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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月25日

(43)グループE デンマーク×日本

foot!
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グループE
2010/6/24 20:30 ロイヤル・バフォケン(ラステンブルグ)
デンマーク×日本

天候:晴れ 気温:12度 観客:27,967人
主審:ジェローム・デーモン(南アフリカ)

【デンマーク】
GK
1 トーマス・セーレンセン■
DF
6 ラース・ヤコブセン
13 ペル・クロルドルップ
4 ダニエル・アッガー
15 シモン・ブスク・ポウルセン
MF
2 クリスチャン・ポウルセン
10 マルティン・ヨルゲンセン
19 デニス・ロンメダール①
9 ヨン・ダール・トマソン(C)
12 トーマス・カーレンベリ
FW
11 ニクラス・ベントナー①
SUB
16 ステファン・アンデルセン
22 イェスパー・クリスティアンセン
23 パトリック・ムティリガ
5 ウィリアム・クヴィスト
7 ダニエレ・イェンセン
14 ヤコブ・ポウルセン
20 トーマス・エネヴォルセン
21 クリスティアン・エリクセン
8 イェスパー・グロンキア
17 ミッケル・ベックマン
18 セーレン・ラーセン
3 シモン・キアル■■(警告累積による出場停止)
監督
モアテン・オルセン(デンマーク国籍)

(4-2-3-1)
--------ベントナー--------
------------------
-カーレンベリ---トマソン---ロンメダール-
----C・ポウルセン--ヨルゲンセン-----
-------------------
-S・ポウルセン-アッガー-クロルドルップ-L・ヤコブセン-
-------------------
-------セーレンセン-------

【日本】
GK
21 川島永嗣
DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都
MF
2 阿部勇樹■
7 遠藤保仁
17 長谷部誠(C)
16 大久保嘉人
8 松井大輔
FW
18 本田圭佑①
SUB
1 楢崎正剛
23 川口能活
6 内田篤人
13 岩政大樹
15 今野泰幸
10 中村俊輔
14 中村憲剛
20 稲本潤一
9 岡崎慎二
11 玉田圭司
12 矢野貴章
19 森本貴幸
監督
岡田武史(日本国籍)

(4-2-3-1)
---------本田---------
------------------
--松井----大久保----長谷部--
------遠藤---阿部------
------------------
--長友--闘莉王--中澤--駒野-
-------------------
---------川島---------

【マッチレポート】
オランダには敗れたものの、カメルーンに競り勝ち
勝ち点3で最終戦を迎えたデンマーク。
過去、出場したワールドカップはすべてグループリーグを突破している
ジンクスは果たして生きているか。
同じくカメルーンに勝って、オランダに敗れた勝ち点3の日本。
4回目のワールドカップで自国開催以外では初となる
決勝トーナメント進出をその手で勝ち獲ることができるか。
オルセン監督は守備の中心でもあるキアルを出場停止で欠くCBにクロルドルップ、
中盤の左SHはグロンキアではなく、カーレンベリを起用してきた。
一方の岡田監督はメンバーこそ過去2試合と同様だったものの
布陣は1トップの本田の下に右から長谷部、大久保、松井を並べ、
阿部と遠藤のドイスボランチを敷く4-2-3-1で、
デンマークとオールコートでマッチアップするような対策を講じてきた。
3分、デンマークは左SBのS・ポウルセンがトマソンとのワンツーからミドルを狙う。
そしてベントナーのお絵描き教室は如何に。
序盤から目立ったのはトマソンの中途半端な位置取り。
最初だけは右サイドに、その後は中央に入り、スペーススペースへと顔を出して、
うまく基点になることで、両SBも積極的にオーバーラップを仕掛けて来る。
8分、カーレンベリの右CK、クロルドルップには中澤が寄せて、
シュートはゴール左に外れたものの、まずはデンマークがリズムを掴む。
12分、遠藤がFKの際に遅延行為でイエローカードを提示。
この時間で遅延行為?かなり今日はカードが多くなりそうな不安もよぎる。
13分、このFKの流れから駒野が左へサイドチェンジ、
大久保のクロスに斜めから飛び込んできた松井のシュートは
何とかセーレンセンが足で防いだものの、先に決定機を創出したのは日本。
直後、中央でボールを受けた松井が右へ流れながらキラーパス、
抜け出した長谷部のシュートはわずかに枠の右へ外れるも、
松井が絡んで2つの惜しいシーンが短い間に生み出された。
しかし14分、S・ポウルセンの縦パス、日本はトマソンを空けてしまう。
左サイドから右スミを狙ったシュートはわずかにゴール右を通過していったが、
どうしてもトマソンをうまく掴まえ切れない。
この直後から岡田監督決断。布陣をここまで戦ってきた4-3-3に戻し、
アンカーの阿部がある程度トマソンを見張る形に修正してきた。
すると17分、おそらく全世界に衝撃が走る。
左サイド、ゴールまで30m強のFK、キッカーは本田。
無回転のジャブラニは揺れて揺れて落ちる。
一瞬逆に反応したセーレンセンも届かない。
C・ロナウドではない。ピルロでもない。無回転の使い手は本田。
日本が大きな大きなアドバンテージをゴラッソによって手に入れた。
相変わらず流れの中では劣勢を強いられながらも、
布陣変更でポジションバランスは是正された日本も粘り強く対応。
22分にはC・ポウルセンの縦パスにトマソンがフリーで走りこむも、
抜けたボールは川島が弾き出したが、
これ以降、デンマークへ自由にやらせるシーンは激減していく。
26分、今度は長友がスローイン時に遅延行為でイエローカード。
いやはや、神経質。日本にはこの部分でも細心の注意が求められる。
28分、大久保が本田とのワンツーで抜け掛けた所を倒される。
クロルドルップにはイエローカード。さっきより近い位置でFKを得た日本。
ポイントには本田と遠藤。蹴ったのは、遠藤だ。
ボールはカベを巻いてゴール右スミへと吸い込まれていく。
前回大会の雪辱を晴らすようなワールドカップ初ゴール。
30分、願ってもない追加点が日本に記録された。
これでグループ突破のためには3ゴールが必要になったデンマーク。
オルセンは34分にヨルゲンセンを下げて、J・ポウルセンを投入。
とりあえず中盤のバランス維持と、フィルター強化に動いてきた。
それでも41分には日本に3点目のチャンス。
大久保、長谷部、本田と繋いで、松井の右クロスに
走り込んでいた大久保はアクロバチックなボレーもヒットせず。
しかし松井の躍動感はどうだ。デンマークも彼のアジリティには付いていけない。
この3試合でのパフォーマンスが、海外でプレーし続けて来た勲章を
何よりも証明している。本当に心強い。
44分、またも松井がスライディングでボールを奪うと縦へ、
上がってきた駒野は中の枚数が揃ってないとみるや、思い切ってフィニッシュ、
セーレンセンがフィスティングで逃れたが、SBも機を見てチャンスに絡む。
結果的に岡田監督の修正能力が光った格好で、
日本がなんと2点のアドバンテージを得て、後半へと折り返した。

48分、遠藤の長いFKは少し長く流れてしまうが、セーレンセンはキャッチできない。
こぼれたボールは左ポストに当たる。
精神的なものか、それともボールの影響か、どうしたセーレンセン。
50分、ベントナーの直接FKはカベに当たる。
51分、ロンメダールの右クロス、トマソンが触って、カーレンベリのボレーはヒットせず。
52分、ヤコブセンの右アーリークロス、ベントナーが触って、
トマソンの足元に収まったボールはシュートより早く長谷部がクリア。
追い込まれたデンマークは早め早めにハイボールを多用し始める。
56分、デンマーク2枚目のカードはCBのクロルドルップに替えて、
193センチのFWラーセン。最終ラインを1枚削って191センチのベントナーと
ラーセンを最前線に並べた3-5-2にシフト。
59分、ロンメダールが中へ、カーレンベリが落として、
J・ポウルセンの枠内ミドルは川島がしっかり弾き出す。
残り30分という段階で、デンマークはもはや徹底したパワープレーに打って出る。
63分にはオルセンも最後のカードを投入。カーレンベリOUTで18歳のエリクセンIN。
68分、パワープレーのセカンドボールを拾ったエリクセンは豪快なボレー。
ボールはバーを越えていったが、この局面で使われるのはわかる気がした。
70分、右サイド、J・ポウルセンのパスは長友がカットするもコントロールミス、
拾ったロンメダールの折り返し、フリーのトマソンは空振り。
日本絶体絶命のピンチは、何とか相手のミスで救われる。
さすがにこれだけ長いボールやサイドアタックに晒され続けるのはキツい。
中澤や闘莉王の集中力は驚異的。何度も何度も跳ね返し続ける。
74分、岡田監督が最初に切ったカードは松井に替わって岡崎。
フィードの基点を、速いプレスで何とか潰したい。
1つツイていたのは主審が競り合いでのオフェンスファウルをよく取るタイプだったこと。
ベントナーやラーセンも頻繁にファウルを取られ、苛立ちを隠せない。
79分、ラーセンの豪快な左足ボレーはクロスバーを激しく叩く。
そして80分、フィードのこぼれ、長谷部と競ったアッガーが倒れる。
デーモン主審はホイッスル。デンマークにPK。かなりデリケートな判定。
キッカーはトマソン。川島は3週間前にランパードを止めている。
左を狙ったキック、川島セーブ、トマソン拾ってプッシュ。
拳を地面に何度も打ち付けて悔しがる川島。これで1点差。まだまだわからない。
87分、ピッチサイドに今野が用意されている中で始まったスローイン、
大久保は縦へ付ける。本田はヒールで切り替えしてDFを1人振り切ると、
飛び出したセーレンセンをあざ笑うかのようなラストパスを右へ、
岡崎が左足でトラップしてから丁寧に流し込む。
これが日本の底力、岡田監督の底力か。
北京五輪コンビがあまりにも重要な3点目を日本にもたらす。
今野と稲本が最後を閉め、デンマークにこれ以上の反撃を許さず。
4連敗を喫して臨んだ大会で、選手たちは地獄から見事に生還。
日本は堂々勝ち点6を獲得しての2位通過。
岡田監督は、賭けに勝った。

デンマーク 1×3 日本
【得点者】
デンマーク:トマソン①(81分)
日本:本田②(17分)、遠藤①(30分)、岡崎①(87分)
【警告/退場】
デンマーク:クロルドルップ①(29分)、C・ポウルセン①(48分)、ベントナー①(66分)
日本:遠藤①(12分)、長友①(26分)
【交替】
デンマーク:ヨルゲンセン→J・ポウルセン(34分)
       クロルドルップ→ラーセン(56分)
       カーレンベリ→エリクセン(63分)
日本:松井→岡崎(74分)
    大久保→今野(88分)
    遠藤→稲本(90+1分)
【AD的Man of the Match】
本田圭佑(日本)

《グループE最終順位表》
①オランダ 9(3勝・5得点1失点)
②日本 6(2勝1敗・4得点2失点)
------------------  
③デンマーク 3(1勝2敗・3得点6失点)
④カメルーン 1(1分け2敗・2得点5失点)

《決勝トーナメント1回戦組み合わせ》
6/28 16:00@ダーバン 
オランダ(グループE1位)×スロヴァキア(グループF2位)
6/29 16:00@プレトリア 
パラグアイ(グループF1位)×日本(グループE2位)

写真は、日本サッカー界の聖地「熊野本宮大社」
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AD土屋

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