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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月16日

(14)グループG ブラジル×北朝鮮

foot!
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グループG
2010/6/15 20:30 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
ブラジル×北朝鮮

天候:晴れ 気温:3度 観客:54,331人
主審:ヴィクトル・カサイ(ハンガリー)

【ブラジル】
GK
1 ジュリオ・セーザル
DF
2 マイコン
3 ルシオ(C)
4 フアン
6 ミシェウ・バストス
MF
8 ジウベルト・シウヴァ
5 フェリペ・メロ
7 エラーノ
10 カカー
11 ロビーニョ
FW
9 ルイス・ファビアーノ
SUB
12 ゴメス
22 ドニ
13 ダニエウ・アウヴェス
14 ルイゾン
15 チアゴ・シウヴァ
16 ジウベルト
17 ジョズエ
18 ラミレス
19 ジュリオ・バチスタ
20 クレベルソン
21 ニウマール
23 グラフィッチ
監督
ドゥンガ(ブラジル国籍)

(4-2‐3-1)
-------L・ファビアーノ-------
-------------------
--ロビーニョ---カカー---エラーノ--
----フェリペ・メロ--G・シウヴァ----
-------------------
-M・バストス--フアン--ルシオ--マイコン-
-------------------
--------J・セーザル--------

【北朝鮮】
GK
1 リ・ミョングク
DF
2 チャ・ジョンヒョク
13 パク・チョルジン
3 リ・ジュンイル
5 リ・グァンチョン
8 チ・ユンナム
MF
17 アン・ヨンハッ
11 ムン・イングク
4 パク・ナムチョル
FW
9 チョン・テセ
10 ホン・ヨンジョ
SUB
18 キム・ミョンギル
20 キム・ミョンウォン(ベンチ外)
14 パク・ナムチョル
16 ナム・ソンチョル
21 リ・グァンヒョク
6 キム・グムイル
15 キム・ヨンジュン(負傷)
19 リ・チョルミョン
22 キム・ギョンイル(ベンチ外)
23 パク・スンヒョク(ベンチ外)
7 アン・チョルヒョク(ベンチ外)
12 チェ・グムチョル
監督
キム・ジョンフン(北朝鮮国籍)

(5-1-2‐2)
-----ホン・ヨンジョ----チョン・テセ-----
---------------------
---パク・ナムチョル------ムン・イングク---
---------アン・ヨンハッ---------
チ・ユンナム-------------チャ・ジョンヒョク
--リ・グァンチョン-リ・ジュンイル-パク・チョルジン-
---------------------
---------リ・ミョングク---------

【マッチレポート】
大会5日目にして、スペインと並ぶ大本命がようやく登場。
スタメンの背番号は綺麗に1番から11番まで。
まさに今考えられる“レギュラー”をドゥンガは揃えてきた。
対峙するのは44年ぶりに世界の扉を開いた北朝鮮。
試合前、涙を流しながら国歌を聴くチョン・テセはもはや定番になりつつある。
さて、北朝鮮は予想通りスタートから5バックで最終ラインを固める。
その前にアンカーとしてアン・ヨンハッ。その前にムン・イングクとパク・ナムチョル。
さらにその前が2トップのチョン・テセとホン・ヨンジョ。
数字で言うと5-1‐2‐2のようなシステムで王者に挑む覚悟を決めた。
当然のように序盤から攻め立てるブラジル。
7分にはエラーノの左足ミドル、8分には中央からロビーニョがミドル、
10分にもミシェウ・バストスが左サイドからミドル、
最初に放たれた3本のシュートはいずれもミドルシュート。
いくらブラジルとはいっても、アレだけゴール前を固められたら
エリア内に侵入するのは至難の業。いい形までは創れない。
11分、チョン・テセは3人に囲まれながらも強引なシュート。
北朝鮮に最初のシュート、しかも枠内シュートがまずは記録された。
21分、L・ファビアーノのスルーパスに走りこんだロビーニョが枠へ飛ばし、
ようやくエリア内でチャンスを創出する。
しかしこの辺りから中盤がボールをもらいたがって、広範に動き過ぎたような印象。
横パスは多いが、縦に飛び出していくような選手がカカーも含めて見当たらず、
徐々にブロックを打ち破れないイライラが募っていったのは間違いない。
34分、マイコンからパスを受けたロビーニョはエリア内で“遊び”を見せ、左へ。
ミシェウ・バストスのミドルはDFに当たっていたがゴールキックに。
そしてこれがブラジルにとってみれば、前半最後のチャンス。
ボールキープ率は、北朝鮮34%に対してブラジル66%。
と考えれば北朝鮮はほぼプラン通りの45分間を過ごすことができたのではないか。

後半もゲームの構図は何1つ変わらず。
51分、カカーが倒されて得たFK、ゴール中央20m強の位置から狙った
ミシェウ・バストスのキックはゴール左に消え、
53分にCKの流れからロビーニョがミドルを放つと、これも枠を捉えられない。
どうしても中央、中央に集まっては、攻めあぐねる繰り返しだったブラジル。
そんな中、スコアを動かしたのはやはりサイドのプレイヤー。個が躍動する。
55分、フェリペ・メロが素晴らしいサイドチェンジを右へ、
収めたエラーノの後ろを追い越して行ったのはマイコン。
エラーノのパスをゴールライン目前から中へ蹴り込む。ただし、クロスではなくシュート。
ゴールポストと、逆を突かれたGK、その間約1mの隙間にアウトフロントで通してみせた。
まさにブラジルらしい一発で、王国が先制ゴールを奪う。
そしてミスとはいえ、ミスとも言い切れないGKのポジショニング。
リ・ミョングクは倒れ込み、後悔に顔を歪めた。
これですっかり精神的にも解放された感のあるカナリア軍団が蘇る。
61分、ミシェウ・バストスのミドルはブレてGKを急襲、
64分、カカからのボールで決定機を掴んだL・ファビアーノのシュートはバーの上へ。
セレソンの9番はゴールを決めた時に初めて過度の重圧を撥ね退けられるが
今日の彼は結果的にまだそれを乗り越えられずに終わった。
やはり、65分を過ぎると本当によく粘っていた北朝鮮も
ボールへのアプローチが遅くなり、後手を踏むシーンが増えていく。
72分、DFラインでのビルドアップからロビーニョにボールが入るが、
北朝鮮の選手は誰も寄せられない。ピッチを泳いだ11番はピンポイントスルーパス。
走り込んだエラーノは、まるで練習かのような冷静さでインサイドキック。
ゴール左隅にボールを送り届ける。これが王国の底力。
今日のゲームに関してはセーフティリードと言ってもよさそうな、
2点目を挙げ、健闘していた相手の心も打ち砕いた。
ただ、特筆すべきはこのままゲームを終わらせなかった北朝鮮のメンタリティ。
89分、後方からのFKをチョン・テセが頭で落とすと、
5バックの左を担っていたチ・ユンナムはトップスピードで突っ込んで来た。
ブラジルDF陣は対処できない。2人の間を切り裂いて、
飛び出したジュリオ・セーザルの上を豪快にぶち抜く。
世界に名を刻んだのはチーム最年長となる33歳のハードワーカー。
これが前述したように同国にとって44年ぶりとなるワールドカップでの得点になった。
試合はこのまま2-1で終了。
ブラジルは前半こそ相当苦しみながら、最後にはしっかり勝ち点3を獲得。
また北朝鮮は残り2試合もあのスタイルをやれるところまで貫けば、
コートジボワール、ポルトガルともロースコアの中なら勝機が出てくるかもしれない。

ブラジル 2×1 北朝鮮
【得点者】
ブラジル:マイコン①(50分)、エラーノ①(72分)
北朝鮮:チ・ユンナム①(89分)
【警告/退場】
ブラジル:ラミレス①(88分)
【交替】
ブラジル:エラーノ→ダニエウ・アウヴェス(73分)
      カカー→ニウマール(78分)
      フェリペ・メロ→ラミレス(84分)
北朝鮮:ムン・イングク→キム・グムイル(80分)
【AD的Man of the Match】
エラーノ(ブラジル)

写真は、この勝利を喜んでいるかな?香川で見つけた「ブラジル」
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AD土屋

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