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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年11月09日

J1第31節 柏×清水@日立台

foot!
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屈辱のJ2降格から、再びJ1に返り咲いて3年。柏の灯が今、また消えかけています。現在降格圏内の16位。残留対象チームである大宮との勝ち点差は9。ゲーム前に柏サポーターのコールリーダーが「メディアがいつもの倍は来てる。何を期待してるんだ〜」と叫んだように、今日柏が引き分け以下だと、大宮の勝敗次第で降格が決定します。対するは連敗中とはいえ、優勝の可能性を残している清水。“何か”は決まってしまうのか否か。運命の90分間が開始されました。「柏が前半の立ち上がりから来るのはわかってた」とは清水の長谷川健太監督。しかし、後のない柏は、おそらく清水が想定していた以上の猛ラッシュを頭から仕掛けます。6分、最近は一時の勢いが影を潜めつつあった大津が、豪快に左サイドをぶっちぎってクロス。フランサには届きませんでしたが、いきなり明確な形でスイッチをチームに入れてしまいます。14分には、リーグ戦初スタメンのルーキー橋本が左クロスを送り、澤がヘディング。20分にも、右SHに入った杉山のクロスに、再度澤がヘディング。2本ともわずかに枠を逸れますが、「もうやるしかない。勝っていくしかない」(柏・北嶋秀朗)という姿勢を見せると25分、橋本の縦パスは大津へ。「祐樹(大津)がいいキープをしてくれた」と振り返った大谷はパスを受けるとDFの間をすり抜けてシュート。ボールはニアサイドに突き刺さり、柏が先制点を奪います。さらに36分、大谷が粘ってモノにしたボールを受けた大津は、ワントラップから左足を振り抜いて、豪快な追加点。「タニくん(大谷)がタイミングよく上がってきてくれた」とは大津。生え抜き2人の連携で2点連取。正直言ってあまりに予想外な展開で、柏が主導権を握る形になりました。今日の柏で光っていたのは、大津、大谷に加えて、ネルシーニョ体制下での初出場となった澤。前述の2度掴んだチャンスに顔を出したのはもちろん、チームを助けたのはそのキープ力。「澤くんがあそこでキープしてくれることで、中盤からサポートに行ける。基点を作ってくれた」と大津が語ったように、足元でのボールキープもさることながら、高さでも10センチ近い相手に競り勝つなど獅子奮迅。指揮官も「澤の存在でチームが機能した」と名指しで賞賛するなど、ようやく才能の片鱗を柏サポーターに見せてくれました。さて、ほとんど何もさせてもらえなかった清水。「前線にボールが入った時に、柏が体を張って潰してきて、2トップがなかなか基点をつくれなかった」と長谷川監督。加えて岩下の不在で、正確なフィードが前に入らなかったことも、劣勢の一因になったでしょうか。40分には早くも本田を下げて、山本真希を投入し、中盤をダイヤモンドにしたものの、2トップ下に入った枝村も岡崎、ヨンセンとの絡みが少なく、効果薄。後半に入ってもペースは変わらず柏優勢の中、62分には清水に痛恨のミス発生。バックパスをGK山本海人はなんと澤へプレゼント。中へ送って、フランサが一刺し。3-0、勝敗は決しました。これ以降もしっかりブロックを作り、機を見てアタックを掛ける柏の勢いは止まらず。82分、澤が右サイドからクロス、大谷のヘディングはGKが弾くも、フランサが冷酷に4点目。89分、杉山のミドルをGKが弾くと、「浩太(杉山)は癖のあるボールを蹴るんで」としっかり詰めていた北嶋が押し込んで5点目。なんと、2008年4月以来となる5ゴールを奪った柏が、難敵清水を力でねじ伏せ、奇跡の逆転残留へ一縷の望みを繋ぎ止めました。「予想以上にレイソルの出足と気持ちがよかったと認めざるを得ない」(長谷川監督)「エスパルスが驚くようなパフォーマンスで我々が支配できた試合。全員が自分たちのやるべきことをやった」(ネルシーニョ監督)と両監督が振り返ったように、衝撃すら感じる圧勝劇を柏がサポーターに贈ったゲーム。大宮が広島に敗れたため、柏と大宮の勝ち点差は6に縮まりました。依然状況が厳しいことには変わりありませんが、「ディフェンスもオフェンスもぴったりハマった。これを続けられれば負ける気はしない」と大津。戻ってきた一体感を継続させることで、奇跡を引き寄せられるか。いよいよ残されたのは270分間です。   AD土屋




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