7月28日より行われる、平成20年度全国高等学校総合体育大会。
“彩夏到来 08 埼玉総体”ということで、今年は埼玉県開催となります。
サッカー競技は29日から1回戦が開始、
8月4日に埼玉スタジアム2002で行われる決勝を目指して55校で争われます。
今日は、22日の準決勝を勝った時点で共に全国出場は決まっていたものの
それでも全国屈指の好カード、市立船橋と流通経済大柏の一戦を見てきました。
ただですね、このゲームちょっと微妙だったんです。
というのも、これは高校サッカーの権威である知人に聞いたんですが
市船は現在プリンスリーグで2部降格の危機に瀕していて、
今週末にも首位の横浜F・マリノスユースとの大事なゲームがあるんです。
どうやらそれを考慮して、今日は本来のレギュラーを多数温存して来たと。
そしたら、同じく5位まで与えられる高円宮杯出場枠を現在6位で争っていながらも
ベストメンバーを組んでいった流経でしたが、市船の姿勢を見て
13分に久場光（3年）、17分に田口泰士（3年）と
昨年の選手権でも活躍した二枚看板を早々に交替。
さらに23分にも河本明人（3年）を下げ、4-2-3-1の3の部分を担っていた
主力選手は前半早々に全員交替となってしまいました。
実際、千葉県を1位で抜けようと2位で抜けようと全国大会に影響ないんです。
そして両チームにとって、週末のプリンスが持つ重要さもわかります。
でもねえ…　ちょっと釈然としない感じは残っちゃいました。
なんか優勝チームにちょっとしたモノだけど結構嬉しい特典とか用意できないのかなあ。
宿泊するホテルのグレードが優勝した方が断然いい、とか
（今回は埼玉開催だから両校とも通いでしょうが）
勝った方だけにカズが激励に来てくれる、とか
（俊輔とか中澤とか、ちょっと奮発してメッシなんかも可）

ただ、一つ間違いないのは、今日ピッチで戦っていた選手は
そんなことはまったく関係なく全力で戦っていたということ。
そのおかげで、ピッチ上では会場に見に行ってよかったなあと思える
見所の多い熱戦が繰り広げられました。
試合は序盤から流経が細かいパスワークでペースを握りますが
35分に左サイドハーフの青木駿祐（3年）が右サイドからクロスを上げると
蒲真之介（2年）が合わせて、市船が先制します。
しかし流経も47分、相手DFのクリアミスを拾った福田光（3年）が
左サイドから対角線上のサイドネットに突き刺し同点。
64分に市船FW野口翔太（3年）が豪快なダイビングヘッドでゴールすれば、
73分には途中出場の流経MF福井快（3年）がこれまた強烈なボレーを叩き込み、
白熱の試合は延長戦にもつれこみます。
延長は、市船が何回か決定機を掴むもののゴールは奪えず20分を終了。
優勝の行方はPK戦へ委ねられました。
先攻の流経1番手のキックはクロスバー！大応援団も頭を抱えます。
しかし、どうやら落下したボールがラインを割ったとの判定でゴールイン。
かなり遅れて歓声と抗議の声が入り混じります。
残る4人も全員が決めた流経に対して、市船は2人目が枠外へ。
梅雨の合間、快晴の下で行われた激戦は2対2、PK戦3対5で流経に軍配。
見事インターハイ県予選4連覇を達成しました。

主な有力校でいうと、昨年度全国準優勝の星稜は県ベスト4でPK負け。
ベスト4の神村学園も県ベスト8で優勝した鹿児島城西に敗れています。
その他は帝京、成立学園という昨年度の東京2強が共にベスト8にも入れず敗退。
国見も結局ベスト4で姿を消すなど、いわゆる名門も結構苦戦を強いられました。
注目の静岡からは、東海大翔洋が準決勝で静岡学園、決勝で清水商業を破って
校名変更以降初の全国となる20年ぶりの登場。
他にも青森山田、前橋育英、津工業、野洲、滝川第二、広島皆実、東福岡なども
虎視眈々と頂点を狙っているでしょうか。今回は埼玉なのでガッツリ見に行けそうです。

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