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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2008年11月16日

JFL後期第15節 栃木SC×アルテ高崎@栃木グリーン

foot!
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今節で栃木SCが4位以内を確定させるには、自らの勝利は勿論、5位のガイナーレ鳥取が敗れ、6位の横河武蔵野が引き分け以下という条件が付帯していました。そして昨日、鳥取と横河が共に敗戦。栃木はホームで歴史的な瞬間を迎える権利を得た訳です。相手は幸谷秀巳率いるアルテ高崎。この試合に来ないのはFoot!道義にもとるだろうということで、栃木へ行ってきました。いつも通り、試合の前に歌われる栃木県民の歌を経て始まったゲームは、呆気なく動きます。6分、アルテのミスを松田正俊が奪い、佐藤悠介がエリア外から正確なミドル。「彼の左足の決定力は大きかった」と柱谷幸一監督も絶賛するキャプテンの先制弾で栃木が先制します。さらに14分、田村仁崇のアーリークロスをファーで松田がヘッド。序盤で栃木は2点のリードを手にしました。さて、アルテもスタイルはいつも通り。柱谷監督も「守備と攻撃に非常に特徴を持ったチーム」と称したように、DFラインはハーフウェーライン近くまで押し上げ、攻撃も3トップにロングボールを当てて、後ろからフォローする形を徹底。極端ではあるものの理に適った戦い方で、裏を突かれるシーンも序盤はほとんどなく、おまけに27分にはCKの流れから、田中靖大がファインゴール。1点を返すなどうまく戦っていました。しかし、それを断ち切ったのは自らの致命的なミス。36分、栃木の屋台骨を支え続けた落合正幸が送ったフィードは、飛び出したGKが先にボールへ到達しましたが、次の瞬間には信じられない光景が。なんとGKは豪快に空振り。諦めずに詰めていた鴨志田誉が押し込み、「GKの大きなミス」(アルテ高崎・幸谷秀巳監督)で栃木に3点目。これでアルテは苦しくなってしまいました。後半は、「アルテに対しては分析できればチャンスはいっぱい作れる」という柱谷監督の言葉通り、栃木がうまく相手DFラインの裏に広がるスペースを使って攻勢を強めます。61分、入江利和が鋭い突破からシュート、GKが弾いたこぼれを松田が押し込み4点目。4分後には、またも入江のクロスに松田が合わせて5点目。「今シーズンなかなか点が取れなかったので、今日決められてよかった」と語ったストライカーが覚醒のハットトリック。悪天候の中、4490人が詰め掛けた栃木グリーンスタジアムはお祭り気分に酔いしれます。アルテも劣勢の中で何度か決定機を作りましたが、「チーム戦術では補い切れない個の差」(幸谷監督)はいかんともし難く、7人→12人→10人と試合中に推移していったゴール裏のサポーターに応えられません。そしてトドメは87分、佐藤がシーズン15点目となるPKを決めて6点目。大事なゲームで今季最多得点と攻撃陣が爆発した栃木が、見事にホームでJリーグ加盟へ成績面での条件をクリアする4位以内を確定させました。試合後には“Road to J”と書かれたTシャツを選手、スタッフが着込んでのセレモニー。社長、柱谷監督、佐藤が挨拶し、直後の胴上げではその3人に加えて、入江まで胴上げされて下に落とされるというお約束も。場内を一周し、ゴール裏の「最後まで信頼して付いてきてくれた」(柱谷監督)サポーターとウォーターファイト。スタジアムは素晴らしい空気で満たされ、歓喜はなかなか止むことがありませんでした。試合終了の瞬間、「京都の時を思い出した」と語った柱谷監督。「色んな人の願いがあったし、犠牲にしてきたこともいっぱいあった。一気に肩の荷が降りたし、責任を果たせてホッとしている」と安堵の表情を浮かべました。今季はシーズン前の市原キャンプ、番組での監督インタビュー、開幕戦をはじめ、個人的に1年間栃木SCを断片的にではありますが、追わせてもらいました。選手、スタッフが全員1年間のプロ契約と退路を絶って臨んだシーズン。圧倒的な戦力と目され、前期を素晴らしい成績で駆け抜けたゆえに、後期の9戦勝ちがなかった期間は本当に苦しかったと思います。そんな中、「信念を持って最後までやれた」監督と、信じて戦った選手たち。その信頼感は揺らぐことがなかったように、私は感じました。いよいよJリーグです。栃木SCに関わるすべての皆さん、おめでとうございます。写真は、グッズ好きが高じて気付いたらこんなにの1枚。    AD土屋




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