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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月21日

(29)グループG ブラジル×コートジボワール

foot!
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グループG
2010/6/20 20:30 サッカー・シティ(ヨハネスブルグ)
ブラジル×コートジボワール

天候:晴れ 気温:12度 観客:84,455人
主審:ステファン・ラノワ(フランス)

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン①
3 ルシオ(C)
4 フアン
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ
7 エラーノ①
10 カカー
11 ロビーニョ
FW
9 ルイス・ファビアーノ
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
13 ダニエウ・アウヴェス
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
17 ジョズエ
18 ラミレス■
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
--ロビーニョ---カカー---エラーノ--
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------


【コートジボワール】
GK
1 ブバカル・バリー
DF
20 ギー・デメル■
4 コロ・トゥーレ
5 ディディエ・ゾコラ■
17 シアカ・ティエネ
MF
21 エマヌエル・エブエ
19 トゥーレ・ヤヤ
9 イスマエル・ティオテ
FW
15 アルナ・ディンダン
11 ディディエ・ドログバ(C)
8 サロモン・カルー
SUB
16 アリスティド・ゾグボ
23 ダニエル・イエボア
2 ブルー・アングア
3 アルトゥール・ボカ
5 スティーヴ・ゴフリ
22 スレイマン・バンバ
12 ジャン・ジャック・ゴッソ
13 エヌドリ・ロマリッチ
14 エマヌエル・コネ
7 セイドゥ・ドゥンビア
10 ジェルヴィーニョ
18 カデル・ケイタ
監督
スヴェン・ゴラン・エリクソン(スウェーデン国籍)

(4-3-3)
--------ドログバ--------
--カルー----------ディンダン--
-------------------
--ティオテ---Y・トゥーレ---エブエ--
-------------------
-ティエネ--ゾコラ--C・トゥーレ--デメル-
-------------------
---------バリー---------

【マッチレポート】
死のグループ、セカンドラウンド。
初戦は超守備的な北朝鮮に苦しみながらも勝ち点3を挙げた王国ブラジル。
長い大会のスパンを考えれば、現状のコンディションも納得済みか。
ポルトガルに整備された守備組織を披露し、改めてエリクソンの力を
見せ付けるような戦いを見せ、勝ち点1を手に入れたコートジボワール。
グループリーグ第2節の中では、最大の注目カードと言ってよさそうなゲームは、
まず開始42秒、ロビーニョのミドルでその火蓋を切る。
コートジボワールのファーストシュートは13分、
ドログバが30m強の距離から強引に狙うも、大きく枠を外れる。
試合が進むにつれて、お互いの慎重さが鮮明になる。
一度ボールを持つと、なかなか相手にボールを渡さないものの、
比較的低い位置でのボール回しが多く、チャンスを積極的に窺う姿勢は見られない。
19分、エラーノのCK、こぼれ球、ジウベルト・シウヴァのボレーはコロ・トゥーレがブロック、
ロビーニョのシュートも枠の左へ。ゴールは奪えない。
そんな中で25分にブラジルは、突如として攻撃的な役割を期待されている
3人の男がコンビネーションを発揮する。
中央、ロビーニョ、L・ファビアーノと繋いでカカーはDFともつれながらも
ボールを前に持ち出すと、2人のDFの間にできたほんのわずかなスペースを通す。
抜け出したL・ファビアーノは天井に思い切りよく打ち込んでみせると、
GKバリーも反応できない速度でネットに突き刺さる。
ようやくブラジルの“9番”が一仕事。
まさにワンチャンスをモノにして、ブラジルが今日も先制した。
コートジボワールからすれば、少しずつチャンスの萌芽は見えかけていた
タイミングでの失点が悔やまれるが、それでもあのゴールは防ぎようがない。
さて、守備が堅いのは今回のブラジルにおける大きな強みだが、
やはりドイスボランチを組むフェリペ・メロとルイス・ファビアーノの安定感は
凄味すら感じる。特に自分のテリトリーに入ってきた相手へのアプローチは相当速い。
38分、ディンダンのミドルはジュリオ・セーザルがキャッチ。
41分、エブエのミドルはゴール右へ。共に中距離から可能性の低いミドル2本。
ブラジルのエリア内へ侵入するのはかなり困難なミッション。
しかも先制するという大きなアドバンテージも得た王者は
磐石と言っていいゲーム運びで、前半45分を実質支配した。

後半に入ると51分、再び9番が躍動する。
ジュリオ・セーザルのキック、敵陣深くで弾んだボールを収め、
迫り来るDFを2回のシャペウでかわすと、最後は左足で豪快なボレー。
バリーも反応し、手には当てたが弾き出すほどのパワーはボールに伝わらない。
スローが映し出されると、実際は2回もハンドをしていたようだが
ラノワ主審のお咎めもなく、結果的にはファインゴールという形で
ブラジルがリードを2点に広げることとなった。
ここで負けるとグループリーグ突破がかなり厳しいものになる
コートジボワールも54分、ディンダンの右クロスを
マイコンとルシオの間に入り込んだドログバがヘディング。
わずかにゴール右へ逸れていったが、ようやくエースがチャンスに顔を出す。
この1分後、エリクソンは初戦スタメンで起用したジェルヴィーニョを
ディンダンに替えて投入。ジェルヴェという本名に、そのテクニックの高さから
ブラジル人風の愛称を付けられたという10番が本家にその実力を
誇示することができるのか。
59分、ジェルヴィーニョは中央右寄りを快走、カルーとのワンツー、
わずかに届かずGKにキャッチされたが、基本は左サイドに開いて、
受けたらとりあえず縦に勝負していくスタイルを貫くと、
そのドリブルが少しずつアクセントとして機能し始め、コートジボワールが息を吹き返す。
しかし、試合を決定付けるプレーでその存在感を改めて示したのは本家の10番。
62分、ロビーニョからのパスを左サイドで受けたカカー、
コロ・トゥーレが寄せ切る前に中央へグラウンダーのクロス、
ボールに近かったティエネの視界外から
前に飛び込んできたエラーノが難なく右スミへと流し込む。
抱き合うドゥンガとジョルジーニョ。首を横に振るエリクソン。
アフリカ最強の刺客相手に3ゴール。カナリアの歌は鳴り止まない。
得失点差を考えると1点でも反撃のゴールが欲しいエリクソンは、
68分にケイタ、72分にロマリッチと攻撃的なカードの登用で
何とか状況の打破を試みる。そして結実の時は79分、
ブラジルのCKから自陣でクリアボールを拾ったジェルヴィーニョは
80m近くを独走。シュートには持ち込めなかったものの、
上がってきたケイタに戻す。ケイタは中央を見ると、柔らかいクロス。
ラインブレイクしたドログバはまったくのフリーで頭を振り下ろす。
右スミへの完璧なコントロールに名手ジュリオ・セーザルは動けない。
1-3、ようやく飛び出したチームとしての初ゴールは、やはりドログバ。
さらに追撃態勢を整えつつあるチームをキャプテンとして牽引する。
ところが、ラスト10分は両チームエキサイトするシーンが頻発。
ゲームも止まる回数が多く、不穏な空気が漂い始める。
85分にカカー、86分にティオテ、短い時間で2枚のイエローカードが出されると、
90分には両者入り乱れて、激しくやり合う。倒れているのはケイタ。
スローが流れると、少しカカーのヒジがケイタへ入ったように見える。
それでもケイタの倒れ方はいささか大げさすぎるきらいもあったが、
ラノワ主審はカカーに近寄り、2枚目のイエローカードを提示。カカー退場。
ただ、これが今後を見越して、警告の累積に怯え続けるよりも
もはやこの試合の勝利が見えたために、消化試合となる3戦目を
退場による出場停止で相殺させようという所まで
考えが及んでいたことも否定できないのではないか。
ピッチを後にするカカーが浮かべた苦笑いの意味は本人にしかわからない。
最終的に点差こそ離れはしたが、非常に高レベルのせめぎあいで
見ている者を十分楽しませてくれたゲームも、終盤の荒れ模様で台無しに。
後味の悪さを残したものの、
ブラジルは死のグループ脱出をわずか2試合で決めることとなった。

ブラジル 3×1 コートジボワール
【得点者】
ブラジル:L・ファビアーノ①(25分)②(50分)、エラーノ②(62分)
コートジボワール:ドログバ①(79分)
【警告/退場】
ブラジル:カカ①(85分)②(88分)→退場
コートジボワール:ティエネ①(31分)、ケイタ①(75分)、ティオテ①(86分)
【交替】
ブラジル:エラーノ→D・アウヴェス(67分)
      ロビーニョ→ラミレス(90+3分)
コートジボワール:ディンダン→ジェルヴィーニョ(54分)
           カルー→ケイタ(68分)
           エブエ→ロマリッチ(72分)
【AD的Man of the Match】
ルイス・ファビアーノ(ブラジル)

写真は、ルイス・ファビアーノが住む「セビージャ」
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AD土屋

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