宮崎智彦(4年・FC東京U-18・鹿島内定)や三門雄大(4年・流通経済大柏・新潟内定)を始め、総勢9人ものJリーグ内定者を抱える流通経済大。そんな超タレント集団に相対するのはU-19の主力として活躍していた永井謙佑(2年・九州国際大付)擁する福岡大。今日のベスト8では最注目カードでしょう。くだんの9人中6人がスタメンに名を連ねた流経大に対して、4-4-2で完全に対面とマッチアップする形で臨んだ福岡大。共にそれほど中盤より前に流動性がある訳ではなく、ガッチリ噛み合った動きの少ないゲームになっていきます。ようやく流れの中からチャンスが生まれたのは29分。まずは流経大、三門が右へ散らすと、山村和也(1年・国見)のクロスを池田圭(4年・流通経済大柏・鳥栖内定)がヘッド。左に外れましたがちょっと場内が沸きます。30分には福岡大にも好機。末吉隼也(3年・東海第五)がドリブルシュート。可能性は感じさせるチャレンジでした。ただ前半の見せ場はこれくらい。42分に池田がCKをハンドで押し込んだのが一番ゴールに近付いたシーンだったと思います。しかし後半に入ると早々に先制ゴールが。47分、CKから池田の折り返しを船山貴之(3年・柏U-18)がプッシュ。流経大がまずはリードを奪いました。すかさず福岡大も、選手を替えて中盤をボックスからダイヤモンド気味にシフト。すると前への推進力が出始め、勢いのある攻撃が次々と繰り出されていきます。56分、末吉のミドルはGKがセーブ。61分には永井が強引に中央をこじ開け左へ、フリーの藤田直之(3年・東海第五)が放ったシュートはわずかに右へ逸れゴールならず。68分、藤田、永井と綺麗に繋がり、フィニッシュは長谷慎司(1年・国見)も流経大DFがブロック。惜しい所までは行くものの、最後の一線が越えられません。流経大サイドからすれば前にボールが収まらず、セカンドも拾われる苦しい受け身の時間が続くのも想定の範囲内といった印象。右から保崎淳(4年・横浜FMユース・水戸内定)、染谷悠太(4年・FC東京U-18・京都内定)、山村、宮崎で組む4バックは、マークがズレた時のスライドもほぼ完璧。安定感は抜群でした。徐々に攻め手を失っていった福岡大は最後まで堅陣を崩せず、最小得点差ながら個が融合したチームの強さを発揮した流経大が、貫禄のベスト4進出となりました。また、第2試合は激闘。中央大が小池悠貴(4年・甲府商業)のヘッドで先制しましたが、1分後に高知大がエース出井のヘッドで追い付くと、さらに相手GKの一発レッドで得たPKを三浦功司(4年・北海)が沈めて逆転に成功します。それでも中央大は数的不利を感じさせないハードワークを見せ、後半に南木が同点弾。もつれこんだ延長後半には再び小池が決勝ゴール。2度の逆転劇を最後に制して、総理大臣杯で敗れた借りを返す形になりました。高知大はここで負けるのが非常に惜しい、好チームだったと思います。福岡大も決して弱くなかったし、この2チームのクオリティは是非多くの人に見てもらいたかったですね。残るは3試合となったインカレは約2週間のウィンターブレイクを挟んで、7日が準決勝、11日が決勝となっています。写真は西が丘付近で見つけた気になる同窓会。　 AD土屋