デイリーサッカーニュース Foot!

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2010/05

S M T W T F S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

このブログについて

2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年05月02日

J1第9節 大宮×京都@NACK5

foot!
  • Line

開幕戦での勝利以降、リーグ戦では2分け5敗となかなか結果の出なかった大宮は、張外龍前監督の辞任を受け、鈴木淳監督が就任。今日が新体制での初陣となります。一方の京都は前節ホームで山形相手に、ラスト10分から2失点を喫しての逆転負け。今日は「ここ何試合かの状態を見て、少しエネルギーが落ちていた」(京都・加藤久監督)柳沢をベンチに置いて、ドゥトラをスタメンに起用します。さて、鈴木新監督がチョイスしたスタメンの中で、目を引いたのはルーキー金久保順の名前。交替出場では実力の片鱗を見せてはいましたが、指揮官はスタートからピッチヘ送り込みます。すると、その金久保が新スタイルのキーマンとして躍動。本人も「守備で迷惑を掛ける分、攻撃はもっともっと中心にならなくてはいけない」と自覚十分で、SHながら中央寄りでボールへと積極的に関与。京都の中盤を締める角田も「そこまでやられた訳ではないけど」と前置きしながらも「本来はSBが対応するはずだったが中に入ってきていたので、金久保を誰が捕まえるかは気になっていた」と振り返っています。11分にはリズムそのまま大宮にチャンス到来。左サイドのスローインから村上のクロス、マーカーの染谷と入れ替わった石原は左足ダイレクトボレーを左スミへ突き刺し、早くもホームチームが先手を取りました。その後も「20分くらいまではいい形でボールも動かせた」(鈴木監督)大宮を前にまったく攻撃の手を繰り出せない京都は、「セカンドボールを拾えなかったので」(角田)早くも25分過ぎにシステムを変更。4-2-3-1から4-3-3にシフト、中盤を片岡、中山、角田で厚くして修正を図ると、これが見事なまでに奏功。今度は大宮が「守備の所で混乱が起きて、向こうの攻撃をうまく潰せずロングボールが多くなってしまった」(鈴木監督)ために、主導権を自ら手放す格好に。京都の時間が長くなっていきます。38分には角田が左へ展開したボール、染谷のクロスを増嶋がヘディング。GK北野が好セーブで逃れたものの、両SBがフィニッシュへ絡むなど、勢いを増していくと39分に動いたスコア。右サイドからディエゴの正確なアーリークロスに、走り込んでいたのはなんとCBのカク・テヒ。逆サイドへ頭でフワリと流し込む技アリヘッドで、京都が前半の内に追い付いて見せました。さて、完全に流れを引っ繰り返された大宮でしたが、後半最初のチャンスをモノにします。49分、村上はクサビのパス、中央左寄りで受けた橋本はチェックの緩さを察知して素早いターンから中へクロスを送ると、ニアへ飛び込んだのはまたも石原。中盤右サイドでの起用など本来の力を出し切れていなかった印象のエースが真価を発揮。再び大宮が勝ち越しに成功しました。京都からすれば石原のアジリティにやられた部分もありますが、2点とも染谷がマークを外されての失点。加藤監督も「少し弱気になっている所にボールが来る。組織的な問題というよりも個人の対応能力」とバッサリ。染谷にとっては今シーズン初スタメンのゲームが何とも苦い経験を積む機会になってしまいました。以降、52分に藤田がクロスバーを強襲するシュートを放ってからは、共にまったくフィニッシュの機会が訪れない静かな膠着状態に。加藤監督は60分にドゥトラと染谷に替えて、安藤と渡邉を投入。中山を左SBに下げる攻撃的な布陣に組み替えます。鈴木監督も68分に同じく2枚替え。藤田と橋本から、市川と内田にスイッチ。それぞれの思惑が交差しつつも、相変わらずシュートシーンは生まれません。ただ、流れとしてはリードを許している京都がパワーを前に掛けているため、当然大宮の守備陣に負荷は掛かる中でも、鈴木監督が「DFラインの集中力が非常に高かったので、守備の所はよくできた」と評価したように、ロングボールにもマトと坪内、両CBを中心に粘り強く対応。前線も「何としても1点を守りたいと気持ちだけで動いた」(石原)と果敢にボールを追い掛けます。終盤、ゴールを挙げているカク・テヒを最前線に上げて京都が勝負に出た場面でも、鈴木監督は今シーズン初出場の福田俊介をカク・テヒのマンマーカーとして投入。福田も期待に応え、ハンマーヘッドで跳ね返し続けます。94分、増嶋のスルーパスに抜け出した、途中出場の柳沢がフリーで放ったシュートも北野がガッチリとキャッチ。直後にホイッスル。劇薬を投与され、「チームとして絶対に勝たなくてはいけない試合」(金久保)で見事な結果。大宮が実に8試合ぶりとなる勝ち点3を手に入れました。これで5試合未勝利となった京都。「ゲームの内容はそれほど悪くないが、こと勝負に関しては非常に甘い部分が出ている」と加藤監督。メンバーを替えずにシステムをいじっても「日頃から練習しているので問題ない」(角田)程まで戦い方は浸透しているだけに、絶対的な攻撃の武器が求められそうです。監督交替後の初戦を勝利で飾った大宮は、「今までは速い展開だったが、今は僕の好きなタイプのサッカー」と金久保が評し、知人の大宮オフィシャルライターの方も短期間での変化を口にしていたように、ボールを大事に繋ぐような、鈴木監督の色は早速チームに反映されていたように感じます。当の指揮官は「喜んでばかりいられるゲーム内容ではない」とも語っていますが、まだ1試合ではあるものの、今後の巻き返しに期待を抱くには十分な感触を、今日のゲームからは得られたのではないでしょうか。    AD土屋




  • Line