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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年07月29日

ナビスコ準々決勝2nd-Leg 川崎×鹿島@等々力

foot!
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カシマで行われた“表”は小笠原執念のヘディングで鹿島が1-0と先勝。今日は等々力開催の“裏”。夏休みとはいえ平日開催の好カードに13581人のサッカー好きが集結しました。シチュエーションを考えると、川崎は1つでもアウェイゴールを奪われると、3ゴールが勝利への最低条件に。一方の鹿島は0-0でも勝ち抜け決定。お互い慎重になるのは自明。事実、立ち上がりは探り合いになりますが、それでもゴールを奪わない限りはドローもない川崎が徐々にギアを上げて攻勢に。ギア加速の要因として感じたのは2つ。まずは恐ろしくキレていたジュニーニョのドリブル。4分、16分と矢島にピンポイントクロスを送る過程で相手DFを翻弄。26分には自らエリア内に切れ込み、矢島の決定機に繋げます。あとは中村が見せた中途半端な位置取りの巧みさ。ボックス前目の中盤右サイドから、気付くと中央バイタルに侵入してチャンスを創出。20分は矢島にスルーパス、29分にはワンツーから抜け出して強烈なミドル。ゴールへの意欲を押し出します。そんな中、鹿島も14分には小笠原の縦パス一本で興梠、21分には小笠原のFKに岩政、1分後にマルキーニョスの折り返しを伊野波スルーで本山と、シンプルなフィードやセットプレーからしっかり決定機を掴む狡猾さを披露。「立ち上がりからゲームコントロールはできていた」とはオリヴェイラ監督。ある程度リスクは冒さずにセーブしながら、絶好の獲物には容赦なくナイフを突き立てるようなイメージ。まずは0-0で45分間は経過しました。後半はハーフカウンターの応酬気味にお互いが攻め合う展開へ。52分、本山の左足ボレー。57分、内田の右クロス、シュートエリアにいた興梠はパスを選択し、最後はマルキーニョス。ややゴールの予感は鹿島に漂い始めます。関塚監督、決断。65分に山岸からレナチーニョ、69分に矢島からチョン・テセと相次いで入れ替え、4-3-3で勝負。この前掛かった川崎に、「彼らが出てくる時間帯で両SBを押し上げて、ボランチも前目に」(オリヴェイラ監督も)という指示を受けた鹿島は主導権を持っていなし続け、依然スコアは動かず。74分、鹿島1枚目の交替は本山OUT中田IN。82分、野沢OUTダニーロIN。85分、興梠OUT田代IN。「誰が見てもわかる流れの交替」(鹿島・伊野波雅彦)で、ゲームをクローズしに掛かりました。追加タイムの4分も経過。確実な逃げ切りに王者鹿島の強さを見ていた95分、事態急変。主役はジュニーニョ。フィードのこぼれ球を右サイドで拾ったものの、上げないクロス、迫るDF、刹那振りぬいた右足。まさかの角度からまさかのタイミングで、ボールはニアサイドを突破。対峙していた岩政も「同じ場面があっても飛び込むことはできない。シュートを褒めるしかない」と素直に脱帽。「最後の最後まで望みを捨てずに」蹴り込んだエースの奇跡弾。直後にタイムアップ。ゲームは延長に突入しました。ただ、もはや流れは完全にホームチーム。94分、再三の精度を見せていたジュニーニョのクロスにレナチーニョ。川崎、勝ち越し。102分、森の縦パスをチョン・テセが柔らかいトラップから伊野波をかわして、「このシュートをずっとやりたかった」と左足でズドン。川崎、ダメ押し。そして、108分に菊地の退場もあった中で鹿島をシャットアウト。凱歌は川崎。0-0で勝ち抜くプランが残り数秒で瓦解すると、あの鹿島でも「どうしても受け身受け身になってしまった」(伊野波)という展開や勢いの妙。川崎の「みんな最後まで諦めてなかった」(川崎・川島永嗣)という初タイトルへの執念。サッカーの面白さと怖さが同居した、そんな120分間でした。   AD土屋




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