外れたが、いいイメージがいきなりできたはず。
ところが、意外な所からウルグアイが先制点を奪う。
8分、カバーニが左へ振ったボールは流れるが、
拾ったフォルランは間合いを計って、中へ右足で巻いたクロス、
韓国はDFラインが止まり、GKもタイミングを計り損なって出られない。
ファーからフリーで詰めて来たのはやはりスアレス。
ややバウンドしたボールにしっかり合わせて、ゴールに流し込む。
韓国からすると少し悔いが残るような形で、まずはウルグアイがリードした。
ウルグアイはいわゆる堅守速攻で、縦へ早めに付けて
スアレスとフォルランが何とかするというスタイルを採っているが、
これで特に中盤のペレスとアレバロがどっしり構えるフィルターが機能。
しかも前の2人はフィニッシュまで持ち込めるだけの力もある。
全体的にボールをキープする時間が長いのは韓国だが、
なかなかバイタル付近を空けてもらえず、ジリジリする時間が続く。
いわゆる膠着した展開はウルグアイのペースということになる。
32分、右サイドでボールを受けたパク・チュヨンは
カットインから左足のミドルを枠のわずか左に外す。
38分、パク・チュヨンがゴディンとのルーズボールの競り合いを制して、
中央へクロスを送るも、わずかに合わず。
やはりこの10番が韓国のアタックには欠かせない。
39分、フォルランはFKをクイックで始めると、右サイドからロングフィード、
DF2枚の間から頭を出したスアレスのヘディングは枠内に飛ぶも、GKキャッチ。
この2枚には、一瞬でも油断などしようものなら獰猛に食い付かれてしまう。
41分、右サイドでゆっくりボールを持ち上がったチャ・ドゥリは突如強烈なミドル、
わずかにバーの上へと外れるが、元FWのSB、キック力は凄まじい。
44分はウルグアイ、インターセプトからドリブルで持ち上がったM・ペレイラは右へ、
スアレスのリターン、詰めて来たDFを浮かせてかわすとボレー、
ブロックに行ったキ・ソンヨンの手に当たったように見えたがノーホイッスル。
それでも機を見てオーバーラップした右SBがあのテクニック。レベルが高い。
終盤に掛けては、少し韓国もサイドアタックに可能性が見え始めたものの、
前半は総じてウルグアイペースで推移して行った。

ハーフタイムが明けると、ウルグアイに選手交替。
CBのゴディンに替わって、ビクトリーノが投入される。やはりケガが厳しかったか。
49分、信じられないミスは韓国に。
キム・ジョンウは自陣深くのボール回しで、中央のスアレスに渡してしまう。
シュートはダフった形で事無きを得るが、いきなり致命的なミスが出てしまった。
50分、その韓国が今度はチャンスを迎える。
左サイドをイ・ヨンピョが鋭く抜け出してクロス、
DFに当たったボールをパク・チュヨンはとっさにスルー、
入って来たキム・ジェソンの前でフシーレが何とかクリアする。
51分も韓国、イ・ジョンスのフィード、こぼれを完全にフリーとなった
パク・チュヨンがボレーもバーの上を越えてしまう。
心から残念そうな表情を浮かべるホ・ジョンム。気持ちはよくわかる。
ただ、この時間帯はセカンドボールも大半は韓国が収めるようになってきた。
こうなると持ち前の構成力が生きてくる展開に。
徐々にサイドを制し始めた韓国が一気にゲームの流れを引き寄せる。
58分、流れてきたキム・ジェソンと右サイドを2人で崩したチャ・ドゥリのクロス、
パク・チソンのヘディングはやや当たりが薄く、GKにキャッチされたが
ここもやはりサイドからのチャンスメーク。ゴールの香りは漂い始める。
流れを受けて、61分にホ・ジョンムが動く。
キム・ジェソンを下げて、イ・ドングクを投入。
昨シーズンのKリーグ得点王が3大会ぶりとなるワールドカップに帰って来た。
ウルグアイも押し込まれる苦しい時間が続く中で、ルガーノを中心に綻びを作らず、
全員が高い集中力を保って、最後の一線を超えさせることはない。
そんなゲームを動かすのは、やはり今大会韓国に幸運をもたらしてきたセットプレー。
68分、左サイドからキ・ソンヨンのFK、ビクトリーノが頭でクリアするが、
ウルグアイの足が一瞬止まる。
高く上がったボールに誰よりも早く反応したのはイ・チョンヨン。
ルガーノとGKのムスレラより一瞬先に頭を出すと、ボールはゴールへと転がり込む。
21歳、ボルトンでもレギュラーを確保しているヤングコリアの象徴が、この局面で大仕事。
残り20分強、ゲームは振り出しに戻された。
71分、韓国に逆転機。中盤でクサビを受けたパク・チソンは
チェックに来た豆タンクのようなペレスを弾き飛ばすと、その足でスルーパス、
ラインを抜け出したイ・チョンヨンは、しかしインサイドを選択。GKの正面に飛ばしてしまう。
いやはや、パク・チソンの衰えない運動量と闘志には改めて感服する。
疲労感も漂い始め、なかなか前への推進力を出せなくなっていたウルグアイも
勝負所を嗅ぎ分けるべく、虎視眈々とその時を窺っている様な不気味さは隠し持つ。
74分、セットプレー崩れからフシーレのフィードはオフサイドなし、
飛び出したスアレスのヘディングはヒットしなかったものの、これがウルグアイ。
75分、M・ペレイラは久々に上がってくると、2人をかわしてフリーのフォルランへ、
シュートはダフってGKが難なくキャッチ。ただ、そろそろウルグアイもお目覚めか。
そして降りしきる雨が一段とその強さを増してきた80分、
フォルランが2回連続で蹴ったCKの2回目、
DFのクリアボールを6分前に投入されたロデイロが頭で繋ぐ、
左サイドで受けたスアレスは中に持ち出すと、
キム・ジョンウがかろうじて触るも、滑るピッチにそれ以上足が出ない。
スアレスが振り抜いた右足から放たれたボールは、
鋭い弧を描くと右ポストの内側を叩いて、ゴールの中へ跳ねる。
これぞワールドクラスの一発。
素晴らしいゴラッソが飛び出し、再びウルグアイが1点をリードする。
84分、タバレスは殊勲のスアレスを下げて、中盤のA・フェルナンデスを投入。
明確なメッセージをピッチに投げる。
85分、ホ・ジョンムは中盤のキ・ソンヨンを下げて、FWのヨム・ギフンを投入。
こちらも明確なメッセージで何が何でも1点を返しにかかる。
87分、ピッチ中央でセカンドボールを収めたパク・チソンは、
ルックアップすると刹那、DFを切り裂く高速スルーパスをイ・ドングクに届ける。
フリーで抜け出した20番のシュートはムスレラが弾くも、ボールはゆっくりとゴールへ、
ギリギリでルガーノがカバー、クリア。絶好のチャンスを生かせなかった韓国。
そしてこの後、追加タイムを含めた6分間にこれ以上の同点機は訪れなかった。
雨中の死闘はウルグアイに凱歌。実に70年大会以来となる40年ぶりの
ベスト8進出を決め、古豪復活を高らかに宣言してみせた。
敗れた韓国もグッドルーザー。一度は追い付くなど、持てる力は十分発揮した。
最後はストライカーという“才能”の差が、両者の明暗を分けたと言えるのではないか。

ウルグアイ 2×1 韓国
【得点者】
ウルグアイ:スアレス②(8分)③(80分)
韓国:イ・チョンヨン②(68分)
【警告/退場】
韓国:キム・ジョンウ①(38分)、チャ・ドゥリ①(69分)、チョ・ヨンヒョン①(83分)
【交替】
ウルグアイ:ゴディン→ビクトリーノ(46分)
        A・ペレイラ→ロデイロ(74分)
        スアレス→A・フェルナンデス(84分)
韓国:キム・ジェソン→イ・ドングク(61分)
    キ・ソンヨン→ヨム・ギフン(85分)
【AD的Man of the Match】
ルイス・スアレス(ウルグアイ)

《ベスト8組み合わせ》
7/2 20:30@ヨハネスブルグ(サッカー・シティ) 
ウルグアイ×アメリカとガーナの勝者

写真は、スアレスのヨーロッパ上陸地「グローニゲン」
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AD土屋

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