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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年10月24日

J1第30節 柏×山形@日立台

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もはや5試合を残すのみとなったJ1。山形は4連敗を喫して突入した残留争い直接対決4連戦で千葉に勝ち、大分に引き分け、神戸に勝利と、勝ち点7を奪い、13位まで浮上して日立台に乗り込みます。対する柏は7戦負けなしから、一転2連敗。16位と依然降格圏から脱出できません。勝ち点7差で迎えた、双方にとっての大一番。“招き猫ダック”のダンスを披露し、バックスタンドに太陽のコレオグラフィを浮かび上がらせた柏サポに、2000人以上が駆け付けて声を張り上げた山形サポ。抜群の雰囲気の中で、運命の90分間は幕を開けました。まず目立ったのは山形の「チャレンジしている」(古橋達弥)“繋ぎ”の意識。J2時代からコンビを熟成させてきたドイスボランチの秋葉と佐藤健太郎が、受けて散らしてを高い頻度で徹底し、圧倒的にポゼッション。さらに宮崎はドリブルで、宮沢はパスでアクセントを付けるなど、中盤4人で主導権を強奪すると、6分には宮沢のFKから長谷川、1分後には古橋のFKから長谷川が、共にヘディングで相手ゴールを強襲。どちらも菅野のファインセーブに阻まれましたが、惜しいシーンを連発します。18分にも柏のミスパスから生まれたFK、古橋のキックを3たび長谷川。今度はネットを揺らしたものの、判定はオフサイド。先制点とはいきませんが、好調さを伺わせます。一方、かなり押し込まれる形で試合に入った柏は、ネルシーニョ監督も「奪った後のパスや、最後のパスの精度が上がらなかった」と振り返ったように、とにかくパスミスが多く、まったくと言っていいほどリズムができず。また、守勢に回る中でドイスボランチを組む栗澤と小林慶行の位置取りがかなり低く、前線の北嶋と菅沼が孤立気味に。せっかく後ろで回していても、最後は精度が低く、呼吸の合わないロングボールが味方の頭を越えて、山形ボールになっていく悪循環。スコアこそ45分間を終えて0-0でしたが、特に攻撃面に関しては両者の差がくっきりと浮き出た前半になりました。さて、柏が「2列目からの飛び出しに対して対応が緩い」(小林伸二監督)と分析、裏を狙うことを意識していた山形でしたが、実際は「少し相手のラインが下がっていたので、回せるなら回した方がいい」(同)と軌道修正。後半開始から、ややミスの目立った右SBの宮本に替えて、石川を投入。小林亮を右に移して、よりボールを正確に動かせる布陣にシフトします。ただ、引き分けでも苦しくなる柏も意地。45分、菅沼、栗澤と絡んで北嶋。シュートは山形DF西河にブロックされますが、50分にもポポがFKを枠内へ。56分にもポポのCKを近藤が頭で折り返し、こぼれ球も柏がキープ。続く攻勢の時間。ホームゴール裏も自ずとヒートアップしていきます。しかし、そこに落とし穴。柏ロスト、山形カウンター。「ディフェンスしてる時にチャンスがある」と考えていた古橋のパスに呼応した宮沢が、絶妙のタイミングでDFと入れ替わり、1対1も冷静に菅野をかわして右足でフィニッシュ。掴んでいたリズムを失い掛けた時間帯で出てきたのは「1週間トレーニングしてきた」(小林監督)裏への共通意識。ネルシーニョ監督も「一番気を付けていたカウンター」と悔やんだ一瞬で、山形に先制点がもたらされました。あまりに痛いビハインドを課された柏は、60分に2トップの一角で精彩を欠いた菅沼を諦め、前節Jリーグデビューを果たした工藤がピッチへ。すると、「工藤はよく前で基点を作ってやってくれた」と指揮官が言及するほど、ボールに関与して、チームに勢いを。触発されたかのように大津も躍動し始め、ようやくエンジンが稼働していきます。ここに立ちふさがったのが、元柏の山形GK清水。70分、ポポのFKからニアで北嶋がヘディング。直後、ポポのCKから近藤がこれまたヘディング。87分、工藤の落としを大津がシュート。93分、ポポの枠内に飛ばした直接FK。計4回訪れた柏の決定機をすべてファインセーブ。特に近藤のヘディングは「近付いて来てるのはわかった」ポストに激突しながらのセーブ。結果、今季8度目の日立台陥落。降格圏からポイントにして10離れた山形が、残留をほぼ確定させました。率直に言って、チームの完成度に相当差があったことは否めません。当初抱いていたプランからの変化にも柔軟に対応しながら、勝負所ではトレーニングの成果を発揮した山形。結果、残留争いのライバル4連戦で3勝1分け。「直接対決の際の所で勝っていることを大事にしたい。逞しいゲームをやってくれた」と小林監督。「もっと上を目指してやりたい」と古橋。早ければ次節、鹿島戦で目標達成が決まります。痛過ぎる敗戦を喫した柏。明日の大宮次第では、残り4試合4連勝が残留への最低条件。清水、川崎との対戦を残している今、本当に追い込まれました。救いは懸命に戦う舞台を整えてくれているサポーターでしょうか。彼らに応えるためにも、選手たちには気持ちの入った360分を見せる義務があります。   AD土屋




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