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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年05月16日

J1第12節 柏×鹿島@日立台

foot!
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「立ち上がり凄くいい感じで入れた」(鹿島・青木剛)鹿島は11分までに2ゴール。鹿島の良さはもちろんですが、柏の悪さも際立つ中で特に流れへ乗れなかったのが、共に今シーズン初スタメンとなったボランチの鎌田と、1トップ下に入った澤。鎌田はキックオフから2回続けてミドルレンジのイージーなパスミス。これに気落ちしたのか、7分にはスローインで受けたボールを簡単にマルキーニョスに奪われ、山根がたまらずファウル。このFKから小笠原→興梠の先制点が生まれます。直後の11分には、澤が自らのドリブルで得たFKをクイックで始めたものの、味方と合わずにロスト。そこから左に展開されたボールをきっかけに、またも小笠原→興梠ラインで2点目を献上。14分にも左サイドを完全に崩されて、増田の決定機。これを菅野がファインセーブで逃れていなければ、早々に試合は終わっていました。この時間帯を「2トップを怖がってラインが下がり、バイタルが空いてしまった」と高橋真一郎監督は振り返りましたが、それ以前にまったくと言っていい程、戦う姿勢が感じられません。そして、ようやく落ち着いてきた頃には、2点リードしている鹿島の「チームとしてできているリスクマネジメント」(鹿島・オズワルド・オリヴェイラ監督)の前に攻撃面でなすすべなく、非常に厳しかった45分を終えることになりました。ここで残念ながら、澤のパフォーマンスに触れない訳にはいきません。まず、オフ・ザ・ボールの動きは皆無。ボールを持ってもペルー時代の名残か、ファーストタッチが大きくロスト連発。加えて守備での貢献度もほぼゼロ。厳しいようですが、前半は10対11でゲームをしているようなものだったと思います。高橋監督も後半開始から澤を諦め、大津を投入。期待も高かっただけに、澤にとっては何とも不本意な日立台デビューとなりました。さて、後半に入るといきなり柏がゴールを記録。50分、主役は大津。左サイドで菅沼に短い縦パスを送ると中央へラン。菅沼からの折り返しを、まったくのフリーで合わせて右スミへ。1-2、1点差。これでムードは一変。菅沼も1トップ下に入ったことで広範囲に動いて活性化を図り、左の大津と共に前へ前へと仕掛けていきます。57分には菅沼のFKを石川が折り返して、後半は見違えた鎌田が頭でゴール。これはオフサイドになりましたが、会場もヒートアップ。間違いなく流れは柏にありました。ただ、ここで動いたのは名将オリヴェイラ。本山を下げて今シーズン初出場の中田を投入すると、青木へ「右にポジションを取って大津をケアするように」と指示。中盤は右から青木、小笠原、中田、増田と、クアトロボランチ、あるいはトレス+やや前に増田、のような布陣にシフト。その時間帯の相手キーマンを潰しにかかります。これで柏は勢いが減退。さらに77分に小笠原が2枚目のイエローカードで退場する事態にも、すかさず興梠と新井場を交替。パク・チュホをボランチヘ移して4-4-1に。「サイドを徹底的に抑え、できるだけ中央にボールを出させてからロングボールを入れさせれば守りやすい」(オリヴェイラ監督)というコンセンサスの下に堅固なブロックを形成し、流れの中からは柏に1本のシュートも打たせません。追加タイムのヒヤリとしたCKも凌ぎ切り、ゲームをうまく壊してコントロールした鹿島が、懐の深さを感じさせながら勝利を挙げる結果になりました。鹿島は監督の采配もさることながら、その指示を体現できる選手が揃っていますね。89分に投入されたFWの田代が左サイドで時間を確実に潰し続けるあたりからも「やるべきことが情報整理できて、実行できるようになっている」というオリヴェイラ監督の言葉にも頷けます。さて、柏はそろそろ“内容は悪くないけれど結果が…”では済まされない状況ではないでしょうか。「後半の戦い方が最低限できるようにしなくては」と高橋監督。つまり、前半の戦い方は最低限ですらないということ。それでは当然勝てるはずはない訳で。「もう1点、2点取れれば良かったが力が足りない」(高橋監督)のであれば、その責任の所在は選手か監督か。決断の時は近付いているかもしれません。   AD土屋




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