今大会優勝候補の一角に挙げられ、グループリーグでは静学や流経柏に大勝、余裕の首位通過を果たした柏。かたや、グループ3位でかろうじて勝ち上がってきた東京V。ゲームも7分にいきなり柏のFW工藤壮人(3年)がミドルをクロスバーに当て、柏の優勢を予感させます。しかし、「頭からどんどん行け」と柴田峡監督にハッパをかけられた東京Vは徐々に中盤でもボールを繋いで、流れを引き寄せると、35分には真野亮二(3年)のシュートがDFに当たってワンバウンド。これが目測を誤った柏GKの頭上を越えてゴールへ。ラッキーな形で先制点が入りました。すると後半開始早々の45分、真野が左サイドで粘り強いドリブルから思い切りのいいシュートで2点目。49分には高木俊幸(2年・U-17候補)がやはり左サイドからカットインすると、右スミに突き刺し3点目。東京Vが0-3と一方的にリードします。その後も柏は信じられないようなミスからピンチを招き、いつ4点目が入ってもおかしくない展開に。ユース年代におけるメンタルの重要さが垣間見られたシーンでした。60分には柏も意地の反撃。酒井宏樹(3年・U-19候補)の縦パスに反応した工藤が鋭い反転からファインゴール。1-3、2点差まで迫ります。残り30分はキッチリ繋ぐ意識が高かった両チームも縦へと速い仕掛けが目立つようになり、ゲームもテンポアップ。柏の吉田達磨監督もケガを抱え、プレー時間の限られる大会随一のコンダクター千石廉(3年・ビジャレアルの国際トーナメントで、3位にも関わらず以前バネガも受賞したことのある大会MVPに選出)を投入して、勝負に出ます。しかし68分には工藤が抜け出すもGKに阻まれると、これ以降はチャンスを作れず。クラブユース準優勝枠・グループ首位通過の柏を、関東第4代表枠・グループ3位通過の東京Vが倒すという結果になりました。今日は内容でも完全に相手を凌駕した東京Vの柴田監督は「今シーズンで一番充実した、いい試合」と笑顔。ベスト8の対戦相手は野洲と作陽の勝者ですが、「グループリーグで負けた野洲とまたやりたいね」と新たな闘志を燃やしていました。この柴田さん、メチャメチャ熱くてオモロイ監督です。機会あったらもっと詳しく皆さんにもご紹介しますね。　　AD土屋