今年からグループリーグが廃止、参加校も24から16に厳選されて、全試合が一発勝負のトーナメントとなったインカレ。1回戦の平塚会場第1試合は、関東をギリギリの4位で通過した中央大と、東海を2位で勝ち抜けた浜松大の対戦です。せっかくの好天なのに、プレーする選手、観客にとって最悪の気象条件である強風が吹き荒れ、全体的にテンションダウン。さらに試合も中央大が一方的に攻め続ける展開になっていきます。5分には右からのクロスを南木亨(4年・帝京)が巧みなループでGKの頭上を破って先制。続く14分にもCKのこぼれ球をDFの山形雄介(4年・FCみやぎバルセロナ)が押し込み追加点。早くも2点差が付く立ち上がりとなりました。超人気女優を娘に持つ長澤和明監督が率いる浜松大は、風の影響もあったかもしれませんが、残念ながら攻撃にコンセプトが感じられず、ほとんど流れの中からチャンスを生み出せません。主審が比較的笛を吹きたがるタイプで、FKは数多く獲得したものの、注目の東間勇気(4年・浜松商業・甲府内定)は足も頭も不発。かなり苦しい流れを強いられます。後半も中央大ペースは変わらず。中でも左SBの斎藤広野(4年・浦和東)は積極的な仕掛けが目立つ好素材。30m近いミドルをクロスバーにぶつけるなどパンチ力もあって、私は今日の4チームの中では彼が一番素晴らしかったと思います。ゲームは終了間際、DFからボールを強奪した新田圭(2年・桐光学園)がダメ押しの3点目。中央大が完勝することで、改めて関東勢のレベルの高さを証明することに成功したと言えるのではないでしょうか。厳しいようですが、かなりチーム力に差があり、スペクタクルとは言えない内容になってしまいました。　　AD土屋