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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2008年06月22日

JFL前期第17節 アルテ高崎×栃木SC@浜川

foot!
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幸谷監督就任5戦目の相手は首位の栃木SC。全員がプロ契約選手という、JFLの中では別格のクラブを浜川に迎えます。とはいえ、昨シーズンの総勝ち点を4試合で稼いでしまった新監督は、今日も日本中を震撼させる采配を振るうことになりました。ホームなのにスタンドの9割近くは栃木カラーの黄色で染まる中、まるでヒールを自認するかのように悠々と歩いてベンチに座った幸谷監督。序盤から一方的に押し込まれ、15分には先制点を奪われてもまったく動じる気配がありません。そんな監督に勇気を得たのか得てないのか、19分には白山貴俊のCKを今井雅貴が頭で合わせて同点に。栃木サポーターも高崎サポーターも呆気に取られ、スタジアムは軽くザワつきます。さらに、27分には流れの中から栃木ゴールを揺らし、さすがに今度は高崎サポーターもすぐさま反応しますがこれはファウルでノーゴール。でも流れは高崎に傾き始める意外な展開に。すると32分、CKのクリアボールに反応した阿久澤剛が豪快ボレー。ボールはサイドネットに突き刺さり、まさかまさかの逆転ゴール!なんと高崎があの栃木を1点リードしちゃって前半が終わりました。ただ、決して幸運だけで高崎がリードを奪ったわけではありません。「蹴ってきたボールを跳ね返せずに、セカンドを拾われて展開された」と栃木の柱谷幸一監督が語ったように、高崎は奪ったボールを素早く前線に当ててサポートする形を徹底。4バック+アンカーと前線との距離もコンパクトで、栃木のパス回しを封じたことも見逃せません。加えて、実は浜川のピッチの縦は98mしかないんです。かなり高いラインを敷いている高崎にとっては、裏を取られる心配がアウェイより数メートル分軽減されてると。雨でスリッピーなピッチ状態もそれを後押ししてましたね。しかし、さすがに栃木も後半は序盤から攻勢に。かなり攻められる時間が長くなってきます。それでも何とか粘ってましたが、悲しいシーンが訪れたのは60分。左からのアーリーにバックステップで対応した高崎DFが中途半端に足を出すと、ボールは25m近い距離を綺麗にGKの頭上を越えていくクリーンオウンゴール。これにはテクニカルエリアに出ていた幸谷監督もお手上げの表情で同点に。そして69分には佐藤悠介がJFLレベルを遥かに超越したスーパーミドルをぶちこみ、逆転してしまいました。悪いことは重なります。82分、栃木のCKが蹴られた直後に高崎GKが相手選手を殴ったという判定で一発レッド。さらにPKというオマケまで付いてもはやこれまで。しかし栃木のキャプテン佐藤のキックを、替わったGK岡田大がまさかのストップ。一縷の望みを繋ぎます。そこからは1人少ない高崎が怒濤の猛攻。88分には西村陽毅が惜しいミドルをふかし、スタンドからは「しっかり決めろよ、バカヤロー!」と女性の声も。92分には今井雅貴が素晴らしいミドルを放つも、栃木GK小針清充がファインセーブ。結局あと1点届かず高崎が敗れましたが、栃木相手にこの接戦は誰もが予想外。854人の観衆は非常に興味深い90分の目撃者となりました。試合後に柱谷監督が「守備も攻撃もやりたいことの5割もやれていない」と渋い表情だったのに対して、幸谷監督は「惜しい試合でも負ければいいゲームとは言わねえんだよ」と言いながらも、顔に浮かんだのはニヒルな笑み。熱心な若い女性記者の質問に答える姿は、なんか“監督”って感じでした。つーかまあ実際監督なんですけど。アルテ高崎、そして幸谷秀巳監督、面白いですよ。  AD土屋




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