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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月18日

(19)グループB ギリシャ×ナイジェリア

foot!
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グループB
2010/6/17 16:00 フリーステート(ブルームフォンテーン)
ギリシャ×ナイジェリア

天候:晴れ 気温:10度 観客:31,593人
主審:オスカル・ルイス(コロンビア)

【ギリシャ】
GK
12アレクサンドロス・ツォルヴァス
DF
11 ルーカス・ヴィントラ
19 ソクラティス・パパスタソプーロス
8 アヴラアム・パパドプーロス
16 ソティリオス・キルギアコス
15 ヴァシリオス・トロシディス■
MF
14 ディミトリオス・サルピンギディス
6 アレクサンドロス・ツィオリス
21 コンスタンティノス・カツラニス
10 ゲオルギオス・カラグーニス(C)
FW
17 テオファニス・ゲカス

SUB
1 コンスタンティノス・ハルキアス
13 ミハイル・シファキス
2 ゲオルギオス・セイタリディス
3 フリストフ・パツァツォグル
4 ニコラオス・スピロプーロス
5 ヴァンゲリス・モラス
22 ステレオス・マレザス
18 ソティリオス・ニニス
23 アタナシオス・ブリッタス
7 ゲオルギオス・サマラス
9 アンゲロス・ハリステアス
20 パンテリス・カペタノス
監督
オットー・レーハーゲル(ドイツ国籍)

(3-2-2‐3/5-2-3)
---------ゲカス---------
-カラグーニス--------サルピンギディス-
-----カツラニス--ツィオリス-----
-------------------
トロシディス---------------ヴィントラ
-キルギアコス-パパドプーロス-パパスタソプーロス-
-------------------
-------ツォルヴァス-------

【ナイジェリア】
GK
1 ヴィンセント・エニェアマ
DF
17 シディ・オディア
2 ジョセフ・ヨボ(C)
6 ダニー・シットゥ
3 タイイェ・タイウォ
MF
14 サニ・カイタ
20 ディクソン・エトゥフ
15 リュクマン・ハルナ■
12 カル・ウチェ
FW
8 ヤクブ・アイイェグベニ
11 ピーター・オデムウィンギー
SUB
16 オースティン・エジデ
23 デレ・アイエヌグバ
5 ラビウ・アフォラビ
21 ウワ・エチジレ
22 アヨデレ・アデレイェ
4 ヌワンコ・カヌ
10 ブラウン・アイデイェ
13 アイラ・ユスフ
7 ジョン・ウタカ
9 オバフェミ・マルティンス
18 ヴィクター・オビンナ
19 チネドゥ・オバシ
監督
ラーシュ・ラガーベック(スウェーデン国籍)

(4-4-2)
----ヤクブ---オデムウィンギー----
-------------------
--ウチェ----------カイタ--
-----ハルナ---エトゥフ-----
------------------
-タイウォ-シットゥ--ヨボ--オディア-
-------------------
-------エニェアマ-------

【マッチレポート】
共に初戦を落としたチーム同士の、言わば崖っぷち対決。
監督もレーハーゲルにラガーベックと守備理論に一家言持つ者同士。
堅いゲームが予想される中、案の定非常に静かな立ち上がりでスタートする。
ギリシャの最終ラインは初戦の4バックから3バックへ。
WBは右にヴィントラ、左にトロシディスが入り、5バックも辞さない慎重さ。
その前にはツィオリスとカツラニスが鎮座し、中盤ワイドの
サルピンギディスとカラグーニスも相手のSBをケアするなど堅く入っていく。
一方のナイジェリアは左サイドにウチェ、トップにオデムウィンギーが入った以外は
システムも含めて初戦とまったく同じ。指揮官のこだわりも透けて見える。
とにかく動きの少ない展開は、両チーム最初のシュートが13分、
カツラニスの45mロング(枠に行ったが…)だという所に表れていた。
16分、ギリシャはイージーな連携ミスから
パパスタソプーロスがオデムウィンギーにファウル。FKを与えてしまう。
キッカーはウチェ。ゴール前、合わせに行ったボール、
オデムウィンギーのブラインドになったか、GKツォルヴァスは倒れてしまい、
そのまま揺れたのはゴールネット。ある意味、事故的な先制ゴールが生まれ、
まずはナイジェリアに1点が記録された。
これでリードしている方は、より一層のらりくらりとしたリズムで時間を殺しにかかる。
また、初戦でリードされた時のプランに乏しいことを既に露呈していたギリシャも
とりわけ前に出て行くでもなく、まさに何となく時間が過ぎていく。
ただ、23分にカラグーニスのFKを、31分にカラグーニスのCKを
共にキルギアコスがヘディングシュート。枠には飛ばなかったものの
やはり可能性があるとすればセットプレーだというのはよくわかるシーンを2つ創った。
33分、意味不明としか言いようのない“事件”が起こる。
トロシディスとサイドラインで競り合っていたカイタは、
軽くトロシディスがボールで小突く素振りを見せると、
突然足の裏で相手の腿に蹴りを入れる。ルイス主審は当然レッドカードを提示。
まさに愚行中の愚行。ユニフォームで顔を覆っても、時間の針は巻き戻せない。
世界中に恥をさらしたカイタには猛省を促したい。
レーハーゲルの迅速な決断は37分、パパスタソプーロスを外し、サマラスを投入。
初戦とは中盤三角形を逆にした4-3-3にシフトすると、流れは一気にギリシャへ。
39分にはカラグーニスの縦パスをカツラニスがダイレクトのシルクタッチで裏へ、
サルピンギディスのシュートは飛び出したエニェアマがファインセーブ。
40分、カラグーニスの右CKはニアでカツラニスがボレー。
41分、再びカラグーニスの右CKはサマラスがボレーでGKを破るも、
ライン上でハルナがクリア。止まらないギリシャの猛攻。
シットゥも必死に倒れて、何とか流れを断ち切ろうと時間を稼ぐ。
しかし44分、とうとうナイジェリアが決壊する。
ツィオリスのクサビはシステム変更から水を得た魚のように
バイタルをスイスイ泳いでいたカツラニスへ、
丁寧な落としをサルピンギディスが叩くと、ハルナに当たって左スミへ吸い込まれる。
これにはエニェアマをもってしてもどうすることもできない。
ギリシャが記念すべきワールドカップ初ゴールをマークして、
前半は1-1で折り返すこととなった。

後半も勢いは圧倒的にギリシャ。
47分、すっかりオーバーラップも板についてきたヴィントラの右クロスは、
カラグーニスがフリーで走りこむも、へディングは足元ほど上手くはない。
55分、CKのこぼれをカラグーニスが右クロス、キルギアコスのヘディングはGKキャッチ。
気になるのはナイジェリア全体に漂っていた覇気のなさ。
数的不利だという状況を差し引いても、さっぱり勝利への意欲が感じられない。
アフリカは国が違えば、やはりホームたりえないのか。
55分にはサイドのキーマン、タイウォが負傷でピッチを後にした。
迎えた59分の攻防は濃厚。ギリシャの何でもないミスフィードを
ヨボは何とゲカスに向けてヘディング、ゲカスは労せずフィニッシュ、
しかしここも味方の信じられない凡ミスを、エニェアマは信じられない反応で防ぎ切る。
するとナイジェリアのカウンターは3対1の局面へ。
オバシのラストパスからヤクブが放ったシュートはツォルヴァスが左手1本でセーブ、
こぼれ球はオバシが無人のゴールに押し込むだけだったが、押し込めない。
どちらも頭を抱えるような逸機だったが、よりダメージが大きかったのはナイジェリアか。
68分、カラグーニスのCK、カツラニスのクロスにサマラスはドンピシャのヘッドを
枠に飛ばすも、エニェアマは超人的な跳躍力で外へ弾き出す。
どんだけ目立つんだ、エニェアマ。
というかどんだけ甘いんだ、ナイジェリアディフェンス。
そしてギリシャの猛攻はようやく実る。71分、何本目か数えるのも疲れる
カラグーニスのCK、DFのクリアを拾ったツィオリスは
オバシの軽いタックルを軽くかわしてエリア外からミドル、
チェックに行ったエトゥフの股を抜けるボールにエニェアマも弾くのが精一杯、
詰めていたのは左SBのトロシディス。ギリシャ必然の逆転。
孤軍奮闘のエニェアマが首を振って、悲しそうに俯く。
このポーズが許されるのはナイジェリアの中で彼、ただ1人だけだろう。
最後のギアを挙げなくてはならないスーパーイーグルスが、
77分に最後の1枚として切ったカードはDFのアフォラビ。
交替で下がったのは、交替で入ったエチジレ。
負傷の選手に替わって入った選手が、負傷で交替を余儀なくされる。
まさにチームの悪循環を象徴するようなシーンだったのではないか。
もはや集中の切れた10人のチームに、11人の相手へ立ち向かっていくような
余力も意欲も残っておらず、そのままタイムアップ。
ワールドカップ史上初めてのゴールを奪ったゲームで
初めての勝ち点3も奪ったギリシャが最終戦にわずかな望みを繋ぐ結果となった。

ギリシャ 2×1 ナイジェリア
【得点者】
ギリシャ:サルピンギディス①(44分)、トロシディス①(71分)
ナイジェリア:ウチェ①(16分)
【警告/退場】
ギリシャ:パパスタソプーロス①(15分)、ツィオリス①(59分)、サマラス①(88分)
ナイジェリア:カイタ(33分・退場)、オバシ①(89分)
【交替】
ギリシャ:パパスタソプーロス→サマラス(37分)
      ゲカス→ニニス(79分)
ナイジェリア:オデムウィンギー→オバシ(46分)
        タイウォ→エチジレ(55分)
        エチジレ→アフォラビ(77分)

【AD的Man of the Match】
ディミトリオス・サルピンギディス(ギリシャ)

《グループB順位表》
①アルゼンチン 6(2勝・5得点1失点)
②韓国 3(1勝1敗・3得点4失点)  
③ギリシャ 3(1勝1敗・2得点3失点)
④ナイジェリア 0(2敗・1得点3失点)

写真は、美味しいギリシャ料理屋があった「リヴァプール」
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AD土屋

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