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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年11月29日

J2第50節 湘南×草津@平塚

foot!
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昨日甲府が勝利したことで、ひとまず今日の昇格はなくなった湘南。それでも最終節に向けて、1つでも多くの勝ち点差を付けておきたい所。相手は熊林親吾、松下裕樹を出場停止で、廣山望を体調不良で、後藤涼をケガで、湘南からレンタル中の小林竜樹を契約上の理由で欠くとはいえ、ここまで1分け1敗と相性の悪い草津。ホームラストゲームは今季最多の14080人を平塚競技場に集めて、開始されました。まず勢い良く飛び出したのは湘南。6分、アジエルのスルーパスから中村祐也が抜け出し、1人かわしての折り返しは草津GK本田征治が足でセーブ。8分、トリックFKから最後は中村がボレーを枠に飛ばすも、本田がキャッチ。10分、坂本のヒール、アジエルの折り返し、ニアに中村が詰めて混戦の中からDFクリア。中村がよくボールを引き出し、チャンスを創り出していくと、18分も起点は中村から。島村毅のパスを受けてドリブル開始。本田の飛び出しにシュートチャンスは阻まれましたが、こぼれを拾った坂本紘司は「イチかバチかギリギリのプレー」でエリア内に飛び込むと、藤井大輔と交錯して転倒。草津・佐野達監督は「完全なシミュレーション」と憤慨しましたが、東城穣主審の判定はPK。湘南は絶好の先制機を手に入れます。キッカーはアジエル。キックは左、しかし本田も左に飛んで完璧なセーブ。今季はケガなどもあってなかなか出場機会を得られなかった“正守護神”の意地。湘南はスコアを動かせません。さて、かなり攻め込まれる時間の長かった草津でしたが、実は「前半は我慢してノーリスクで」(佐野監督)という戦い方を徹底。SBもそれほど上がらず、普段なら繋ぎそうな場面でも縦に蹴るような割り切りも見られ、リスクを排して、シンプルなプレーを選択していきます。湘南も39分には坂本の二アを狙ったシュートが、41分には臼井のクロス気味となったシュートが、草津ゴールを襲いますが、これも共に本田がファインセーブ。「今までの草津らしいサッカーじゃなかったので、手を焼いたのは否めない」とは湘南・反町康治監督。「(相手は)引いてるなとは感じた。守られた感は凄くある」と田村雄三。本田の再三に渡る好守で無失点に抑えた草津からすれば「狙い通り」(佐野監督)の45分間を終えると、後半は一転、その草津が押し込む形を多く創り出す展開になっていきます。まずは52分に櫻田和樹、山崎渡と細かく繋いで、佐藤穣のシュートが湘南GK野澤洋輔を強襲。56分には中村に胸トラップから本田のセーブを強いるシュートを打たれますが、これがこのゲームにおける湘南最後のシュート。63分には佐藤が中央から相手のチェックを受けながら、30m近いドリブルで左に持ち出し、枠へ飛ばす好シュート。67分、中央で受けた佐藤はサイドへの展開を匂わせつつ、縦へ強いパス。ターンして、すぐに放たれた山崎のシュートは野澤がなんとかセーブ。「2列目からの飛び出しで、マンツーマンのギャップを使おう」(佐野監督)という指示と、「相手のCBの間を狙っていこう」(櫻田)というコンセンサスを、18歳のルーキーがよく理解して実践。草津が攻勢を強めていく格好になりました。74分、反町監督も中村を下げて、スーパーサブの阿部吉朗を投入。何としても1点を奪いに行こうという姿勢を見せますが、前に掛かっていく人数が増えた分、逆に広がるのは草津のカウンタースペース。76分、佐藤が左へ展開して、後半は「チャンスのタイミングを見て出ていこう」と、積極的なオーバーラップを繰り返していたSBの寺田武史がクロス、こぼれを再び寺田が狙うもゴール左へ。79分、高田保則が都倉賢とのワンツーで抜け出し、フィニッシュまで持ち込むなど、変わらず草津ラッシュ。81分には山崎に替えて「後半勝負のためにベンチスタートにした」(佐野監督)小池純輝を解き放つと、84分、88分と続けてシュートチャンスに絡むなど、これも奏功します。今季10度の後半追加タイム弾を生み出している湘南も、92分にアジエルが2度FKを中へ放り込んだものの、ゴールには至らず。結果はスコアレスドローでしたが、「正直勝てたゲームだったと思う」と櫻田が振り返ったように、普段とは違うスタイルをよく咀嚼して実行した草津の健闘が光るゲームとなりました。さて、これで4位の甲府に勝ち点で1上回って、最終節を迎えることになった湘南。「こんな長いシーズンで、最後の試合で決まるっていうのは感慨深いものがあるかな」と笑った反町監督。ここまで50試合もあったのに、ドラマの結末を最終節まで引っ張るとは、例年同様“J2の神様”の盛り上げ上手には感服します。最後のアウェイゲームとして湘南が乗り込むのは、水戸の新ホーム・ケーズデンキスタジアム水戸。「アウェイだけどウチのサポーターがホームのようにしてくれると思う」と野澤。12月5日、12時30分キックオフ。「全てが決まるラスト90分の決勝戦」(坂本)は果たして如何に。    AD土屋




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