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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年03月21日

J1第3節 FC東京×C大阪@味スタ

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2節を終えて1勝1敗のFC東京と、1分け1敗のC大阪。4年ぶりとなる解逅は、共にやや内容に不安を抱えるチーム同士の対決という印象を試合前から持っていましたが、実際ピッチで繰り広げられたゲームも、やはり両者の厳しい現状を浮き彫りにするような内容となってしまいました。「前半はアグレッシブな守備から、マイボールになった時もアグレッシブにやってくれた」と城福浩監督も振り返った通り、優勢だったのは東京。奪ったボールは手数を掛けずシンプルに前へ。3バックを敷くC大阪DFラインの裏へ、赤嶺や平山を走らせるシーンが目立ち、実際に6分の平山、7分の赤嶺と、枠内シュートも記録しています。ただ、一本調子に陥りがちな傾向は否めず、「あのスピード感の中でタメが作れれば、決定的なシーンはもっと創れた」とは城福監督。最も“タメ”を生み出せる梶山は負傷でベンチ入りも適わず、羽生と徳永のドイスボランチも課されたタスクは忠実にこなしていたものの、浦和戦同様に攻撃面では効果的なプレーが少なく、なかなか崩すような形は現れません。そんな中でさすがの存在感を示したのは、久々のスタメン復帰となった石川。28分には右サイドをドリブルで崩して自らシュート、直後の赤嶺のシュートと、共にGKキム・ジンヒョンにファインセーブで阻まれましたが、これが前半最大の決定機。「もう少し迫力のある攻撃をしたかった」と語りながらも、69分に交替するまで相手の脅威になり続けたと思います。さて、一方のC大阪は頼みの2シャドー、香川と乾が2人とも攻撃に絡めず、「完全にフィットするまでにもう少し時間がかかる」(C大阪・レヴィー・クルピ監督)1トップに入ったアドリアーノとの連携もイマイチ。ボランチのマルチネスは高精度のキックで何とか劣勢を打開しようと孤軍奮闘しますが、正直攻撃は個のアイデア頼みのため、まったく機能せず。前半の45分間はスタンドで寝ちゃってる人を確認してしまったくらいの内容に終始しました。後半はまずC大阪にチャンス。48分、香川がこの日初めて切れ味鋭いドリブルでエリアに切り込み、DFの頭上を浮かせてかわすと落ち際をボレー。枠は捉えられなかったものの、ようやくエンジンのスタート音を響かせます。東京の決定機は58分。徳永の横パスを受けた平山は、DFと対峙しながらわずかに左へ持ち出すと、小さいスイングでシュート。虚を突かれたキムも反応しきれず。しかしボールは左ポストを直撃し、スコアは動きません。焦れるような展開で、城福監督が最初に切ったカードは大竹で58分。次に切ったのはリカルジーニョで69分。最後は鈴木で80分。82分には「まずはディフェンスに集中しながら、少しずつ攻撃にも参加した」と語った左SBのキム・ヨングンが素晴らしいクロス、平山が落として大竹が思い切りよくシュート。またもGKキムのファインセーブが飛び出すというシーンがありましたが、これが60分以降で東京に記録された最初で最後のシュート。「チームのバランスを崩すマイナスと、交替選手がもたらすプラスを考えれば、マイナスが大きかった」と指揮官も交替策がハマらなかったことを認めています。そして、ややバランスを失った相手に対して、ようやく仕事をし始めたのが乾と香川。空き出した東京陣内のバイタルでボールを引き出し、何度か危険なシーンを創りかけます。特にラスト10分は「選手交替3人使い切った後からバランスが崩れたのは私の責任」(城福監督)「時間が経つにつれて勝つチャンスが十分にあった」(クルピ監督)と両監督が振り返ったように、完全なC大阪ペース。そして切り札の播戸投入には、記者席で観戦していたかつての盟友、パトリック・エムボマ氏も「バンド〜」と興奮気味。色々な流れはアウェイチームに傾いていました。しかし、90分以降に3回すべて播戸の元に訪れた決定機を、いずれもモノにすることはできず。結果は両者痛み分けのスコアレスドローとなった訳です。C大阪はアウェイで勝ち点1を獲得しましたが、気になったのは新加入の右WB高橋がほとんど攻撃に絡めないこと。ここまでの3試合は押し込まれる時間が長く、守備に追われていたことももちろんあるとは思いますが、絶好調時と比べると物足りなさを感じてしまいます。アドリアーノがなかなかフィットしない場合には、高さという武器も持ち合わせる高橋のFW起用も面白いのではないでしょうか。東京は「今リスクを抱えてやらないと右肩上がりでレベルアップしていかない」 とは城福監督ですが、チャレンジという意味でのリスクは、それほど冒しているように見えません。やはり梶山不在の今、平松にも今日のゲームでCB起用のメドも立ったはずなので、今野か森重のボランチ起用は一考の余地があるように、改めて感じました。最後に後半開始直前、突如として「茂庭ねらえ!茂庭ねらえ!」と愛に溢れるチャントを歌った東京サポに拍手!    AD土屋




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